このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2011年8月28日日曜日

工藤隆雄 『山歩きのオキテ 山小屋の主人が教える11章』

『山小屋の主人の知恵袋』に加筆修正したものだということで、試しに読んでみた。

あまり今ドキな感じではないが、山の基本が説話的に網羅されている感じ。
でも、こういう本を手に取るようなタイプの人は、むしろここに書いてあるようなことをよく理解してる人なんだよね。
本当は、本書で警鐘を鳴らしているような問題に該当する人に読んで欲しいんだけどね。

今年も夏に夏休みは取れそうにないので、11月ぐらいに夏休みを取って、空いてる山小屋にでも泊まってみるかなー。


2011年8月27日土曜日

インプレッション : ノースフェイス「イーチップ グローブ」

去年おととしとモデルチェンジを繰り返しながら発売されているイーチップグローブが店頭に並んでいた。





















このグローブの最大の売りは、防寒性でも耐久性でも透湿性でもグリップ力でもなく、グローブを着用したままでもスマートフォンのタッチパネルを操作できること。
その秘密は、人差し指と親指の指先に付けられた特殊なケプラー素材にあるそうだ。

手持ちのiPhoneで試してみたところ、非常に反応良し。
ただ、店員さんによると、iPhoneのような静電気感知型だと反応が良いものの、圧力感知型や温度感知型だと反応がだいぶ良くないとのこと。

また、グリップ力の不安を店員さんに伝えたところ、岩場などで使うことは想定していなくて、自転車やハイキングを想定しているとのこと。

実は僕の山写真は全部iPhoneで撮っているので、グローブを外さずにそのまま撮影できるのは大変な魅力なのだが、暖かくもなく、かといって通気性が良いわけでもないこのグローブを、はたして使用するシチュエーションがあるのだろうかと考えると、購入をためらってしまう。
去年もおととしも悩んだ挙句購入しなかった。

これに4千円出すなら、6千円弱でエンデュランスベルト買ったほうがいいかなぁ。。。
悩む。

2011年8月25日木曜日

『Pacific Crest Trail: A Hiker's Companion』

最近は仕事の忙しさと天気の不順の影響で、あまり自分が走ったり登ったりした話を書けない状態が続いたりしておりまして、今回もやっぱり書籍の紹介です。

アメリカの三大トレイルのひとつ、アパラチアン・トレイルについては加藤則芳さんの本を読んですっかりドップリだったわけですが、ほかのトレイルについても知りたいと思って購入したのが『Pacific Crest Trail: A Hiker's Companion』。

本書は、三大トレイルのなかでも特に華やかなポイントの多いパシフィック・クレスト・トレイルについての本。
冒頭から、ヨセミテやらグランドキャニオンやらの話題が登場します。

例によって英語の勉強と思って読んでいますが、なかなかシンドい。。。























2011年8月24日水曜日

石川直樹 『For Everest ちょっと世界のてっぺんまで』

石川直樹氏の著書は、どうもキザったらしいタイトルが多いなぁと、普段から思っているのですが、新刊のタイトルは「ちょっと世界のてっぺんまで」ときたもんですよ。チッ。

本書は石川直樹氏のブログ「For Everest」にアップされた記事をまとめ直したもの。
彼自身の10年ぶりのエベレスト登頂までを収録。

本書で、バンコク経由でのネパール・カトマンズへの空路は、成田より羽田からの方が乗り継ぎが良いと書いてあったが、同じことが竹内洋岳氏の8/22のブログ記事にも書いてあって、ちょっと驚き。
羽田からカトマンズまで、込み込みで15時間ちょっとかー。
マチュピチュ行くより全然近いな。。。




























2011年8月21日日曜日

加藤則芳 『メインの森をめざして アパラチアン・トレイル3500キロを歩く』

ついにこの大著を読み終えた。
『メインの森をめざして』。




















本書は、著者が2005年にアパラチアン・トレイルをスルーハイクしたときのことを、日記体で綴った作品である。

読む前は、自然と向き合いながらひたすら旅程を記しているような作品なのだろうと思っていた。だから、内容も、あくまで「どんな場所か」の記述が多いのだろうと思っていた。
ところが、実際に読んでみると、風景の話よりも、トレイルで出会った「人」の話が非常に多い。それらの「人」との心のつながり、心のふれあいということに非常に力点が置かれているのである。

著者は作品の終盤で「ソーシャル・トレイル」という言葉を使って表しているが、アパラチアン・トレイルの魅力はまさに「人」にあるのだと、全編にわたって述べられているのだ。

これらの「人」とは、著者の旅をバックアップしてくれる奥さんや友人たちであり、「トレイルエンジェル」と呼ばれる、バックパッカーに対して援助するボランティアであったり、著者と同じくトレイルを歩くバックパッカーであったりする。
特に、同じ苦しい時を同じ目的のために共有するスルーハイカーたちに対する思いは、読んでいて胸が熱くなる。

本書を語るのに多くの言葉は要らない。
できることなら、僕もこのアパラチアン・トレイルを5ヶ月かけて歩くたびをしてみたいと強く思う、ただそれだけである。


2011年8月19日金曜日

『BACKPACKER』 September 2011

8月号に続き、『BACKPACKER』の9月号も購入。

今回の第一特集は「Classic Peaks」。
いくつかの山を紹介しているのだが、なかなか日本では見ないような風景で、写真を見るだけでもアメリカを感じる。

ほかの特集では、山でのレスキュースキルについての解説や、毒蜘蛛に噛まれたらどうなるのかなどの解説など、なかなか読み応えがありそうだ。
レスキューに関しては日本の山雑誌でもよく見かける特集だが、毒蜘蛛に噛まれる話はあまり日本では縁がないなーと。日本だと蜘蛛じゃなく熊が話題になるのが関の山だし。

あと、記事ではないが、プロトレックの見開き広告で、スタンドアップパドルボーディング(SUP)というスポーツのRyan Guayという選手が紹介されていた。
ボードを水に浮かべて、そのボードの上に立って楷で推進力を得て進むという、言葉にすると地味なスポーツなのだが、写真を見るとかなり気持ちよさそう。
参考までに、その選手がSUPをやっている写真などを掲載しているページを見つけたので、リンクしておく。


日本でSUPというと、サーフィンの亜種として扱われているようだが、上記のページを見ると渓流なんかでやったりしてるようで、こっちの方が気持ちよさそうだ。

いいなー。



2011年8月18日木曜日

『信越トレイルを歩こう! 総延長80km心と体がよろこぶ山歩きの旅』

山を長く長く歩きたい病にかかっている僕は、今、ロングトレイルというキーワードにとても弱い。

そんなわけで、信越トレイルのガイド本である『信越トレイルを歩こう! 総延長80km心と体がよろこぶ山歩きの旅』を買って読んでみた。

本書によると、信越トレイルは、斑尾山の山頂1,382mが最も標高の高い地点のようで、以外に標高の低いところをずーーっと通っているようだ。
実際、本書では、このトレイルを「里山歩き」と位置づけているようである。
掲載されている道々の風景写真などを見ても、たしかに標高の低そうな樹林帯を延々と歩くようだ。
これは、夏に行ったら確実に汗だくだなぁ。
反面、春や秋などに行くと、とても気持ちよさそうなトレイルではある。
冬は・・・、スノーシューで歩くのが好きな人にはうってつけな気がする。あんまり雪崩るようなところでもなさそうだし。

問題は、今のところテントサイトが2ヶ所しかないことだ。
宿泊施設に何泊もしなければならないようなトレイルでは、ちょっとした山遊びにしてはお金がかかりすぎる。
今後数ヶ所のテントサイトを設置する予定だそうなので、それに期待したい。



2011年8月16日火曜日

アパラチアン・トレイル公式ガイドブック 『Appalachian Trail Guide to Southwest Virginia (Official Appalachian Trail Guides)』

今、加藤則芳さんの『メインの森をめざして』を読んでいるのだが、かるーく影響されて、アパラチアン・トレイルを歩きたくて仕方なくなってきた。

そこで、とりあえず脳内ハイキングだけでもしようと思って、『Appalachian Trail Guide to Southwest Virginia (Official Appalachian Trail Guides)』を買ってみた。

Amazonで買って、届いてみたらこんな箱だった。



















ちょっと意外な展開。

開けてみると、中から以下のようなセットが。




















地図が2枚と冊子が1冊と、ジップで密閉できるビニール袋1枚。

で、地図を見て愕然とした。
カバーされてる範囲が狭い!



















「Guide to Southwest Virginia」と書いてあるので、てっきり一番南からSouthwest Virginiaまでの地図だと思っていたのに、Southwest Virginiaの部分しか載ってなかった。

うーむ。。。

くやしいから、シリーズのほかの巻も買ってみよう。



2011年8月15日月曜日

『BACKPACKER』 August 2011

Amazonに注文していた『BACKPACKER』の8月号が届いた。

残念ながら僕は英語がとても苦手なのでアメリカの雑誌を読むのは一苦労なのだが、英語の勉強と思って買ってみた。

1,100円もしたのに、ペラペラ。
開いてみると、バックナンバー注文のためのとじ込みハガキのとじ込み方が斜めっていて、雑誌からはみ出た部分が裁断されていた。つまり、ハガキの形が台形になってしまっていた。
これって、定型郵便じゃなくなるんじゃないのか? アメリカの郵便屋さんはあまり気にしないのか?

中身の記事は、写真に関してはあまり日本では見ないような風景が載っていてアメリカを感じたが、内容に関しては、日本の山雑誌はクオリティが高いなぁという思いを強めた。

もうちょっと購読を続けてみて、判断することにしよう。


2011年8月14日日曜日

尊仏山荘

丹沢・塔ノ岳には何度か行ったことがある。
その山頂に屹立しているのが尊仏山荘だ。















(2011.01.04撮影)

その尊仏山荘の主人だった山岸猛男氏の著書『丹沢 尊仏山荘物語』という本を読んだ。
先日書店の店頭で目にするまで、こんな本があることなんて知りもしなかった。

この本を読み、「なんで尊仏なんだ?」という疑問が解消した。塔ノ岳は、別名・尊仏山というそうだ。
その名がほのめかすように、信仰の山だったようだ。

その塔ノ岳で、太平洋戦争終戦後まもなく尊仏山荘を開業したのが山岸氏である。
その山岸氏の古い原稿などを、娘である花立篤子氏が編んだのが、この『丹沢 尊仏山荘物語』であるようだ。


正直、この本を読んでちょっと何とも言えないような気持ちになった。うーむ。。。


そういえば、今年の1月には2度ほど尊仏山荘にお世話になった。(いずれも、昼飯を食っただけだが。)
そのうちの1回、大きな猫が丸くなって寝ているのを見かけた。



















(2011.01.04撮影)

山荘の飼い猫だそうで、当時でもう11歳とのことだった。
若い頃は大倉尾根を単身下りて大倉に出没したそうだが、今はあまり出歩かないとのことだった。
今も元気で暮らしてくれているといいな。



『Green Walk』 2011 夏号

福岡出張のついでに、『Green Walk』の2011 夏号を購入。
















てっきり、『ランドネ』や『ヒュッテ』のような山ガール専門誌かと思ってこれまで手にしたことがなかったのだが、これが全くの誤解だった。
九州と山口に絞った、山歩き専門雑誌だそうだ。
バックナンバーの特集タイトルを見ていても、なかなかしっかりした内容のようである。

今回手にとってみようと思ったのは宝満山特集。
以前、天神から太宰府までランニングした際に、太宰府近くに良さそうな山があるなーと思って見ていたのが宝満山だった。

宝満山の標高は800mちょっと。
地元の小学校などでは遠足で登ったりするそうだが、その山様がよくわからないので、走りに行くか登りに行くかで決めかねていた。
今回の宝満山特集では、非常に詳細な情報が掲載されており、気合の入った誌面に大変好感を持った。
この『Green Walk』 2011 夏号を見て、宝満山の計画をしっかり立てたいと思う。


2011年8月13日土曜日

旅RUN : 2011年8月13日 海の中道~志賀島1周RUN

出張で福岡に来たついでに、福岡市の島・志賀島を1周してきた。
もちろん、走って。

志賀島(「しかのしま」と読む)は、1周約10km。九州本土から海の中道という1本の道をたどって上陸できる。
その海の中道は、両側を海に挟まれた素敵な道なので、当然ここも走る。


まずはJR鹿児島本線と海の中道線を乗り継いで、終点の西戸崎駅(「さいとざき」と読む)まで電車で移動し、そこから走り始める。


↓西戸崎駅。
















この西戸崎駅から志賀島までは4kmちょっと。
海の中道に入るまでは、人家のまばらな田舎道という感じの場所で、取り立てて何も無い。

だが、海の中道に出ると、そこは右も左も海!

















この道の先にあるのが志賀島だ。


海の中道の進行方向に向かって左側、内海である博多の街側の海はやはりちょっと汚くて、外海である向かって右側の海はとてもキレイだ。

↓右側の海。長い砂浜が続いていて、人影はほとんど無い。

















適度に風もあり、暑いなりにも走り心地の良い道だ。


海の中道が志賀島にぶつかったところに、いきなり砂浜と海の家がある。
それが志賀島海水浴場だ。















僕が求めているのはこういう感じじゃないんだよなー。。。


そのままそこを通り過ぎると、海沿いの道が延々と続く。
右手は海、左手は崖。
















これがまさに僕が求めていた風景!

地元の人には「あんまりキレイな海じゃないですよ」と言われていたのだが、いやいや、どうして、透明度も高く充分キレイな海だ。




















もちろんテンションも上がりっぱなし。まだ体力も残ってるし。



島の東側の海岸は、わりと岩場が多く、あまり海水浴には適していなさそうだが、スキューバダイビングの人たちがチラホラ見かけた。
非常に気持ちよさそう!

また、岩場だけあって、サザエやアワビなどが採れるのだろう。たびたび密猟に対する警告の看板が見受けられた。






















3年以下の懲役刑とは知らなかった。
密猟って、密猟罪みたいなのがあるのかな? それとも、単なる窃盗罪なのかな?
養殖の生簀の中の魚や貝をとれば所有権の侵害にあたるから窃盗罪なんだろうけど、天然モノは所有権が定かでないだろうから、窃盗罪は成立しにくいんじゃないだろうか。
漁業権の侵害という観点から言えば、罰金刑はありそうだけど、懲役刑になったりもするのかな??

とにかく、思ったよりも海がキレイで、そこにばかり感動していた。





















今回は海水浴の準備を全くしていなかったけど、来年の夏には是非水遊びがしたいものだ。


しばらくいくと、ピンクに建物が目に入った。近辺に建物がほとんどないので、余計に目立つ。
壁には「志賀島バーガー」と書いてある。















どんなバーガーだろうと思って覗いてみたが、そもそも営業してなかった。残念。

その「志賀島バーガー」のあたりに、ちょっと特徴的な岩があった。
















トンネルみたいに穴が空いている。
きっと何か名前があるんだろうけど。
志賀島の周りの海は、こういう岩が突き出していることが多いようだ。


↓その先すぐのところにあった、道路脇の謎のトレイル。




















ランニングシューズだったので、今回はスルー。


その後すぐに、勝馬海水浴場に出る。
















あまり浜辺は大きくないようなのでそのままスルー。
このあたりで、1人のランナーに抜かれた。
志賀島で見たランナーは、結局その人1人だけだった。
ロードバイクの人はたくさん居たんだけどね。
やっぱり炎天下に走るような物好きは、あんまり居ないのかも。
で、このあと、「潮見公園」という道標につられて島の内陸に入る。
事前に地図をよく覚えてきたつもりだったが、「潮見公園ってこのへんだったっけ???」と、なんとなくピンと来ないままに内部に踏み込んだ。


たしか、潮見公園の標高は160mぐらいだったはずなので、トレーニングにはちょうどいいか、という程度にしか思わず、深くは考えなかった。


で、↓こんな坂を延々と登る。















地味にキツイ。。。

5、600m程度行ったところで展望の良い場所に出た。
















はたして、このまま行って、すぐに潮見公園にたどり着けるのだろうか?

念のため地図を見ると、潮見公園まではかなり距離がある上に、振り出しに戻るような場所だった。。。危ない危ない。
仕方なくそのまま引き返して、また勝馬海水浴場の前に出た。


勝馬海水浴場を出ると、すぐその先には下馬ケ浜というキレイな砂浜がある。














今回島を1周した中で、この浜が僕の一番のおすすめだ。

砂浜の手前には芝生があり、木陰もある。そして、長い砂浜には人影がまばら。
のんびりするのにはとても良い環境だ。

その下馬ケ浜の、道を挟んだ向かい側には、休暇村という保養施設のようなものがあり、そのへんの海の家よりも快適そうな設備が揃っている。















そのすぐ先には、イタリアンのお店もあったり。















窓際の席からの眺めはきっと素晴らしいに違いない。
もちろん僕は、すさまじい量の汗をかいて全身ズブ濡れだったので、入店は遠慮した。


その先には志賀島国定公園というのがあって、トレイル風の遊歩道があったり、あまり展望の良くない展望台があったりするのだが、人っ子一人居なかった。

↓展望台への遊歩道





















↓微妙な展望台





















↓微妙な展望台からの微妙な展望
















このあたりから体力的にきつくなってきた。
水は、飲んだり、頭からかぶったりして、すでに500mlのペットボトル3本を消費した。
遠くの方から頭痛の気配。吐き気も止まらない。
これは熱中症なんじゃないだろうか、と思いながらもなんとか前へ前へ。
もう島の3分の2は走り終わっていたわけで、こんなところでヘバってたまるかと。


この先で気になっているポイントは2箇所。

まずは、蒙古軍供養塔。
鎌倉時代の蒙古襲来の際に犠牲になった地元の人を供養する碑がある。


って、行ってみたら、石段かよ!






















ちなみに、この写真に写っているのは中央の踊り場まで。
その先、右に曲がってさらに登る。

もういい加減足に来ていたので、この石段がキツイなんてもんじゃない。
それでもなんとか登ったところ、真正面に日蓮上人の坐像。
向かって左手に蒙古襲来の錦絵のような絵がはめ込まれた石碑。
そして、石塔多数。


なんだか、写真を撮るのが躊躇われて、写真には収めなかった。


石段を下りて、また走り出した。

すると、何故かすぐまた蒙古軍供養塔が!
















なんだよ!
石段の上のとは、どんな役割分担なんだよ! せっかく登ったのに!


最後の観光スポットは金印公園。

そう、志賀島は、あの「漢奴倭国王」の金印が出土した場所なんですね。なんでそんなところから出土するのかは分かりませんが。
そんな関係で、その金印を記念した(?)公園があるわけです。

それがこちら。
















って、また石段かよ!

もういいよ!

自販機でコーラを買って石段を上がり、そのまま木陰のベンチにヘタりこんだ。
もう吐きそう。。。

金印公園では、金印の印章の大きなレリーフが置いてあった。それ以外はあんまり金印ぽくない、普通の散歩道のある公園だった。
































眺めはそこそこ良く、ヤフードームや福岡タワーが見えた。
















ここまでくれば、もう1周はほとんど終わったようなもの。
吐きそうになりながら、また走り出す。

残りの行程は、民家が立っているような町中の道。
これを福岡市営の渡船発着場まで走ればゴール。

とはいえ、この最後の最後がキツイ。
時刻はもう12時半を回って、太陽が真上から照りつけてくる。吐き気も治まる気配が全くなかった。

よほどヨレヨレになって走っていたのだろう。すれ違うロードバイクの人が、「ファイトーー」と声をかけてくれた。とてもありがたかった。
だが、もう僕にファイトは残っていなかった。。。



そして、12:50、やっと渡船発着場に到着。
















なんかすごく辛かった。。。。


↓この船で博多へ帰還。





















乗船する前からすでに吐き気があったのだが、船の揺れがそれに追い打ちをかけた。
久しぶりの乗り物酔い。。。


そんな踏んだり蹴ったりの志賀島1周は、西戸崎からの道のりも含めて約15km。
暑さに負けてタイムは散々だったが、もうちょっと涼しくなったらまた来たいと思わせるような良いランニングルートだった。

次の機会には、是非160mの標高差を一気に駆け上がりたいと思う。

2011年8月12日金曜日

登山雑誌3誌 早めの発売

毎月15日発売の登山雑誌3誌なんですが、9月号は8月12日発売です。
昔ながらのお盆進行というやつですね。

盆暮れ正月という概念に関係なく働き続けるような我が業界からすると、なんとも羨ましい話です。


さて、各誌を見ていきましょう。

まず、『PEAKS』。


















第二特集が「山となでしこ」。
こんなところにまで、なでしこジャパンの影響が!
実際は、山で働く女性たちというテーマのようです。


次に『岳人』。
相変わらず渋い表紙ですが、モデルっぽい女性が表紙というのは珍しいですね。
そして、夏ももうすぐ終わりかけのこのタイミングに「単独行」特集。渋い。


















僕は、夏でも冬でも単独行が好きなので、単独行特集というだけでテンションが上がります。


最後は『山と渓谷』。


















特集がなんと谷川岳。
長谷川恒男や森田勝など、名だたるクライマーたちが競うように(というか、実際競って)登攀した谷川岳。
野球でいえば、『PEAKS』がド真ん中直球・槍ヶ岳で来たのに対して、外角にボール1個分ずらしての釣り球のような、思わず手が出る特集です。ヤラレタ!


土日の夜はこの3誌を読みながら脳内登山をたっぷり楽しみます。

2011年8月10日水曜日

杉本智彦 『改訂新版 カシミール3D入門編』

カシミール3Dと言えば、山岳地図フリーソフトの決定版。
ついに僕も手を出してしまいました。

もういい加減、手描きで高低表を作るのはイヤなんです。
自分で鳥瞰図を作ってみたいんです。

そんなわけで、カシミール3Dのソフト製作者自らが書いている案内書『改訂新版 カシミール3D入門編』を買って勉強しはじめました。

いろんな機能はありますが、操作はけっこうシンプルなようなので、近日中にこのブログで鳥瞰図やら高低表やらをアップできるようになると思います。


あと、カシミール3Dの地図は、iPhoneのGPSアプリ「DIY GPS」への転用もしやすいようで、そこも併せて勉強中です。


2011年8月9日火曜日

「エンデュランス(endurance)」という言葉について

先日アップした記事で、ノースフェイスからランニング用のウエストバッグが発売された話を書いたが、この商品名が「エンデュランス」。
で、その前に書いた、ホグロフスから発売されているトレラン用ザッグの商品名も「エンデュランス」。

僕にとってはあまり聞き慣れない言葉なのだが、英語では何かメジャーな表現なのかと思ってYahoo!辞書で調べたところ、

1 耐久性,持久力;持続;航空航続時間
2 忍耐(力),がまん,しんぼう.
3 苦難,試練.

と、マゾっぽい訳がずらっと並んでいた。
この文言を見ただけで絶望的な気分になる。

さらに調べてみると、ザバスの持久系スポーツ専用サプリの名前も「エンデュランス」。
馬術の世界ではエンデュランスというと、数十キロメートルを走破する競技のことだそうで、これもこれで過酷だ。

ようは、わざわざこんなウエストバッグに水まで入れて走るからには、それだけ頑張って走れよ、ということなんじゃないかと。


多分、トレイルランニングやマラソンをやっている人には刺さりやすい言葉なのだろう。
あと、自転車のヒルクライムやトライアスロンあたりの人も同類かも。

そういえば、トレイルランニングの有名なシューズに「マウンテンマゾヒスト」なんていう、そのままド真ん中直球なネーミングのものもあったな。(僕も1足持ってる。)

そういう人たちがやる競技なんでしょうね、そういうのって。


きっと大菩薩コースとかを走っちゃう人向けなんだよ。
あーあ、、、ほんとエンデュランス。。。


大菩薩コース

第3回甲州フルーツマラソン大会の大菩薩コースにエントリーした話は先日書いたが、前泊する宿を今日手配した。

で、すこし気分も高まったので、詳しくコースの様子でも調べようとネットでいろいろ見てみたら、非常に不穏当な情報が目に飛び込んできた。

第2回大会の大菩薩コースを完走した方々のブログを拝見するに、ゴール後、送迎バスの場所まで8kmの登山道を自力で下る必要があるというのだ。


・・・・・。


えええええええええ!!!!
そんなの、エントリー時の注意事項に書いてなかったじゃん!!

だいたい、23kmのロードのあとに8kmのトレイルって、ランニングシューズで走ればいいのか、トレランシューズで走ればいいのか、さっぱり分からん!
膝ガクガクで、絶対トレイルでコケるって! 絶対!

なんかもう、生きて帰れる気がしない・・・。


2011年8月8日月曜日

『クライミング用具大全』

山と渓谷社の「山岳大全シリーズ」第4弾にして、なぜか「6」という番号が振られている『クライミング用具大全』がついに発売された。

早速買ってサラッと読んでみた。

いやー、大変な力作。
クライミングの道具の選び方、使い方について、こんなに整理された文献は見たことがない。

僕も多少ボルダリングをかじっているので『ROCK&SNOW』は毎号購読しているのだが、どうもイマイチはまれないのだ。
(ちなみに、このあいだのボルダリングで左手首を痛めて、ペットボトルのフタを開けるのも一苦労な状態。)

ジムに行っても、マッチョなみなさんに気圧されるばかり。。。
周りの友人・知人たちはトップロープのクライミングなんてあまり興味を示してくれず、せいぜいお手軽なボルダリングでオシマイなので、ジムに行ってビレイしてくれる人すら確保できない状態。

なんだかんだとウジウジしているばかりで、ロープを使ったクライミングには全く挑戦できていない。非常に悔しい限りである。クライミングの技術を身に付けなければ、いつまでたっても一般の登山道を歩くばかりの山人生になってしまう。

この本を読んで自身をしっかりとモチベートして、こんなウジウジから脱却するキッカケを掴みたいと思うのである。

























そういえば、ソロで登攀してる人もいるよなぁ。

オレにも出来ねぇかなぁ。。。


2011年8月7日日曜日

購入&インプレッション : ミズノ 「ランニングハーフZIPシャツ」

普段トレランの時には、ザックのショルダーハーネスで首元が擦れたりするのを防ぐ目的で、立ち襟のハーフZIPのシャツを着ているのだが、平地で走るときに立ち襟はちょっと恥ずかしい。
とはいえ、ハーフZIPシャツのジッパーを思いっきり下げた時の開放感は、もう普通のTシャツには戻れない気持ち良さだ。

そんなわけで、平地走行用に購入したのがミズノの「ランニングハーフZIPシャツ」だ。




















首周りはスッキリで、ハーフZIPの開放感も味わえる作りだ。

実は僕はあまりランシャツが好きでなく、そのため、いつもトレーニング系のTシャツやノースリーブ、もしくはトレラン用の立ち襟ハーフZIPのいずれかで走っていたのだが、これはパっと見、ランシャツっぽくないのが気に入って購入した。

実際に着てみると、さすがランシャツ、身頃がモタモタしない裁断になっていて非常に快適だ。
速乾性についても非常に満足のいくクオリティで、炎天下の異常な発汗にも十分に対応してくれている(さすがに乾きはしないけれど)印象だった。

もう1枚買い足そうかな。

購入&インプレッション : SOURCE 「WLP 1.5リットル」

これまでハイドレーションパックはキャメルの非常にシンプルなものを使っていたのだが、飲み口に何の安全装置も無いため、休憩時などに飲み口がザックの下敷きになったりなどして水が漏れるというトラブルが度々発生していた。
単に水が減るだけならまた足せばいいだけなのだが、その漏れた水でザック本体が濡れたりなどすると本当に凹む。

なので、ついにハイドレーションパックを新しく買った。
それがSOURCE 「WLP 1.5リットル」だ。



















このハイドレーションには、他には無い特徴がある。それは、



















本体がドーナツのような形状をしていることだ。

ハイドレーションパックは通常、ザックの背面パネルに密着するような場所に入れるわけだが、その際、パンパンに水が入ったハイドレーションパックは真ん中が膨らんでしまい、場合によってはザックの背負い心地に影響を与えてしまうことがある。
これについては、僕個人としては、背面パネルがしっかりしている大型ザックよりも、作りがフニャフニャなトレラン用のザックの場合に深刻な問題だと感じている。

このドーナツのような形は、まさにそのような、真ん中が盛り上がって背中を圧迫するのが不愉快、という問題を解消するべく作られたものなのだ。スゴイ。

もともとSOURCEはイスラエルのメーカーで、軍需品としてのハイドレーションパックを作っている会社で、過酷な条件下でも使用に堪える製品であるとされている。
その特徴として
  • ハイドレーションパック本体の臭い(プラスチック臭など)が水に移らない。
  • バクテリアの繁殖を完全に防ぐ。(カタログに、「完全に」と書いてあった。びっくり。)
  • 耐熱温度が-20度~100度。つまり、沸騰したお湯を入れても、ハイドレーションパックごと凍らせてもOKということ。すげー。
で、実際の使い心地はどうなのか、グレゴリーのルーファスにこの「WLP 1.5リットル」を突っ込んで、10km程炎天下を走ってみた。
その結果として、以下のような印象を持った。

まず、容量に比べて本体の面積がデカイ。
厚みが出ないような工夫がされているわけだが、その分、容量を確保するためには面積を広げなければならない。考えてみれば自明のことだ。
そんなわけで、小さな荷物しか想定していないトレラン用のザックにはきれいに収まらないのだ。
特に、ノースフェイスのマーティンウイングのような小さなパックには、どうにも収まらない感じだった。

次に、ザックの中での固定方法について。
通常ハイドレーションパックはザックの中にぶら下げるような形で収納するわけだが、WLPはパックを封する大きなクリップに穴が空いていて、そこに引っかけるなどしてぶら下げるようだ。
ただ、このクリップが分厚いので、ザックについているフックや吊り紐によっては、全然ぶら下げられない可能性がある。

補助用の紐か何かをあらかじめ自分で付けないと不便かもしれない。

第三に、飲み口とそのキャップがデカすぎて、ハイドレーションのホースを固定するようなザックのループを通しにくい。
これも、何らかの補助器具を考えないといけないかも。




















結論としては、トレランにはちょっと使いづらいかなー。。。
登山のときには大きなザックを持っていくので、これらの欠点は中和されるように思うけど、背面パネルがしっかりしてるから、ドーナツである必要はあんまりないかも。。。


2011年8月6日土曜日

『フィールドライフ』 夏号

遅まきながら、『フィールドライフ』 夏号をゲットしました。




















原宿のミレーショップにて。


今のところ僕はカヌーをやる予定は無いが、「ビバ!東京アイランド」と銘打って伊豆七島を特集したページは、「八丈島一周&八丈富士エコ・ジャーニーマラソン」に出場したくて仕方がない僕としては、涎を垂らしながら見入ってしまった。

また、シェルパ斎藤さんの吾妻連峰縦走の記事も羨ましくて仕方がない。
僕にとって吾妻連峰は、高校生の時に2泊3日で行ったきりなので、また行きたいと思っている山なのだ。

毎号毎号、フリーペーパーとは思えないクオリティの『フィールドライフ』。
ミレーショップにはまだ若干の残数がありました。(無くなってたらあしからず。)


インプレッション : ウエストバッグ ノースフェイス 「エンデュランスベルト」

以前、ホグロフスのランニング用ウエストバッグを買うか買わないかで悩んだ話を書いたが、本日、ノースフェイスでもそっくりなウエストバッグが、しかも1,000円ぐらい安く売られているのを発見した。

それが、「エンデュランスベルト」である。










ウエストのベルトが太めのベルクロになっているのはホグロフスの「SPRINT LUMBAR PACK」と同じだが、全体的にメッシュ素材が使われていて柔らかい。
だが、柔らかくても安定感は充分。実際に試着して、水の入ったペットボトルを突っ込んで飛んだり跳ねたりしてみたが、ブレを感じることはなかった。(店内で試すのはちょっと勇気が要ったが・・・。)

収納力もまあまあだし、これはまた物欲を刺激されるものが1つ増えてしまったなぁ。。。


加藤則芳 『ロングトレイルという冒険』

僕は稜線フェチだ。

どこまでも続く稜線は、僕の心を捉えて離さない。
切り立った痩せ尾根も、広々とした尾根も、それぞれの魅力があり、僕はただただその稜線を自分の足で辿りたいだけなのだ。

だから、必ずしも山頂にはこだわらない。
矛盾するようだが、あくまで尾根歩きが好きなだけなので、ピークハントには特に魅力を感じないのだ。尾根歩きのルート上にピークがあるから通る、というだけである。
そういう意味では、完全にアルピニズムの対極に居ると言って良い。
アルピニズムの対極という意味では、加藤則芳氏の提唱するロングトレイルは、僕の嗜好よりももっと対極に位置する。
なにせ氏の提唱するロングトレイルは、尾根歩きですらないのだ。言ってみれば、手入れの行き届いた自然歩道をひたすら延々と歩く、というのがその姿なのだ。

その提唱がコンパクトにまとめられたのが、本書『ロングトレイルという冒険』だ。
同時期に発売された『メインの森を目指して』が非常にボリューミーなのに対し、本書は非常に手軽に読める構成になっている。
とはいえ、その内容は、氏のロングトレイルに対する愛、思い入れ、日本の行政に対する苛立ちなどがよりハッキリと読み取れる内容になっており、読み手の心を熱くさせずにはおかない作品だ。

僕は尾根歩きも好きだが、森の中を歩くのも好きなので、ロングトレイルにも興味深々である。うっかり無職にでもなったら、アパラチアン・トレイルをスルーハイクしに行きたいぐらいだ。

著者は現在ASLという難治なご病気で、ご自身でトレイルを歩かれるのが難しい状態であるとのこと。(ブログ参照)
本書を読み、ご病気のことを考え合わせ、僕としては自分の体が動くうちにできるだけのことをやり切りたいと思う次第だ。
やり切ったところで心残りは生じるかもしれないけれど、「あの時あれをやっておけばよかった」「なんであのときあれをやらなかったのか」などの思いを抱かぬように今日を生きるべきだと。

とりあえず、今年か来年にでも、奥秩父・瑞牆山荘から奥多摩駅までのロングコースを歩こう。