このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2011年7月20日水曜日

山行記 : 【1日目】 2011年7月16日~18日 常念山脈縦走 中房温泉~合戦小屋編

7月16日。

前日の仕事に手こずり、パッキングが十分に完了していないままに出発の朝を迎えた。睡眠は4時間しか取れなかった。
山行を予定している朝は、だいたい睡眠不足で、山に行く計画を立てたこと自体を後悔することが多い。ただでさえ仕事が忙しくて睡眠時間が不足しがちなのに、何を好きこのんで休みの日にこんな朝早くから、重たい荷物を背負って出かけなきゃならんのだと。

これは、パーティで行く場合も、単独で行く場合も同じだ。

この朝も、目が半分しか明かない状態でヨロヨロしながら準備をして、5時40分頃に家を出た。

JR新宿駅のホームに着くと、7:00発のスーパーあずさ自由席の停車位置には、大きなザックを持った人たちが列を作っていた。まさに登山列車である。まだ発車まで40分もあるのに・・・。

その後40分並んだだけあって、さすがに座席は確保できたが、それにしても超満員である。
北ア北アと草木もなびく、といった感じかと思いきや、となりの席のニイチャンは八ヶ岳の地図をしげしげと見ていた。ジーパンで八ヶ岳か。死ぬなよ。

松本でスーパーあずさから大糸線に乗り換えて穂高まで。
この大糸線の車内こそ登山列車の様相だった。

車内は登山客とザックであふれ、テンションの異様に高い高齢者パーティから、ふてくされた単独行者まで様々だった。きっとハタから見たら、僕も「ふてくされた単独行者」だったかもしれないが。

その登山客のほとんどは、穂高駅に着くとゾロゾロと電車を降りた。
出発していく電車は、まるで抜け殻のようだった。

穂高駅改札は、まさに満場の混みよう。
















本当は10:55の中房温泉行きのバスに乗ろうと思っていたが、改札の混みようを見て気が変わった。
少しでも先んじて登らないと、テント場の確保が危うい! そう思ってタクシーで中房温泉に向かうことにした。
運が良いことに、自分の他にも中房温泉方面へ向かう登山客を見つけることができ、相乗りで料金をシェアすることができた。

11:10頃、中房温泉到着。標高1,426m。
文字通り温泉施設がある。















このほかに、公衆トイレや屋外テーブルなどがあり、登山者はここで最後の準備をおこなう。

僕も、昼飯を食べ、トイレを済ませた。
ここを最後に、下山するまで水洗トイレにはお目にかかれないのか・・・。
文明バンザイ!

ここから2,712mの燕山荘まで一気に1,300m近くの標高差を登りきるのがこの日の行程。
1300m標高差をたった5.5kmの道のりで登りきるという急登は、日本三大急登に数えられているそうで。
まさにその急登っぷりのお手並み拝見といきましょう。

などと張り切って出発したのだが、さすがの急登。20kgの荷物が肩に食い込む。
足元を行き来するカナチョロたちの身軽さが羨ましい。

12:09、第一ベンチ到着。




















ベンチ周辺は広場になっていて、休憩中の人が大勢いた。
















次の第二ベンチに向かう途中、荷揚げ用ケーブルがすごい勢いで大きな荷物を運んでいるのを目撃した。どうも箱の様子からスイカのようだ。
合戦小屋のスイカを思い、非常にテンションが上がり、顔が緩んでしまった。

12:35、第二ベンチ到着。



















こちらはあまり人影も無く。















13:11、第三ベンチ到着。



















やっと半分・・・。

このあと富士見ベンチにたどり着く前、大変ふくよかな女性が連れの男性に
「第四ベンチまであとどのくらい? あ、もう、これが第四ベンチ?」
と息も絶え絶えに聞いて、第四ベンチなんかねぇよ!と突っ込まれていたのが印象的だった。なぜこの人は山に来てしまったんだろうか。

13:52、富士見ベンチ到着。



















「富士見」といっても、完全にガスってしまい、富士山どころか隣の山も見えない。眺望はゼロ。つまらん・・・。

14:25、合戦小屋到着。
















合戦小屋という曰くありげな名前については、その由来が小屋に掲げられていた。
曰く、妖術を使う鬼を坂上田村麻呂が滅ぼした合戦に由来するそうな。

そんなことより、合戦小屋名物のスイカを食いたい!




















ジャーーーン!!
食いかけの写真でスミマセン。。。
写真を撮るまで待ちきれませんでした。

大玉スイカの12分の1サイズで500円。
あまりの美味さに2切れ食べてしまった。
普段はスイカに塩なんかかけないのだが、今回ばかりは塩を振って、塩分と糖分と水分をいっぺんに補給した。

ちなみに、写真右上の線は、荷揚げ用のケーブル。
これを使って大量のスイカを荷揚げしているからこそ、こんな高所でスイカをたくさん食べることができるのだ。

さて、落ち着いたところで小屋の人に、今日の目的地である燕山荘の様子を聞いてみた。
なんと、合戦小屋はもちろん、燕山荘も既にテント場はいっぱいで、小屋に素泊まりするしか無いとのこと。
えーーー!それじゃいったいオレは、何のために重い荷物を背負ってきたというんだ、、、
失意のうちに合戦小屋をあとにする。

すると、小屋の敷地から登山道に入るところに、ダメ押しの看板が。















もう、このままUターンして下山してしまおうかと思った瞬間だった・・・。

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