福岡の天神には、実は山がある。
それが、アクロス山だ。
標高60m。
天神中央公園の横にその山はある。
知る人ぞ知る、渋い山だ。
上の写真で緑が生い茂っているのが南側の斜面で、比較的緩やかな登山道になっている。
昼休みを利用して登ってみることにした。
まずは登山道入口。
いきなり階段で始まる。
そして、最後の最後まで階段の登山道だ。なかなかタフなコースである。
コースは2つあり、その2コース合わせて809段あるそうだ。
登り始めてすぐ、ウェルカムボードが現れる。
この案内板によると、この山には120種もの植物が自生しているそうで、小さな山ながら、なかなかの多様性である。
登山道はよく整備されているが、樹木が迫ってくるような樹林帯だ。
手入れを怠れば、その繁殖力によって2年もしないうちに登山道は消え、鬱蒼とした密林になるのは間違いないと思われる。
登山道の整備をされている皆さんには頭が下がる思いだ。
たまに現れるベンチは、大切な休憩ポイントだ。
たぶん、第三ベンチまではあったように思う。
まれに樹木の間から洞窟の入り口が垣間見えるのだが、安全上の問題のためか、立ち入りが禁止されていた。
今回は昼休みのついでに来てしまったので装備不十分だったが、今度はこの洞窟に入って、ケイビングを楽しみたいものである。
さて、この山には支峰がいくつかあるのだが、そのひとつは石英でできているのだろうか、やたら透き通った見た目をしていた。
残念ながらこの支峰への登山道が見つからず、軽装で来てしまった僕にはピークを落とすすべが無かった。
山頂直下まで辿り着くと、そこにはレリーフが掲げられていた。
何の記念なのかと思いきや、
なんと、土日・祝日でないと山頂を開放しない旨のお知らせだった。
たしかに、山頂への道は固く閉ざされていた。
無念である。
しかし、山頂直下の偽ピークからでも、南側の眺望は大変良い。
福岡の街並。
隣のピークである福岡市役所とベスト電器。
山頂を落とせないままに、下山開始。
下山はもう1本のルートを通ってみた。
すると、また新たな支峰が目に入った。
あっちに向かう登山道はあるのだろうか。
すると、見つけた!
登山道を辿ると、ピークの直下に出ることができた。
この斜面は北側なのだが、反対の南側斜面はオーバーハングした厳しい絶壁であることが、横から見るとよく分かる。
いつかこの南壁をおとす人物が現れるに違いない。
そうして、あっという間に無事下山。賞味20分といったところか。
僕が今回歩いた南側斜面は、初心者にも登りやすいような、非常に整備された緩やかな登山道だ。
だが、このアクロス山は、方角を変えると途端にその牙をむき出しにする恐ろしい山である。
特にその北壁は、取り付く島のない直角の断崖絶壁で、僕のようなクライミングの素人には為すすべが無い。
特に、取り付き部分にジョルジオ・アルマーニが構えているというところが、より一層難易度を増している理由ではなかろうか。
エンポリオではなく、よりによってジョルジオなのである。恐ろしい話である。
まだまだ僕の知らない難易度の高い山があるものだ。
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