このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2012年5月25日金曜日

山行記 : 2012年5月24日 天神アクロス山

福岡の天神には、実は山がある。

それが、アクロス山だ。
















標高60m。
天神中央公園の横にその山はある。
知る人ぞ知る、渋い山だ。

上の写真で緑が生い茂っているのが南側の斜面で、比較的緩やかな登山道になっている。

昼休みを利用して登ってみることにした。

まずは登山道入口。
















いきなり階段で始まる。

そして、最後の最後まで階段の登山道だ。なかなかタフなコースである。
コースは2つあり、その2コース合わせて809段あるそうだ。

登り始めてすぐ、ウェルカムボードが現れる。
















この案内板によると、この山には120種もの植物が自生しているそうで、小さな山ながら、なかなかの多様性である。

登山道はよく整備されているが、樹木が迫ってくるような樹林帯だ。
















手入れを怠れば、その繁殖力によって2年もしないうちに登山道は消え、鬱蒼とした密林になるのは間違いないと思われる。
登山道の整備をされている皆さんには頭が下がる思いだ。

たまに現れるベンチは、大切な休憩ポイントだ。
















たぶん、第三ベンチまではあったように思う。

まれに樹木の間から洞窟の入り口が垣間見えるのだが、安全上の問題のためか、立ち入りが禁止されていた。





















今回は昼休みのついでに来てしまったので装備不十分だったが、今度はこの洞窟に入って、ケイビングを楽しみたいものである。


さて、この山には支峰がいくつかあるのだが、そのひとつは石英でできているのだろうか、やたら透き通った見た目をしていた。





















残念ながらこの支峰への登山道が見つからず、軽装で来てしまった僕にはピークを落とすすべが無かった。


山頂直下まで辿り着くと、そこにはレリーフが掲げられていた。
何の記念なのかと思いきや、
















なんと、土日・祝日でないと山頂を開放しない旨のお知らせだった。

たしかに、山頂への道は固く閉ざされていた。





















無念である。

しかし、山頂直下の偽ピークからでも、南側の眺望は大変良い。
















福岡の街並。

隣のピークである福岡市役所とベスト電器。
















山頂を落とせないままに、下山開始。


下山はもう1本のルートを通ってみた。

すると、また新たな支峰が目に入った。
















あっちに向かう登山道はあるのだろうか。

すると、見つけた!
登山道を辿ると、ピークの直下に出ることができた。
















この斜面は北側なのだが、反対の南側斜面はオーバーハングした厳しい絶壁であることが、横から見るとよく分かる。
















いつかこの南壁をおとす人物が現れるに違いない。

そうして、あっという間に無事下山。賞味20分といったところか。

僕が今回歩いた南側斜面は、初心者にも登りやすいような、非常に整備された緩やかな登山道だ。
だが、このアクロス山は、方角を変えると途端にその牙をむき出しにする恐ろしい山である。

特にその北壁は、取り付く島のない直角の断崖絶壁で、僕のようなクライミングの素人には為すすべが無い。





















特に、取り付き部分にジョルジオ・アルマーニが構えているというところが、より一層難易度を増している理由ではなかろうか。
エンポリオではなく、よりによってジョルジオなのである。恐ろしい話である。


まだまだ僕の知らない難易度の高い山があるものだ。


福岡のIBS石井スポーツ移転

福岡の天神北にあったIBS石井スポーツが、大名寄りに移転した。

















ここは、今年の初めまでノースフェイスが入っていた場所だ。
向かいにはA&Fがあり、同じ通りにモンベルもある。

この辺は、半径300mぐらいのエリアに沢山のスポーツショップやアウトドアショップが集中しており、IBS石井スポーツだけが外れたエリアにあるという状態だったのだが、これで石井スポーツも同じエリアに店を並べることになったわけだ。

利用者としては大変便利だ。

店内も、非常にオシャレになり、ザックの品揃えなども豊富になって、より便利なお店になったように思う。

ちなみに、東京では未だに品薄な尾西のごはんの在庫が豊富でした。


2012年5月21日月曜日

山行記 : 2012年5月20日 宝満山

福岡出張のついでに、念願の宝満山に行ってきた。

宝満山は、太宰府天満宮のすぐ東側にある、標高826mの山だ。
以前、天神から大宰府まで走った際に、門前町の向こうに見える宝満山の姿を見て、「いつかあの山に登ろう」と思ってから幾年月。その思いがやっと果たせることとなった。

登山口までのアクセスは、公共の交通機関を使うと、大宰府市のコミュニティバスで内山バス停まで行き、竈門神社から登り始めるしかない。(平日なら、別な路線のバスを使うこともできる。)

そんなわけで、内山バス停到着。

バス停付近には、ちょっとした軽食のお店や、
















温泉などがあるようだ。
















意外といろいろあるなぁという印象。

で、竈門神社から登山開始。
















竈門神社本殿。
















トレイルに入ると、いきなりこんな看板が。





















どこにあるのかと見回してみたら、50mぐらい先の高い木の枝に、デカイのがあった。





















でも、もう放棄されてる巣なんじゃないのかなー。
確認する度胸はありませんが。。。

その後、アスファルトの林道にぶつかるが、すぐにまたトレイルへ。





















このルートは、トレイルといってもほとんどずーーーっと石段が続く。





















しかも、一段一段の段差がけっこうあって、なかなかキツイ。

五合目にある「徳弘の井」という水場。





















地元の方が言うには、そのまま飲むのは衛生上避けたほうが良い水場のようだ。

六合目手前で、いったん西側の眺望が開ける。
















春霞でモヤモヤしているものの、これはこれで良し。


宝満山は元々が修験道の山なので、窟や坊の跡が方々にある。
そんな跡地の一つ、金剛兵衛剣窟。
















なんだか、やたらといわく有りげだが、詳細は全くの不明。


九合目あたりからは完全に尾根歩き。





















「袖すり岩」という隘路。
















そして、山頂への最後の石段。






















そして、スタートから1時間40分。山頂に到着。
山頂には祠。
































山頂から眺めた三郡山や砥石山。

















ここで、山頂の東側の壁でトップロープクライミングをしているオジサンを発見。
話をしてみると、なんとクライミング体験をさせてくれるとのこと!

初めてガチャ類とザイルの使い方を教わって、いろんなことが目からウロコ。
今後、岩のゲレンデにもがんばって行ってみたい。
(残念ながら、掲載できる画像が有りませんでした。。。)

ひととおり体験してみて、13:30ごろ下山の準備に入ったところ、頂上の上空にヘリコプターがかなりの低空飛行でやってきた。





















どこかで遭難か?

もちろん、それを確認することなくそのまま下山。


【総評】

次回は縦走したい。


2012年5月20日日曜日

購入&インプレッション : SALOMON(サロモン)「スキンプロ14+3」

以前購入したノースフェイスの「エンデューロ13」が、どうにもこうにも背面長が合わず、使用するに支障を感じるようになった。
冬場は少し厚着で走るので、その分どうにか誤魔化しが効いたのだが、暖かくなってきて薄着で走るようになると、全く以って使用に堪えなかった。

というわけで、同じかそれ以上の容量で、かつ、ペットボトルの出し入れが楽なトレラン用のザックを探していたところ、SALOMON(サロモン)の「スキンプロ14+3」を発見。
特殊なビジュアルにやられて購入してしまった。。。

バックはこんな感じ。





















フロントはこんな感じ。





















ザックからハイドレーションのチューブが伸びているが、このハイドレーションは購入時にセットになっているもの。

取り出してみると、ハイドレーションパックの本体部分は、なにやら袋に覆われていた。





















本体を抜いてみると、袋の内側は片面だけアルミが貼り付けてあった。保温効果が多少なりとも期待できるのかもしれない。





















パック本体はサロモンの標準のハイドレーションパック





















本体とホースの連結はワンタッチで外せる仕様。





















飲み口は、キャメルパックみたいにヤワじゃないけど、ソースほどガードが固いわけでもない。
トレランにはちょうど良い具合かも。

さて、ザック本体に話を戻す。

14リットル入るとされている本体へのアプローチは、大きく開くジッパーだ。





















このザックはテキスタイルが非常に薄くフニャフニャなので、すごく軽いのだが、フニャフニャだと、走った際の揺れでザックも揺れやすくなり、邪魔になる恐れがある。
その弱点をカバーするために、表面の黄緑の生地で押さえつけているような不思議な作りになっているのだが、その構造上、荷物の出し入れは決してやりやすくはない。

まー、一回入れちまったものは、そんなに頻繁に出し入れしないし、大きな問題にはならないけどね。

3リットルのポケット部分はこんな感じ。





















で、このほかの昨日として、なにやらトレッキングポールをひっかけておける便利機能があるらしく、そのやり方を説明した紙が付いてきた。





















が、僕はあまりトレッキングポールは使わないので、興味無し。


で、先日の川苔山のハイキングで使ってみた。
まー、いきなりトレランで使うのが怖かったからなのだが。

というわけで、実際に使用した際の写真が以下。

(前)





















(後)






















このザックの最大の外形的特徴は、何といってもショルダーハーネスにペットボトルを突っ込めること。(笑)
上の写真はコンビニで買った伊衛門なので、ボディが細くて長い。なので、自販機で買えばもっと収まりが良いのではないかと思う。

なお、このショルダーハーネスのポケットは、必ずしも500mlペットボトルを入れる必要は無い。
行動食(トレランならばエナジーバーだのジェルだの)を入れておけば便利だ。

本体の横に着いているポケットはガバガバだ。
ペットボトルを入れて走ったら、落としてしまいそうだ。ここに入れる荷物は、固定方法を考えて収納したいところだ。

チェストベルトとウエストベルトに相当するものは、なんだかやたらと斜めになっているゴム紐である。
実を言うと、このデザインにやられて買ってしまったと言っても過言ではない。こんなことだから、貯金がどんどん目減りしていくのだ。
閑話休題。
ともかく、このチェストベルト、ウエストベルトを固定するためのフックが多少固いので、着脱時には多少力が要る。

サイズはワンサイズ展開なのだが、ショルダーハーネスのストラップでかなり強引に、しかも激しくサイズ調整が可能だ。
が、身長166cm、体重58kgの僕には、イマイチ調整しきれなかった。

上の画像を見ても分かるとおり、ややずり下がった位置で留まってしまう。
本来トレランのザックは肩甲骨の間に重心が来るのが望ましいと言われているが、これじゃどうやったって肩甲骨がガラ空きだ。
なんとか、いい位置で背負えるように工夫してみたい。

最後に、付属のハイドレーションについて。

使用前によくゆすいだつもりだったが、実際に山行中にハイドレーションの水を飲んでみると、樹脂臭くて飲めたもんではなかった。
サロモンのハイドレーションを使用する際には、水に一晩漬け込んでおくなど、臭み抜きをしないと使用に堪えないかもしれない。
ソースでもキャメルパックでもそんなことはなかったんだけどなー。



2012年5月19日土曜日

山行記 : 2012年5月13日 川苔山(川乗橋~川苔山~赤杭尾根)

5月の爽やかな晴天のもと、奥多摩・川苔山に登ってきた。

ルートは、JR奥多摩駅から西東京バス・東日原行きに乗り、川乗橋から百尋の滝を経由して川苔山山頂へ。
その後、赤杭尾根を伝ってJR古里駅へ下りるという日帰り行程。
今回は友人1名との2人パーティだ。


8:35発のバスに乗って奥多摩駅を出発。
バスの中は超満員で、2台のバスに分乗。

バスは川沿いの道を走る。
清流と言って良いぐらいにきれいな水の流れる川だ。

















10分ほどで、バスは川乗橋バス停に到着する。

川苔山へ行く登山者は皆、ここで下車。バスの乗客の約3分の1がここで下車する。
それに混じって、我々も下車。

残りの乗客はどこまで行くんだろう?
長沢背稜か? 鷹ノ巣山か?

バスを降りると、早速登山口の看板。
















ここから、舗装された林道を2.7kmほど歩く。
舗装路を歩くということで、今回は登山靴ではなく、トレイルランニングシューズを履いてきた。
荷物も軽いし、ルートも穏やかなので、トレランシューズでも充分だろうし、第一、登山靴で舗装路を歩くのはもうコリゴリだ。


林道入り口では20人ほどの登山客が出発の準備をしていた。
(ので、林道入り口の全体像は撮影を自粛。)

林道は緩やかな上り。





















林道沿いには美しい渓谷が続く。





















舗装された林道歩きは通常、非常に退屈で苦痛なだけなのだが、最高の行楽日和と、新緑と、渓谷の美しさで、テンション上がりっぱなしだった。
















まさか林道沿いの新緑がこんなにもきれいだとは思わなかった。


林道沿いの渓谷は、いくつもの滝やゴルジュがあり、沢登りの初心者にはうってつけのルートに見えた。





















実際、林道のと注で、沢ヤのパーティが出発の準備をしている姿も見かけた。
夏などは気持ちいいんだろうなー。

9:34、細倉橋到着。
















この橋で、舗装道路は終了。

ここから先はトレイルとなり、登山道の幅もグッと狭くなる。

橋を渡ったところにある分岐の標識。
















ここには公衆トイレがあり、長蛇の列ができていた。
たしかに、ここを最後に、少なくとも今回のルート上では見かけなかったので、ここで用を足さなければ後々苦しいことになるだろう。

また、この橋のたもとでは水力発電をしているらしく、その発電量の掲示もされていた。






















さて、先にも述べたとおり、ここからがいよいよトレイルの始まりである。





















トレイルは明確で間違えようが無いが、幅が狭く、すれ違うにも慎重さが必要なほどだ。





















引き続き、登山道は沢沿いに伸びる。
沢にはいくつもの滝が現れ、その沢を幾度も渡りながらジリジリと高度を稼いでいく。

美しいナメ滝があったり。
















せせらぎを彩るコケむした岩々。





















細々と流れる清水。





















心ゆくまで水辺の風景とマイナスイオンを満喫しながらのトレイルウォーキングだ。

で、肝心のトレイルは、人ひとりが精一杯という細さ。





















僕は小学生の頃、かなり落ち着きの無い子供だったので、こんなところを歩いたらテンションが上がるついでに、道を踏み外して滑落していたに違いない。
今は大人なので、踏み外しそうになりながらも滑落しないように気を付けることができる。これが進歩というものだ。


ゴルジュ。





















ゴルジュ上部に注ぎ込む清水。





















その先に広がるせせらぎと簡易な橋。
















キレイな風景の連続に、テンション上がりすぎておかしくなりそう。
















そもそも、流れる水の透明度が高くて、それだけで気持ちがいい。
















こんな程度の滝なら、いたるところにある。





















滝壺も沢山。
















渡渉を何度も繰り返し、高度を稼いでいく。





















渡渉といっても、簡易な橋が渡されているか、橋が無くても飛び石の要領で渡れるので、足を濡らすことはない。


途中、沢に、どう見ても橋だと思われる物体が横たわっていた。
















これは一体どういうことだろうかと思っていたら、そのすぐ上流で答えが見つかった。
















橋の基部だけ残して、橋が無い。
沢には、急ごしらえの小さな仮橋が渡されていた。
















そうか、さっきのはここから流されたんだな、と納得。
それにしても、水面から基部までの高さを考えると、増水するとこんなに水量が増えるものなのかと恐ろしさを感じた。

それにしても、この仮橋も、ちょっとの増水で流されそうだな・・・。

ちなみに、この渡渉ポイントには石碑が立てられていたのだが、何の石碑か全く不明。
















ここから少し登ると、いよいよ百尋の滝への分岐が現れる。
















これまでのルートから見えた滝のなかにも立派な滝がたくさんあったが、わざわざ「百尋」と名前をつけるぐらいだから、さぞかし大きいのだろう。
などと考えながら沢に下る道(梯子のような階段)を行くと、視界が開けて大きな滝が現れる。





















たくさんの人が休憩していた。
やっぱり混むなぁ。

滝壺に近づくと、霧状の飛沫が顔に当たる。





















マイナスイオンまみれ。

夏場にここで泳いだら、さぞかし気持ちいいんだろうなーと。

この滝壺の傍には、巨大な岸壁があって、何故かロープが垂らされていた。ガイドロープか??





















あまりにも気持ち良すぎて、このままずっとこの場に居たかったが、まだまだ山行は始まったばかりなので先を急ぐことにする。

梯子の様な階段を登り、分岐まで戻る。
分岐からはまた梯子のような階段を登り、





















けっこうな悪路を進む。





















川苔山を舐めていると、このあたりのルートはけっこうツライ。
僕自身、今回は荷物が軽かったから全く苦にならなかったものの、もし荷物が28kgとかあったら、簡単に息が上がっていたに違いない。

11:00、稜線に出た。
















これは丸山の尾根なのだが、この尾根から次第にトラバースするように登山道は逸れていき、本格的に川苔山に向かうのである。

その直後、分岐っぽい場所に差し掛かる。
















川苔山まであと2.4km。
画像奥への道は、道っぽいのだが「山と高原地図」には記載されておらず、人が奥に進まないように注意を促すためか、入口も道を塞ぐように丸太が置かれている。
標識にも行き先は書かれていない。

どこに向かう道なのかはまた今度確認するとして、今回は先を急ぐ。

11:23、分岐。
















足毛岩に興味が無かったので、進路を東に取る。

ここからは谷筋を登り、途中から南に転進して尾根を詰める。

谷筋はけっこう荒れていたが、道ははっきりしていた。





















枯れ沢かと思ったら、そうでもない。





















この写真を見て、ここが東京だなんてちょっと信じられない感じ。

南下する尾根道を登り、
















12:05、山頂の東側の四辻に到着。
















ここから山頂へは、開けた尾根道。
















山頂直下でちょっとした急坂があり、





















それを越えると山頂への広い道。まるでランウェイ。
















12:12、川苔山山頂到着。

山頂はわりと広い。
















山頂広場だけでも30人以上の人が憩っていた。

山頂には奥多摩の地図も立てられていたが、みんなが現在地を指差して確認したのだろう、川苔山のあたりが見事にハゲていた。
















川苔山の山頂は非常に眺望が良く、特に雲取山方面と御前山方面がよく見える。
富士山も見えたが写真撮り忘れ。

雲取山方面。
















ここで、雲取山を眺めながらランチ。
陽射しがことのほか気持ち良くて、ポカポカ陽気。できれば昼寝をしたいぐらいだった。

が、ここから赤杭尾根を伝って下山するので、ここから古里駅まで3時間程度見ておかなければならない。なので、あまりのんびりしすぎるわけにはいかず、13:10、出発。

山頂の東側の四辻まで戻り、
















そのまま東に向かって直進。
ちなみに、右折する(南に向かう)と鳩ノ巣駅への道だ。本当は鳩ノ巣駅に下りるのが一番シンプルな下山ルートなのだが、どうしても赤杭尾根が気になったので、古里駅へ向かう標識に従う。

で、その標識がこれ。





















手書きかぁ。。。
なんか、鳩ノ巣駅行きのルートとの格差に愕然としてしまう。

13:18、曲ヶ谷北峰の分岐。





















立ち去るのが惜しいぐらいの気持ちの良い尾根道だが、涙をのんでここから南に向かう。

細い尾根道をたどると、すぐに曲ヶ谷南峰に着く。





















もはや標識が、高さ30cmぐらいの自然石。。。

さらなる衝撃は、ここからそのまま南下する舟井戸方面への道しるべが、こぶし大の石で、しかも地面に転がっているということ。
















誰かが躓こうものなら一貫の終わり。
なんだかだんだんワイルドになってきたんだぜぇ。

ここからは、南東方向にぐいぐいと標高を下げていく。
これが赤杭尾根だ。

しばらくは開けた尾根道で、道の先には関東平野が広がっている。
















このあたりは、空気全体が檜の香り。
枝打ちしたばかりという感じでもないのに、とても濃い香りが漂っていて、けっこう幸せ。

だが、この先の狼住所(「オオカミスンド」と読む)の分岐から先は、樹木に視界をふさがれて、一気に眺望が悪くなる。

で、狼住所の分岐。





















昔は狼が生息していた地域なのだろうか。

ちなみにこの本仁田山への道標で示されている道は、2万5000分の1の地図にも「山と高原地図」にも記載が無い。行ってみたい気もするが、今回の目的は赤杭尾根なのでまた今度にする。

ここから先は、多少登山道が開けていても、もはや眺望は全然効かない。





















こうなると、登山道歩きは俄然退屈になってくる。

それにしても、赤杭尾根の道標は心もとないものが多く、落ちてる板切れに書いてあったり、
















路傍の石に書いてあったり、
















誠に頼りない。
まー、いいんだけど。

13:53、エビ小屋山への分岐。
















この画像で、道標の右手に伸びる登り斜面がエビ小屋山へのルートだ。

といっても、それに気付いたのはこのあと15分後。
舗装された林道が見えてからだ。

この場所でこの風景を見たときには、
「なんでこんなところに道標が? 尾根を登るような方向に伸びている踏み跡っぽいのはなんだろう?」
という程度にしか思わなかった。
まさかこれが、「山と高原地図」で実線表記されているエビ小屋山への道だとは思いもよらなかった。
無念。。。

そんなわけで、期せずしてエビ小屋山をスルーしてしまい、舗装された林道に出る。
















この道は、実は2010年度版の「山と高原地図」には出ていないので注意。

そんなわけでしばらく林道歩きをして、また登山道に戻る。
















登山道に戻っても、鬱蒼として眺望の効かない樹林帯であることには変わりは無い。





















いいかげん樹林帯に飽きてきたところ、赤杭山手前の957mピークを巻いたところで、南~南西方面の眺望が突然開けた。
















御前山、大岳山、御岳山がはっきり見える。
双眼鏡で見てみたら、御岳山頂の御岳神社まで視認することができた。

14:41、登山道に赤杭山への道標が現れる。
















赤杭山へは登山道を離れ、落ち葉を踏みしめながら、木々の間のなだらかな場所を歩く。


14:42、赤杭山山頂到着。
















荒れてるわけではないが、特に面白みも無い。
樹木の間から御岳山方面が見えないではないが、腰掛けて休んでいこうと思うような山頂でないのは確かだ。

赤杭山山頂から30分ほど下ると、分岐が現れる。
















予定のルートは古里駅だが、ズマド山にも興味が無いわけではない。
でも、もうだいぶ時間も押しているので、予定通り古里駅へ向かう。


ここから、単調な植林の道をダラダラ下るだけのルートだ。

そんなルートで、木々の間から石採の山が見えた途端に、より一層テンションが非常に下がった。
















一昨年見た武甲山の姿も、正視に堪えなかった。こういう現実も受け止めなければならないのだろうが、心が痛むのだ。


退屈な植林の道を黙々と歩き、15:56、登山口到着。
















登山口は階段。





















階段脇にはこんな看板も。
















近くにはこんな花も。(名前忘れた。)


















【総評】

川苔山を舐めちゃいけない。
川乗橋から山頂までのルートは、マイナスイオン出まくりの素敵な風景の連続だし、地味にキツイ斜面や難所もある、コンパクトでおいしいコースだ。

ただ、赤杭尾根は強いてお勧めするほどではない。
川乗橋から入った人の多くが鳩ノ巣に下りていく理由がよく分かった。