ダイヤモンド富士とは、富士山の山頂から日が昇ったり、富士山の山頂に日が沈んだりなどで、富士山の山頂が輝いて見える状態のこと。
今回、高尾山から見えるのは、日が沈む方なので、スタートは遅めでOK。
とはいえ、ダイヤモンド富士を見るだけではもったいないので、軽くハイキングをすることにしたわけで。
天気予報では、快晴だけどクリスマス寒波到来ということで、厳しい冷え込みを予想していた。
朝10時過ぎに高尾駅前を出発する小仏行きのバスに乗り、終点の小仏下車。
そこから少し舗装道路を歩き、景信山の登山口を目指す。
15分ほど歩くと登山口に。
この登山口から1時間も歩くと景信山の山頂に至る。
冬らしい枯れ野を歩き、
30分ほど歩くと視界が開け、分岐があらわれる。
右に行くと小下沢、左に行くと景信山山頂。
どちらも広々とした登山道でよく整備されていた。さすが高尾。
分岐からしばらく、眼下に街が見えた。方角的に福生とかそっちのほうじゃないかと思うが、自信は無し。
そうこうするうちに、景信山山頂に到着。登山口からちょうど1時間で。
さて、景信山には何故か茶屋が2軒あるのだが、一段高いところにある方(高尾山方面から見て奥の方)が「かげ信小屋」。
一方、低い方で、高尾山方面から見て手前の方が「景信茶屋」。
全く別経営の模様。
僕は個人的に、「かげ信小屋」のほうが静かで好きなのだが、「景信茶屋」からの眺めもなかなかのもの。
まさに関東平野一望。
この景信山の山頂直下からも、非常に展望の良い場所がある。
景信山山頂から20分も歩くと小仏峠。
ここには、何やら置物が多く、お地蔵さんやら、狸の信楽焼きやら、にぎやかです。
ここからは、うっすらと東京スカイツリーが見える。
画像中央やや右にうっすらと写っているのが東京スカイツリー。
小仏峠より高いスカイツリー。
高尾山より高いスカイツリー。
その先には「明治天皇小佛峠御小休所阯及御野立所」という碑が。
このあいだ昭和天皇が夢に出てきたのですが、明治天皇までさかのぼると全くイメージができません。。。
ここから20分で、城山の山頂に到着。
城山の山頂には、NTTの無線塔が立っていて、
そのすぐ横に茶屋が建っている。
この茶屋、すさまじく物資が豊富で、物量で他の茶屋を圧倒しているだけでなく、春にはお花畑が広がるなど、非常に力強い。
NTTの私道が無線塔まできているので、それを使わせてもらっているとの噂も聞いたことがあるが、真偽のほどは未確認だ。
ただ、一ついえることは、普通に歩荷でガラス瓶に入ったラムネは運ばないよね・・・。
この茶屋ではいつも冷え冷えのラムネが大量に確保されているので、その贅沢ぶりに飲まずにはいられなくなる。
もちろん、クリスマス寒波に見舞われたこの日も例外無くしっかりいただいた。気温なんか関係ない。
このころから、富士山方面の雲が一向に晴れる気配が無いことに焦りを感じ始めた。
空は快晴なのに、何故か富士山のあたりだけ雲があり、まさに富士山の姿だけを隠していた。
これでは、肝心のダイヤモンド富士が見られないのではないか。
そんな焦りを抱きながら、城山を後にした。
30分もしないうちに、一丁平に到着。
一丁平は高尾山系でも最も富士山が良く見えるビューポイントだけあって、すでに多くのカメラマンが陣取っていた。
だが、やはり残念なことに、富士山だけが見えない。
丹沢山系はうっすらと雪をまとった姿を全てあらわにしているのに、肝心の富士山だけが・・・。
やはり他の登山客もみな、「富士山が見えない」ということを口々にボヤいていた。
一丁平での陣取りの様子を見て高尾山山頂の様子が気になり、少し慌てて先を急いだ。
紅葉台まで来ると、より一層、人の数が増してきた。
普段から人の多いところではあるが、このクソ寒い中これだけの人出というのはスゴイ。
本当なら、この紅葉台の茶屋でなめこの味噌汁を食べたかったのだが、この混みようを見て焦り、素通りして高尾山山頂に急ぐことにした。
早くしないと、ダイヤモンド富士の撮影場所が確保できなくなってしまう。
ちなみに、僕個人の好みで言えば、高尾山系の茶屋のなめこの味噌汁では、この紅葉台の茶屋のものが一番美味しいと思う。(「2011年7月2日 高尾山 トレイルランニング」参照)
15時過ぎに高尾山山頂に到着。
恐れていたとおり、高尾山山頂の富士山が見えるポジションはすでに大混雑。
とりあえず無理やり場所を見つけてシートを敷き、座布団代わりに持参したサーマレストZライトを広げて腰をおろした。あとは日没のタイミングを待つばかり。
でも、富士山のところだけ雲がかかっていて、全く晴れる気配がない。なぜそこだけピンポイントで雲がかかっているのか、と。
ちょうど太陽の光の真下あたりが、本来は富士山が見えるはずの場所だ。
このあたりだけ、何故かピンポイントで雲が晴れない。
やきもきしながら待っていると、次第に太陽の位置が低くなっていった。
だんだん地平線近くまで太陽が沈んでくると、なんと、雲で姿を見ることができない富士山の形が、雲を通してシルエットとして浮かび上がってくるようになった。
完全に後光のような状態だ。
こんな富士山、見たことない!
雲のスクリーンに浮かび上がる、富士山の影だ。なにやら奇跡でも見ているかのような気分になった。
ありがたや、ありがたや。
さて、無事(?)ダイヤモンド富士を拝み、あとは下山するだけなのだが、ここで問題なのが、ケーブルカーは確実に激しく混んでいるということだ。そうなると、歩いて下山してしまったほうが早いのではないかと。
そこで、また問題なのが下山コースをどれにするかだ。
1号路は舗装された道なので足元は確かだが、道自体がつまらないし、社殿を通り抜けなくてはならないのがちょっとめんどくさい。
一方、下山路の中では随一の展望の稲荷山コースだが、道は完全にトレイルなので、ナイトハイクにはそれなりの覚悟が必要だ。
結局、3秒迷って稲荷山コースを下ることにした。
つまらん道を歩いてもつまらん、ということである。
そもそも、ナイトハイクを楽しむために、ヘッドライトとマグライトを持ってきたのだ。
はじめのうちは、まだ足元も明るく、ライトは不要だったが、30分ほど歩いて中間地点である稲荷山に着く頃には、かなり暗くなっていた。
稲荷山の展望台からは、もうすでに夕闇に浮かぶ夜景を楽しむことができたぐらいだ。
稲荷山から先は、しっかりとライトを灯して歩いた。
中にはライト無しで歩いている人もいたが、よほど夜目がきくのか、山を舐めているのか、どちらかだろう。
ライトがあっても、足元の不確かな山道は不安なものである。
僕とツレは稲荷山コースを何度も歩いたことがあるので不安無くナイトハイクを楽しむことができたが、これがあまり知らない道だったら、ライトが有っても楽しむ余裕など無かっただろう。
高尾山山頂から約1時間。稲荷山コースの入り口に到着。
ケーブルカーで降りてきた人たちが、まだまだぞろぞろと駅から出てきていたので、やはりケーブルカーの順番待ちをしていたら大変だったに違いない。
↓まだ17時半前だというのにすっかり夜のたたずまいなケーブルカーの駅。
蛍光灯の明かりを補正しなかったために緑がかってしまった・・・。
期せずして、なんとなくクリスマス風。
そして、ケーブルカーの駅前広場に置かれたムササビの像。
これで高尾山ダイヤモンド富士のハイキングは終了。
最後に。
ダイヤモンド富士は高尾山よりも一丁平で見たほうがいいかも。
帰りは完全にナイトハイクになるが、一丁平~高尾山口までの道はかなりしっかり整備されているので、道に慣れている人がライトをつけて歩く分には問題は生じにくいと思う。季節的にも変な動物があらわれる可能性も低いだろうし。
来年は是非一丁平でダイヤモンド富士を見たい。
あと、関係ないけど、ムササビも見たい。
おつかれさまでした!楽しませていただきました☆
返信削除また行きましょう~('◇')ゞ
おつかれー。また是非!
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