このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2014年6月22日日曜日

購入 : サーマレストのマットを使ったサンダル

サーマレストといえば、軽くて丈夫なスリーピングマットのメーカーだ。
その中の、リッジレストというシリーズの素材を使用したサンダルが、フリーウォータースから発売された。

全部で3タイプあるのだが、そのうちの1つ「GPS」というタイプを買ってみた。

サーマレストが使われているのは、足が直接触れる部分。


ソールはやや固めの素材で、もちろんサーマレストのマットの素材とは全く異なる。
特に地面と擦れやすいかかとの部分には、より固めの素材が当てられていた。
これがフリーウォータースのデフォルトなのかな?

足が触れる面はサーマレスとなのでソフトなタッチだが、ソールは固めなので歩きづらさはなかった。
ただ、甲高な僕の足には鼻緒がややタイト。ワンサイズ上を購入したが、ちょっとむくむとキツく感じた。


正直なところ、履き心地や軽さについては、僕が普段履いているクロックスのビーサンのほうが良いのだが、クロックスに比べてコンパクトにザックに収納できる。(クロックスは嵩張りすぎる・・・。)
今後、夏のテント泊や日帰り登山の際には重宝しそうだ。


ちなみに、メーカーであるフリーウォータースは製品の売上に応じて、世界の貧困国での水の安全な供給を目的とした活動に寄付をおこなっているそうです。
(詳しくはこちらから)


山田淳氏が富士山の山小屋利権に言及

プチネタ。

山田淳さんが富士山の山小屋利権に言及してて面白かったのでシェア。


「弾丸登山を自粛するならご来光登山ごと自粛しないと筋が通らない」
http://gohiking.blog9.fc2.com/blog-entry-121.html


ちなみに僕は、夏の富士登山には興味が無いし、ましてや、富士山の山小屋に宿泊するつもりもない。

昨年、僕はこの記事で最後のほうに言及されているような、麓のホテルに1泊して、朝の5時に5合目でご来光を拝み、その日のうちに下山するというスタイルを取った。
富士山の状況が変わらなければ、もし今後万が一夏の富士山に登るとしても、同じ方法を採るだろう。



山行記 : 2014年6月21日 高尾山 モリアオガエルの卵を求めて

モリアオガエルというカエルがいる。
地域特定で国による天然記念物指定されていたり、地方自治体による天然記念物指定などもされているカエルだ。(参考ページ

体長オス4~7cm、メス6~8cmのそれほど大きくないカエルで、普段は森林に暮らしているが繁殖期である4~7月には池などの水辺に降りてくる。

モリアオガエルの卵には非常に特徴があり、通常イメージするカエルの卵とはその形態が大きく異なる。池のほとりなどの草などに泡状の卵を産み付けるのだ。
モリアオガエルのオタマジャクシはその泡状の卵塊の中で孵化し、そのまま垂直落下。真下にある池などに落ちて、そこでオタマジャクシ生活を送る。(参考ページ

ヤマレコや様々な方々のブログなどを拝見するに、どうも高尾山や御岳山でもその卵塊を見ることができるようで、せっかくなのでそれを探しながら高尾山をブラブラしてみようと、後輩と出かけてみた。


10:19、高尾山ケーブルカーの清滝駅到着。
天気は曇り。

ネットでの卵塊目撃談は1号路に集中していたが、舗装路歩きはイヤなので別な場所で探したかった。
そこで思いついたのが6号路。
沢のように流れが強い場所には産まないだろうが、6号路の上のほう、沢の流れが細く、緩くなっているあたりに産卵していないだろうか。

そう思って、6号路をたどってみた。

6号路の入口手前でカタツムリ発見。

せっかくなので、モリアオガエル以外の生き物も見つけられるといいなと思いながら6号路を上がる。

が、さすが6号路。人がやたら歩いてて、あまり野性を感じることはできない。

沢の水量は多め。

湿度が高いだけあって、コケはイキイキとしていた。

ヘビイチゴも。

だが、生き物の気配はほとんどなし。

11:20、橋を渡り、
11:37、飛び石にさしかかると、渋滞となる。

ここから先の水の流れが緩やかなところに焦点をあてていたのだが、こんなに混んでいたら生き物は寄り付かないわなー、、、、
もちろん、なんにも見つからなかった。

やむなく、高尾山の山頂に向かう。

12:07、山頂に到着。
もちろん、混んでる。

ここを素通りして、もみじ台の茶屋に。
そばを食う。

とりあえず、モリアオガエルに関してはここまで収穫ゼロ。
そばを食いながら、今後の方針について話し合う。

で、いったん山頂を巻いて、仮設のビジターセンターを尋ねて、モリアオガエルの卵はどこで見れるのかを聞いてみようということになった。
まるで小学生のような結論だ。

12:47、ビジターセンターに到着。
大の男が2にそろって係りのおねーさんに、モリアオガエルの卵がどこで見れるかを尋ねる。
ちょっと恥ずかしい。

すると、おねーさんは非常に丁寧に教えてくれた。
ビジターセンターで発行している手作りニュースレターの、まさにちょうど今配布中の号がカエル特集とのことで、それを見ながら説明を受ける。

説明によると、ケーブルカー清滝駅にある池のほとりで見たとのこと。
その他、清滝駅から1号路を少し上がったところにある、砂防ダムにできた池でモリアオガエルのコロコロという鳴き声が聞こえることがあるとのこと。
また、薬王院の側溝の中で鳴いてることもあるそうで。

どれもこれも、自然の中じゃなくて完全に人工物のところじゃないか。
愕然とする。
側溝って・・・。
もしかしたら、モリアオガエルに幻想を抱いていたのかもしれない。
無念だ。

しかも、よりによって清滝駅の駅って、スタート地点で見れたんじゃないか。混雑した高尾山をウロウロしたのはなんだったんだ・・・。

落胆して、いったんビアマウントにピットインすることにする。

ビアマウントはこの日から今年の営業を開始した。
オープンは14:30。
とりあえず13:30頃から列に並んでみた。わりと列の前のほうに並べた。

ビアマウントは、2時間飲み放題食べ放題で、男性3,500円、女性3,300円という安さ。
飲み物の種類も多く、食べ物も美味しい。
この日はマグロのカブト焼きも並んでいた。
店内のオペレーションもきれいに回っていて、非常にすばらしい。
ものすごい混雑なわけだが、それをどうマネジメントするかのノウハウがしっかり蓄積されていて、混雑による不快感を最小限に抑えられている。
そのへんの居酒屋チェーンも、ビアマウントのオペレーション力を見習うべきだ。

なお、ビアマウントは、外の席より、建物の中の展望席のほうが、快適で眺めも良い。
山も街も見える。


16:30にビアマウントをホロ酔い気分で出る。満腹
だが、まだ所期の目標を達成していない。
モリアオガエルの卵だ。

ビジターセンターでもらった情報を元に、1号路を下って砂防ダムを目指す。
山道ではなく舗装路だからこそ、ホロ酔いでも安心して歩ける。が、眠い・・・。

17:16、砂防ダム到着。
ぜんぜんキレイな池じゃない。
鯉が泳いでいる以外、生き物の気配は感じられない。
なんだこりゃ、、、

失望してさらに1号路を下る。

17:20、いよいよ清滝駅前に出る。
まさに「ふりだしに戻る」である。

これが清滝。もちろん人工物。

この滝の足元に、池がある。
カモが泳いでいた。

完全にテンションが下がっていたが、連れが粘ってモリアオガエルの卵、しかも孵化している最中のものを発見した。
孵化した小さなオタマジャクシが泡の中で泳いでいた。
ホントにこうやって孵化するんだ。スゴイ。

というわけで、モリアオガエルは山の中ではなく、里にいるものだと思い知らされた。
トホホ・・・。



2014年6月17日火曜日

購入 : EDELRID (エーデルリッド) 「Mega Jul (メガジュル)」

やっとクライミングを少しずつ練習し始めたのだが、僕が先々目指したいのはソロクライミングだ。

クライマーからは蛇蝎のごとく忌み嫌われるソロクライミングだが、僕としては強く憧れずにはいられない。
リスクテイクも、リスクヘッジも、すべて自分次第。上手くいっても落ちて死んでも全て自己に帰結する。分かりやすいことこの上ない。

というわけで、まだまだ己が未熟なことは承知の上で、ソロビレイデバイスのエーデルリッド「メガジュル」を購入した。


購入したのは、さかいやスポーツ。さすがの商品展開だ。

使い方についてはこちらの動画に詳しい。


まだまだこれが使える実力に至っていないが、早くこれでソロクライミングをしてみたい。
もちろん、死なない程度に。

ゲーリー・エリクソン 『レイジング・ザ・バー』

昨年あたりからアウトドアショップで盛んに売り出されている「クリフ・バー」。
アメリカではちょっと前からメジャーなエネルギー補給食らしい。

日本ではA&F(アバクロンビーじゃないほう)が代理店となって輸入されているのだが、そのA&Fの出版事業第二弾として、そのクリフ・バーの創業から今日までを創業者であるゲーリー・エリクソン氏が綴った書籍が『レイジング・ザ・バー』だ。


読み始めるまでは、日本のビジネス書でありがちな、商品企画ストーリーに見せかけたプロパガンダ本かと思ったが、実際は熱い熱い経営思想本だった。

内容は、最初から飛ばしている。
会社売却をするつもりだったがやっぱり止めた、という話から始まるのだ。
意外すぎてびっくりした。

その後も畳み掛けるように、会社を経営するにあたって大事なことは何か、良い企業文化を育むにはどうしたら良いか、あえてオーナー会社であり続けるメリットは何か、など、著者が会社経営とエンデュランススポーツの両方から学んだ事柄を、経営思想に昇華して語ってくれている。

自転車、クライミング、登山などが好きで、かつ、会社経営に興味がある方には、楽しめる内容ではないか。
まさに僕にはドンピシャだった。



2014年6月15日日曜日

『定本 黒部の山賊』刊行記念 伊藤正一氏トークイベントに行ってきた

6月15日、東京・八重洲ブックセンター本店にて、『定本 黒部の山賊』の著者である伊藤正一さんのトークショーが開かれた。

(写真は、開催直前の会場の様子)


伊藤正一さんは、北アルプス・三俣蓮華岳にある三俣山荘のご主人として、戦後まもなくから登山者に親しまれてきた方だ。
その伊藤正一さんがかつて三俣山荘の成り立ちを著し、その後絶版となって三俣山荘でのみ販売されていたのが『黒部の山賊』という作品であり、『定本 黒部の山賊』はその復刻版である。

この『定本 黒部の山賊』、非常に人気があるようで、6月15日現在ですでに第6版を数えるそうだ。(部数は知らない。)

かつて伊藤さんは三俣山荘で泊り客の登山者相手に、この『黒部の山賊』にあるような話を語って聞かせてくれていたそうで、志水哲也さんもその著書の中で、それがとても興味深く楽しい話であったことを書き記している。

僕はまだ三俣蓮華岳に行ったことがなく、もちろん伊藤正一さんともお会いしたことはなかった。
そのうちに、年老いた伊藤さんは山を降り、もう山荘に入ることは無くなってしまった。
このため、もう伊藤さんのお話を直接うかがうことは叶わないものと諦めていたのだが、まさかトークショーという形でそれが実現されるとは!


開催に先立ち、山と溪谷社の『定本 黒部の山賊』担当編集者の方から伊藤正一さんの紹介が行われる。
その姿はまさに好々爺。のんびりとした語り口は、年齢のせいばかりではなく、もともとの鷹揚な人柄を反映したものかもしれない。

そこから、ゆっくりと話が始まった。
しばらくは、伊藤さんが戦時中に開発しようとしていたターボプロップの話だった。
もともと科学者でいらして、飛行機もお好きだという伊藤さんは、終戦でターボプロップの開発が頓挫してしまったことが余程心残りだったのだろう。その後も折に触れ、ターボプロップの話が出てきた。

一向に話が三俣蓮華に向かわないのを見かねてか、付き添いにいらしていた伊藤さんの御子息(次男・二朗さん。現・雲ノ平山荘支配人)が伊藤さんに、山荘や山賊たちとの交流についての話をするよう促すことがたびたびあり、それもまたハートウォームな一コマであった。


伊藤さんの1時間ほどのトークが終わり、その後30分ほど、写真をプロジェクターで大きく映し出して、その写真にまつわるお話を伊藤さんにしていただくコーナーになった。
そこで登場した写真は合計20枚。『定本 黒部の山賊』に掲載されていないものも多々含まれていて興味深かった。
30分で20枚なわけだから、テンポ良く進めなければならず大変だったと思うのだが、ここでも伊藤さんはマイペースっぷりを発揮し、期せずして、『定本 黒部の山賊』にも登場する遠山林平さんのイワナ釣りの話と、鬼窪善一郎さんの健脚ぶりについて語るコーナーとなった。

ここでも御子息が気をもんで、写真に関する話に水を向けるが、伊藤さんはどこ吹く風である。
これがまた滑稽で、会場から温かい笑いが起こっていた。

写真のコーナー最後は鬼窪さんの逸話で締められた。
その最後の最後、伊藤さんは
「(鬼窪は)今はもう死んでしまいました。もう山賊はいなくなりました。」
という言葉で締めくくられた。
もしかしたら伊藤さん本人はそこまで深く意識していなかったかもしれないが、これは非常に象徴的な言葉だと感じた。

というのも、伊藤さん本人も「最後の山賊」と呼ばれた方である。
伊藤さんとともに山を駆け巡った山賊たちが皆亡くなり、そして今、最後の山賊である伊藤さん自身も山を降りた。それは、一つの時代が終わったということではないだろうか。

我々は、おおらかであった往時に思いを馳せる。
その時代にはもう戻れないし、戻るべきではないことも多々あるにもかかわらず、思いを馳せずにはいられない。
その往時と今を隔てる、時代の変遷という現実が「もう山賊はいなくなりました」という言葉に凝縮されているように思えてしかたがない。


このあと、最後に御子息からと、会場に遊びに来ていたアウトドアライターの高橋庄太郎さんからの一言があって、トークショーは終わり。

と思いきや、伊藤さんが最後に山の歩き方を伝授したいということで、予定外のワンコーナーが始まった。(といっても数分だが。)
いわく、前足を出して着地するのと同時に、その体重移動の勢いで後ろ足の踵も上げると、1歩につき20~30cmは余計に稼げるようになるというのだ。
それを、90歳を超えた伊藤さんが狭い壇上で実演するものだから、足を踏み外すのではないかと会場一同ヒヤヒヤしながら見守っていた。もちろん伊藤さんご自身は、そんなことどこ吹く風だ。


その後、サイン会となる。
ありがたく頂戴した。
いつまでもお元気でいていただきたい。




やはり、山小屋ののんびりした時間に、伊藤さんのこの語り口で、アジェンダを気にすることなく聞いてみたかったなぁ。
きっと、あっという間に就寝時間になるんだろうなぁ。



2014年6月14日土曜日

渋谷・宮下公園クライミング場 再び

先日、クライミング講習を受けて晴れてトップロープクライミングを自由に練習できるようになったので、梅雨の晴れ間を利用して、再び宮下公園のボルダリング場に行ってきた。

僕が認定証を貰えたのはトップロープだけでリードクライミングはまだ許可されていない。
なので、練習をするためにはスタッフの方にロープのセッティングをお願いしなければならない。

ロープのセッティング風景。

完全にボーンヘッドで、ロープは常に張られているのかと思い込んでいたが、そんなわけない。
このため、自前のロープを持っていかず、レンタルすることになった。

行ったのは夕方に近かったので、講習のときのような酷暑ではなかった。

この宮下公園クライミング場の良いところは、なんといっても屋外施設ならではの開放感。
壁の大きさはT-WALLの錦糸町と同程度あるので、僕のような低レベルクライマーなら十分すぎる環境だし、屋内と違って外壁気分でトレーニングできる。

また、安いのも魅力だ。

ただ、レンタルシューズはボロいので要注意。


2014年6月8日日曜日

購入 : MOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア) 「スーパーメガUL1」テント (インプレッションの追記アリ)

結局OMMにエントリーしたため、幕営装備をどうすべきか検討するべく、相棒(OMMは2人1組での出場なのだ)と登山ショップをウロウロしていた。

本当は、2人用のツェルトで乗り切ろうと思っていたのだが、11月末の東伊豆ではさぞかし居住性が悪かろうなぁと逡巡していた。

その中で立ち寄ったのがマウンテンハードウェアのショップ。

正直なところ、マウンテンハードウェアのテントはほとんどノーマークだった。
やたら派手な多人数用のドームテントのぐらいしかイメージに無かった。

それが、うっかり店員さんのトークにハマってしまい、「スーパーメガUL2」テントを勧められる展開に。
「スーパーメガUL2」テントは、2人用テントなのにポールやペグまで込み込みで1kgを切るのだ。
それでいて、完全自立式のダブルウォール。
しかも、ポールの折り返しが短く、小さいザックに収納するにも楽だ。

これまでUL系テントはいろいろ検討してきたが、どれも今ひとつピンと来なくて購入にいたらなかったが、このテントは非常に使いやすそうだ。
OMMでもこれを使えば、居住性が約束されたようなものだ。


問題は、これを僕が買うのか、相棒が買うのか。
金をどっちが出すか、ではなく、どちらの物欲を優先するかの問題である。

僕としては、ソロテントしか持っていないので、ここらで2人用テントを購入しておくのも悪くない。
相棒は、そもそもテントを持っていないので、買いたいと思っているようだ。

むむむ・・・。

が、ここは相棒に譲る。
とはいえ、実はモノがなくて、秋冬物の入荷時期に入るとのことで、予約して終了。
購入はもう少し先の話だ。


一方、この検討をするにあたり参考にしたのが「スーパーメガUL1」。
形はほぼ一緒で幅が異なるだけ。
これを僕は衝動買いしてしまった。
なんというか、、、、ソロテントばっかり持っててもしょうがないだろうに。。。
今後も独り身が続きそうだ。


さて、買ってきて早速、張ってみた。

まず、本体のペチャンコの状態。
マミー型のシュラフみたいな形。

ポールは漢字の「士」みたいな形の一体型。
ポールはやや細めで、華奢。
正直なところ、暴風に耐えられる強度ではないと思う。

このポールをテント本体にセットする。
吊り下げ式なのでとても楽。

今まで使ってきたモンベルの「ステラリッジ1型」はテントポールの固定がスリーブ式なのだが、やはり吊り下げ式に比べて設営や撤収がめんどくさい。しかも、以前、スリーブの中にハサミムシが大量に入り込むというトラブルがあり、だいぶイヤになっていたところだ。

本体は上部3分の2が総メッシュ。これが軽量化のポイントの1つだろう。
夏場は涼しくて良いだろうが、4月以前や10月以降は寒いかもしれない。(OMMは11月末だから、それなりに覚悟が必要だろう。)

続いて、フライシートをかぶせる。
下がアスファルトなのでペグダウンできないが、両サイドをペグダウンすればもっとフライシートにテンションがかかって、いい感じになるだろう。
前室も十分に広い。

このフライシートもかなり薄く、やはり暴風に耐えられるような設計にはなっていないと思われる。
設営する際には風向きをよく考え、横風を食らわないように注意しなければならない。


前室からテント内部を覗いてみると、こんな感じ。


今年の夏は後立山を3泊4日で小屋泊縦走を予定していたが、このテントを使いたいという前向きな理由と、このテントを買ってしまったために小屋泊のお金が無くなったという後ろ向きな理由から、テント泊に計画を変更しなければ。。。
森林限界を超えた稜線での幕営になるだろうから、このテントで大丈夫か不安が残るところではあるが、、、



(2014.8.17追記)

7月下旬に八ヶ岳青年小屋テント場、8月上旬に北アルプス五竜山荘テント場で使用したので、使用感をレポートする。

青年小屋テント場は稜線から外れた盆地のような場所にあるので、稜線のように強風が吹きつけてくる心配は少ない。
が、この日は夜に雷雨となり、すさまじい雨量だった。(といっても、水没するような雨量ではない。)

その状況下では、このテントでは快適とは言い難かった。
というのも、雨勢が強いため、跳ねた泥水がテント本体のメッシュを通してどんどん入ってくるのである。フライシートが一番張り出している入口部分からも入ってきた。

フライシートがもう少し大きいか、テント本体がメッシュでなければこんなことにはならないのだろうけれど、残念である。
ちなみに、隣でモンベルのステラリッジを使っていた連れは、まったく快適だったそうだ。

五竜山荘テント場は標高2,500mの稜線から20m程度下がったところにあるのだが、風上側(西側)の斜面にあるため、風に不安を感じた。
が、この日は風はそれほどでもない。

が、雨はしっかり降った。
とはいえ、雨勢は青年小屋の時ほどではないので、泥水がテント内に入ってくることは無かった。
ただ、ここで、本体がメッシュであることの弱点を思い知ることになった。
メッシュであるがために、谷側からせり上がってくる湿気たっぷりのガズが全部テント内部に入り込んできてしまうのだ。これまた不愉快だった。

やはり、ライトウェイトにするということは、快適さも同時にそぎ落とすことなのだなぁと痛感した。

ただ、ツェルトとは比較にならない程度には快適だったので、重量対効果という意味では1つの選択にはなるだろうなと。




『Trail Running 2014』が丸々1冊かけて訴えたかったこと

Trail Running 2014』というムックが発売された。


よくあるトレランのムックかと思って読んでみたら、その内容に驚かせられた。
冒頭の鏑木毅さんのロングインタビューに始まり、その多くの誌面を割いて、トレイルランナーのマナーと心構え、および、トレイルラン大会の自然環境に与えるインパクトについて警鐘を鳴らすものだった。

ついにここまできてしまったか。

僕もこのブログでたびたび言及してきたが、ロード上がりのシリアスランナーほど、山を舐めているし、環境に対する配慮を欠くケースが多い。
それが、僕のような半端モンのトレイルランナーにも分かるぐらい、目に余る状況が山では発生している。

その問題が表面化している事例は多々あるが、分かりやすいところで言えば、鎌倉アルプスでのトレラン大会中止と、トレラン禁止の動きだろう。(参考記事


登山もトレランも両方とも愛する僕としては、これはたいへん残念であるし、由々しき状況だと思っている。

このトレラン問題に触れるにつけ、かつてスノーボーダーが置かれていた逆風を思い出す。
かつて僕は、1990年代初頭にスノーボードをはじめた。
その当時、スノーボーダーはスキー場から締め出されそうになっていた。理由は、スノーボーダーのマナーが悪すぎて、スキーヤーとの事故も発生していたためだ。

当時の日本ではスノーボードに関する情報が極端に少なく、エクストリーム系のスノーボードのビデオなどに憧れた一部のスノーボーダーによって無茶が行われていた。その結果、スキーヤーやスキー場からの反発を招き、スノーボーダーのスキー場利用について大幅に制限されたのである。

結局、スキー場とスノーボード界によるマナーの呼びかけなどが行われたり、スキー場を利用するうえで技能検定をパスしないとリフトの使用を許可しないといった制限を課すなどして、技術的・精神的啓蒙が積極的に行われ、また、その後エクストリームでないスノーボーダーが激増したことなどが幸いして、スノーボードは市民権を得た。

が、スノーボードの場合は、人の管理下にあるスキー場での話である。
山では、そんな管理は不可能だ。
それならば、トレイルランナーに対する啓蒙はどうすれば良いのか。
それも含め、本書では様々な提言がなされている。


僕のような素人のこんなブログを読んでくれるみなさんは、きっとこのような問題に対して前向きに取り組んでいる方々に違いないと思う。
本来はこういうことに無自覚な人々に対して強く訴えていきたいのだが、どうすれば声が届くものか・・・。



2014年6月7日土曜日

ARC’TERYX (アークテリクス)原宿ブランドストアに行ってきた

原宿にアークテリクスのショップができたので、見に行ってみた。

場所は、ホグロフスの隣。
入口はこんな感じ。

1階が登山用のギア(ザック、レインウェア、など)、2階がアパレルという配置。

ただ、クライミングギアについてはほとんど見当たらず、残念。

2014年6月3日火曜日

渋谷・宮下公園 クライミング場での講習

渋谷の宮下公園にクライミング場が出来てから丸3年が経った。

そのクライミング場ではボルダリングしかできないと思い込んでいたからなのだが、実はトップロープクライミングやリードクライミングもできると知って、行ってみることにした。

宮下公園でロープクライミングをやるには、その許可を受けるために、技能検定を受けるか2時間の講習会を受けなくてはならない。
僕は以前T-WALLで簡単な講習を受けただけなので、技能検定で合格する自信は全く無く、迷わず講習会に申し込んだ。


当日、都心では猛暑日を記録する中、炎天下で講習が始まった。
フロアはウッドデッキなのだが、裸足で歩けないぐらいに熱い。
フロアに立てられた2つのビーチパラソルが作る日陰だけが、数少ない安全地帯だった。


講習はまず、ハーネスの付け方から始まる。
僕は自前のハーネスを持っていったが、参加者の半数以上がこのクライミング場からの貸与品を付けた。

次は、ロープワーク。
エイトノットと末端処理のやり方だ。

これはT-WALLでのクライミング講習には無かったカリキュラムだ。
おかげで、エイトノットの使い方が分かった。
こういう基本的なセッティング方法は、教本には書いてない。

このエイトノットと末端処理の練習を繰り返しおこなった後、今度は、ブラックダイヤモンドのATCを使ってのビレイの仕方を教わる。
ビレイデバイスについても、T-WALLではグリグリ2を使っていたので、新しいスキルの学習だ。
特に、アイスクライミングのときのビレイはグリグリ2を使わないと聞いていたので、ATCの使い方をしっかり学んでおきたいと思っていたところだった。

その後、参加者で交代しながらビレイの練習、フォール時の制動の練習などをする。

結果、問題なく認定証を貰い、次回からは自由に利用することができるようになった。
このクライミング場は夜は22時まで営業しているので、仕事帰りにも利用したい。


講習は非常に丁寧で詳しく、かつ、実践的な講習を受講でき、オススメだ。
外壁でのクライミングにまた1歩近付けた気がする。
(もっと早く前進しろ、という意見は却下する。)



山行記 : 2014年5月31日 海沢探勝路からの大岳山 

滝マニアの同僚と、奥多摩の海沢探勝路に行ってきた。

海沢探勝路には大きな滝が3つもあって、なかなかのスポットであるらしい。
その一方で、ルートは整備されておらず、急登。「山と高原地図」では破線ルートになっている。
滝マニアの同僚はこの夏に鳳凰三山にあるドンドコ沢に行きたいと言っているので、そのトレーニングにはモッテコイの場所だろうと思い、連れていくことにした。

事前情報では特に危険箇所も無いということなので決行したが、破線ルートであることを考え、念の為に20mのお助けロープを持参した。(結局、使うような場所は全く無かったが。)


7:44、新宿駅をホリデー快速で出発する。
車内は通勤電車のような混雑。梅雨入り直前の晴天を逃すまいと、猫も杓子も山へ山へと向かう。

9:14、奥多摩駅到着。

奥多摩駅のホームは大量の登山者で溢れかえる。
そして、その多くは改札を出ると鴨沢西行きのバスに並ぶ。日帰り風の人、テント泊にしてもやたら荷物のデカい人、老いも若きも混在する長蛇の列だ。
だが、我々はバスに乗らず、海沢林道を目指して歩く。

身支度をして、9時半ごろに奥多摩駅前を出発。
ビジターセンター前の交差点を渡って、
ひたすら道路を歩く。
アスファルトの照り返しが暑い。

この日は、今年はじめて東京都心で真夏日を記録することとなるほどの天気。
遮るものの無いアスファルトの道路を登山靴で歩くのは、ただの苦行でしかない。

途中で、道路脇の小学校から運動会の開会式の校長挨拶が聞こえてきた。
こんな天気では、小学生に死人が発生するのではないかと心配になったが、僕がどうこう言うようなことでもないので思考停止。

10:02、林道入口に到着。
林道も舗装されているので、歩きにくさは変わらない。
が、木陰がある分、これまでの道路よりは幾分涼しい。

林道は海沢沿いを通っているのだが、これが全然魅力を感じない川で、アスファルトの林道を歩く退屈さをさらに助長するほど、ちょっと小汚い印象。

さらには、途中から干上がってしまい、果たしてこの上流にある滝の水量は大丈夫なんだろうかと不安になる。

10:11、アメリカキャンプ村前を通過。
「アメリカ」と「キャンプ」がセットになっていると、軍隊しか連想できない僕ですが、ここがオートキャンプ場だということはかろうじて理解できた。
1950年代のアメリカ住宅をイメージしたであろう建物もチラホラ。

ここより上流では、沢の流れが復活していた。
一安心。

次第に沢は渓流のようになってきた。

10:18、古めかしいトンネルが現れる。海沢隧道というらしい。
内部は、途中区間で手彫りになっていて、より古めかしさを醸し出していた。
手彫りの場所では、このデコボコに音が吸収されて、声も反響しなくなる。
それもそれで不気味だ。
できれば日が暮れてから来るのはゴメンこうむりたい。
念のため、帰宅してからネットで調べてみたが、特に怪談めいた話は無いようで安心した。

トンネルを抜けても、あいかわらず林道は海沢沿いを通っている。

10:47、いい加減林道歩きに嫌気が差してきた頃、林道の対岸に3段になった滝が見えた。
非常に立派な滝だが、「山と高原地図」には、名前どころか、その存在さえも記されていない。
一方、さすが『登山詳細図 奥多摩東部』にはしっかり滝のマークが記されていたが、名前は「三段滝」。その投げやりな名前を見る限り、おそらく正式な名称の無い無名滝なのだろう。こんなに立派なのに。

10:52、海沢園地に到着。
仮設トイレ2基、東屋、ルート案内の看板、以上。
「園地」というには、あまりに殺風景だ。

とはいえ、目の前の沢は幾分か渓流っぽさを増している。


念のため、ルート案内板を撮りつつ、
東屋でしばし休憩を取る。

そこに、レンタサイクルで来たという若い男性が入ってきた。レンタサイクル屋で貰ったアバウトな地図を頼りに仲間数人で来たのだが、ここまで来る途中で残りのメンバーどんどん遅れていき、その到着を待っているのだと言う。

結局僕らはそこで15分ほど休憩したのだが、その男性の仲間が現れることはなかった。

11:11、海沢園地を出発。
道標には「海沢の四滝」と書かれている。
えーと、この先の滝は、三ツ釜ノ滝、ネジレノ滝、大滝しか地図には書かれていないが、ほかにも滝があるのか?
と思いながら沢を渡ると、
渡ってすぐに、矛盾した道標が現れる。
やっぱり3つなんじゃなかろうか。
(あとになって知ったが、大滝の上に不動滝というのがあるそうだ。が、そこに至る道は荒れ放題のようだ。)

ここから先は破線ルートということになっているが、道標もあるし登山道もしっかり付いている。

11:13、岩室発見。

その先に続く、岩っぽい新緑の道。

新緑に目を奪われながら歩いていたら、11:15、不意に鉄の階段と滝が現れた。
それが三ツ釜ノ滝だった。
全然ショボい・・・。
いや、滝に罪は無いのだが、ウォータースライダーのような中途半端な角度の流れで、規模も小さい。
これを「三滝」と銘打っているのであれば、残りの2つも思いやられるなぁ。。。

三ツ釜ノ滝の上部には、こんな釜もある。
きれいと言えばきれいだが、ショボいと言えばやっぱりショボい。

ここから先は、少し急登も出てき始める。
登った分だけまた下って、
沢のほとりに出る。

11:23、ネジレノ滝への分岐。

この先に、案内板で「二枚岩の乗越」とされている岩と思われる、のっぺりした岩が現れる。
よく見ると、足が置きやすいように、コンクリートてステップが作られている。
破線ルートのはずなのに、至れり尽くせりのルート整備だ。

11:24、ネジレノ滝に到着。
滝はこの奥、まるで、岩に隠れるようにして流れていた。
こんな巨岩の間を縫うようにして流れ落ちる滝。
悩ましげに身をくねらせる流れ。
岩の隙間から差し込む光。
そして、静かに水をたたえる釜。
いずれもが調和した、すばらしい滝だった。
決して規模は大きくないが、それは全く問題ではない。

しばし呆然と眺め、再び登山道に引き返す。

ふたたび急登の登山道を進み、
11:31、分岐に到着。
これを右に行くと、沢沿いでなく山側を通って海沢園地に至る。
もちろん、左へ進む。

11:33、ロープ場が現れる。
この時はロープの必然性を全く感じなかったが、雨が降ったりして滑るときには、ありがたみを感じるかもしれない。

その先の一枚岩にも、足をかける場所がコンクリートで設置されている。

登山道はシングルトラックだがはっきりしているし、新緑に包まれての心地よいトレッキングだ。
破線ルートな感じが全くしない。

11:37、大滝への分岐に到着。

急坂を下って沢筋に下りると、そこに大滝が現れる。
滝壺のほとりに下りる。
大滝の名前に恥じぬ、30mの大きな滝だ。
ここでランチ。
朝、都心のスターバックスでサーモス山専ボトルにいれてもらったアイスコーヒーを食後に飲む。
やっぱりこういう場所で飲むコーヒーは美味い。しかも、山専ボトルの性能のおかげで、キンキンに冷たいままだ。

たっぷりと大滝の様子を堪能して、12:15、出発する。
大滝からの登り返しの途中で、アカガエルに出会った。
ちょっとカワイイ。

12:18、大岳への登山道との分岐に戻る。

ここから大岳山へのルートは、海沢園地の案内図でも悪路とされている。
どの程度なのだろうか。

スタート直後は、普通の登山道だ。
石段も築かれている。

斜面は急で、短時間でぐんぐん高度を上げていく。
それでも登山道は、狭いながらもはっきりしているし、よく整備されている。

12:30、大岳山まで2.1kmの道標。
ここから次第に高度を下げ、沢に下りる。

沢に下りると、渡渉。
バラバラになって転がっている丸太は、たぶん橋の残骸だ。
ここに来て、破線ルートの本領発揮か?と思ったが、沢の水量が非常に少なく、難なく渡渉完了。

沢の様子は、御岳山のロックガーデンのよう。

対岸には、ワサビ田と、おそらくそのワサビを運ぶための軌道があった。
ワサビ田は、果たして人の手が入っているのかどうか分からない雰囲気。

ここから、緩やかに登る。
この付近の道は、やや荒れているところもあった。

その先で、軌道をくぐる。

このあたりにもワサビ田があるのだが、沢のすぐ脇にあるにもかかわらず干上がっているようだった。
耕作が放棄されていそうな雰囲気。

12:58、大岳山まで1.4kmの道標が現れる。
ここから沢筋を離れ、急登が始まる。

いかにも奥多摩の標高1,000m未満といった感じの景色。
アホみたいな急坂に、いかにもな植林。
それでも、ちゃんと手入れはされている様子。
林業の皆様には頭が下がる。

13:09、サワガニを見つけた。
沢からずいぶん離れた場所なのだが、こんなところまで上がってくるのだなぁ。

その後も続く急登。

ところどころにピンクテープでマーキングされている。

引き続き急登。
激しくバテた連れが、何度も立ち止まって休憩する。

13:26、道標が倒れていた。

ここから100m余り先にある道標までは、引き続き急登。
次第に尾根が見えてくる。

尾根に上がるところに、道標がある。
この道標から大岳山まで、あと0.8km。

ここから山頂までは、ここまでのような厳しい急登はもう無い。
気持ちの良い尾根歩きだ。
こういう尾根道は、いつまでも歩いていたい。

周囲は広葉樹の若葉の森。

ツツジも咲いている。
今年はツツジの時期に石尾根の千本ツツジに行けそうになかったが、大岳山のツツジもなかなかのもの。

このあたりで、海沢探勝路へと降りていく男性2人組とすれ違った。
こっちで道が合っているのか不安そうで、僕らが海沢から来たことを知ると安堵していた。
が、この時点でもう14時になろうというタイミング。
果たして日差しのあるうちに林道を抜けられるのだろうか。
日が暮れてしまった後に海沢隧道は通りたくないものだ。

13:58、鋸山と大岳山を結ぶ縦走路に出る。
道標には、海沢探勝路を指す案内が無いばかりか、登山道を塞ぐように何本も丸太が置かれていた。
これでは、たしかに先ほどの男性2人も道が合っているの不安になって当然だろう。
というか、よくこの状態でこの登山道に入ってこようと思ったものだ。

ここから先は普通の登山道で、たくさんの登山者とすれ違う。
海沢探勝路とは別世界のようだ。

大岳山っぽいちょっとした岩を越えたりして、
ついに大岳山の山頂が登山道の先に見えた。

14:05、大岳山山頂に到着。

二等三角点。

気温が高すぎて空気中に水蒸気が多く、山頂からの眺めは、それほど遠くまで見えず。

滝マニアで山頂には興味が無かったはずの連れが、「頂上いいなー、気持ちいいなー」と頻りに感嘆の声を上げていた。
この程度でそれほどまでに喜ぶのなら、もっともっと素晴らしいコンディションでの眺めならばどうなってしまうのやら。
もちろん、眺望のことばかりでなく、ほとんど人に遇うことのない寂しい山中を経ての賑やかな山頂で、人恋しさが爆発したのかもしれない。
僕は人の気配の無い山のほうが好きなのだが、連れにとっては、それでは寂しすぎるようだ。

そんな感動のあまり、連れはしばらく山頂から動かなかった。
20分ほどの休憩を経て、再び歩き出す。
あとは大岳山を下って御岳ロープウェイまでの地味なルートをたどるだけだ。冒険的要素は何も無い。

大岳山らしい、岩の露出した登山道を下る。


14:36、大岳神社に到着。
この神社の狛犬も、ちょっと変わって面白い。
もはや、獅子にも犬にも見えない。

14:38、大岳山荘(休業中)の上の広場に到着。

14:47、鎖場を通過。

退屈ながらも美しい新緑の登山道を下り、
15:17、ロックガーデンの入口に到着。
疲れていたし、腹も減っていたので、ロックガーデンには寄らずにさっさと御岳ロープウェイに向かう。

15:36、天狗の腰掛け杉に到着。

ここからの眺望も好きなのだが、この日はモヤがかかっていてイマイチ。

ここから、神苑の森に入り、
15:50、御嶽神社の入口前に到着。

土産物屋でコーラを買って飲み干しつつ、ロープウェイの駅を目指す。
16:03、ロープウェイの駅に到着。

下山後は、御嶽駅前の玉川屋という蕎麦屋にピットイン。
鴨汁そばが美味い。

帰路につく元気を得て、無事帰宅。


結果、海沢探勝路は、一定程度地図が読めるならば、迷いようのない明瞭なコースだった。
この程度のコースならば、東北の山では破線で描かれることはないだろう。