このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2014年8月6日水曜日

山行記 : 2014年7月26日 瑞牆山 やっぱり奥秩父が好き

やっぱり奥秩父が好き。

というわけで、1年で最も山が混むとされる7月末の週末、野郎ばかり4人で瑞牆山に繰り出すことになった。
といっても、僕のほかの3人は奥秩父に対する思い入れは特に無く、単に瑞牆山ピンポイントで興味があっただけのようだが。


朝7:00に新宿を出発するスーパーあずさに乗り込んだものの、これが凄まじい混み具合。
さすがに最も山が混むタイミングだけあって、登山者風の乗客でぎゅうぎゅう詰めだ。
韮崎駅までの約1時間半、結局立ちっぱなしだった。
前日、仕事がらみの食事会で比較的遅くまで飲酒していたため、かなり眠い。立ったまま何度か寝落ちしてしまった。

韮崎駅に着いて、瑞牆山荘行きのバス停に向かうと、長蛇の列。
完全に出遅れた。
しかも、普段なら臨時で2台出ているバスが、よりによって1台しか出ていない。なんなんだ。
仕方ないので、タクシーで移動。4人いるので、1人頭2,500円で行ける。バスでぎゅうぎゅう詰めになるぐらいならタクシーのほうが余程良い。しかも、バスより短いルートを通るため、50分程度で到着する。(バスだと1時間以上かかる。)


おかげで、9:50、瑞牆山荘に到着。バスより15分以上も早い。
下界よりはだいぶ涼しいが、行動中は汗ダクになる予感。

もろもろの準備を整え、9:58、登山口を出発。

この登山口は、入ってすぐから森が美しい。

食べたら痺れそうなキノコを発見。

林道手前の急登で、早くも連れの1人が音を上げ始める。

10:15、林道を横切る。

1UPしそうなキノコを発見。
人生は1度きりで良いと思っているので、もし1UPするとしても食べる気は無い。

10:25、稜線に出た。
大きなナラの木(たぶん)がある。

しばらく尾根を上ると、登山道が水でビチョビチョになってきた。
これは富士見平小屋の水場から流れてきている水だ。

10:40、富士見平小屋の水場に到着。
相変わらず豊富な水量だ。
ここで手や顔を洗い、リフレッシュする。冷たくて気持ちが良い。

この水場のすぐ上が富士見平小屋だ。
富士見平小屋は長らく無人小屋だったのだが、3年前に管理人が入って以降、徐々にリニューアルしつつある。
このときはちょうど、テラスを造っている最中のようだ。
ベンチも新設されていた。
撮影は自粛したが、小屋の中も非常にキレイに改装されており、正直、これがあの富士見平小屋かと驚くほどだった。

テント場には、数張のテントがあった。
デポって金峰山あたりにでも行ってるのかな?

我々はなんとここで30分以上も休憩を取った。
連れの1人が完全にバテてしまい、にっちもさっちも行かなくなってしまったのだ。いくらなんでもバテるの早すぎだろ。。。

11:20、やっと出発。
ゆるやかな登山道を行く。
コケもかわいい。

11:25、木々の間から岩峰が見えて、一瞬瑞牆山と見間違えたが、ぜんぜん違った・・・。
さすがにあんなに小さくない。。。

その後、急坂を下り、11:33、天鳥川に到着。
思ったより水量が少ないが、ここで小休止。首筋などを冷やす。

11:37、巨大な岩が見えてきた。
なぜ皆、あの巨大な岩につっかえ棒をするのだろう?
ともあれ、岩の横の階段を登って先を急ぐ。

階段の先は、瑞牆山らしい岩と樹木の道が続く。

11:45、2つ目の木造階段を通過。
ここから先はどんどん道が急になり、より岩もゴツゴツしてくる。

大岩の横をすり抜け、

またもや、つっかえ棒のされた大岩の横を通る。
もちろん、リング・ワンダリング(同じ場所をぐるぐる回ること)ではない。

道が険しく、登山者も多い上に、アプローチが楽なため初心者も多く、登山道は渋滞しがち。
スニーカーでの登山者もたびたび目にしたが、この山はあまりスニーカーで気軽に来るようなところではないのだけれどなぁ。
難易度や必要体力で言えば、北アルプスの燕岳と同等かそれ以上だと思うのですよ。

道端にはシャクナゲの花も咲いており、励まされる。
励まされるものの、連れの1人が相変わらずバテバテで、休憩時間の長さも頻度も非常に多い。
これで、日があるうちにちゃんと下山できるのだろうか。

12:18、またもつっかえ棒のされた大岩。
気持ちは分かるが、果たして効果はあるのだろうか。

登山道はまだまだ樹林の中だが、木漏れ日がやたら暑い。

木々の間からは綺麗な青空も見えた。
夏!!という感じだ。

シラビソの新芽も暑そう。

12:40、この岩にはつっかえ棒は要らないんじゃないかな?

振り返ると、青空の下に積雲が見えた。
あれが積乱雲に発達したらイヤだなぁ。。。

登山道は標高を上げると、いよいよ石の回廊のようになってくる。

12:56、大ヤスリ岩の基部に到着。クライマーはおらず。

すでに時間がかなり押していたが、連れの一人のバテ方がひどかったので、ここでランチをとることにして大休止。
学校登山なのか、大量の子供たちが団体で通り過ぎていく。子供たちはこちらがゴハンを食べているのも気にせず、全員元気に挨拶をして通り過ぎる。いちいち挨拶を返すので、ゴハンを食べる暇がない。

20分ほど休憩し、バテていた連れのコンディションを確認すると、だいぶ復活した模様。
とりあえず、14時を限度として引き続き登頂を目指すことにした。
14時までに登頂できない場合は、その時点で引き返すこととした。

さらに険しさを増す登山道。

13:30、木々の葉の間から、だいぶ薄らとだが、山頂が見えてるような見えてないような。

13:32、大ヤスリ岩の先っぽが見えた。
これを見て、最もバテていた約1名が、男性器の俗称を連呼し始めた。かなり残念な展開だが、その彼は疲れるとジョークのレベルが小学生以下になるという決定的なウィークポイントを持っている。どうしようもないので、ジョークはスルーして先を急ぐ。

石の回廊を進む。

たまに迷路のようになっていて、リング・ワンダリングをしそうになっているオバチャンのパーティなどがいたりする。そーいや、北千住にあった巨大迷路は、今もあるのかなぁ。

13:37、再びの大ヤスリ岩。
連れはよほど疲れているらしく、連呼が止まらない。

同じ場所からは、山頂の岩も見える。
連れのみんなに
「ほら、もうあれが山頂だよ」
と伝えるも、例の1名が
「騙されないぞ!」
と言って信じない。熱中症で錯乱しているのかと思いきや、そういう様子でもないので放っておくことにする。

そこから1分で乗越地点が見える。
これを右に行き、北側から山頂にアプローチする。

13:39、乗越地点に到着。

山頂へのアプローチは、このルートで最も険しい場所だ。
ロープや鎖が張り巡らされている。

ここで、友人とバッタリ出くわす。
よく一緒に山に行く友人なのだが、今回は別パーティでの行動。お互いに瑞牆山に行くというのは知っていたが、こちらの行動が遅すぎて出会わないのではないかと思っていたところに嬉しい出会いである。

最後にハシゴを登れば、山頂までは単なる斜面が僅かにあるだけだ。

ハシゴを登ったところには、見事なシャクナゲが咲いていた。
しかも、かなりピンクの色合いの濃い花だった。
なんだかとても嬉しくなる。

そして、山頂への最後の斜面。

13:49、瑞牆山の山頂に到着。
タイムリミットまで残り11分の、ギリギリな登頂であった。
無事の登頂を祝い、テルモスに入れてきたアイスコーヒーで乾杯する。
4人で分け合うので大した量ではないのだが、染み渡るように美味い。

もちろん、景色も堪能する。
金峰山。

金峰山から視線をやや左に移すと目に入る岩壁。
未だにこの岩場の名前が分からない。

眼下に大ヤスリ岩。

八ヶ岳は雲の中で、僅かに赤岳の山頂が確認できたのみ。
前週の権現岳山行を思い出す。毎週末山梨県に居るような気がしてくる。

山頂で20分ほど休んだあと、いよいよ下山開始。終バスに間に合うか、タクシーを呼ばなきゃならないか、微妙な時間である。

途中経過はかっ飛ばし、15:55、富士見平に到着。
このまま下山すれば、余裕をもってバスに間に合う。
のだが、富士見平のベンチに腰をおろしたら、根が生えてしまった。

富士見平小屋で購入した飲み物を飲みながらダラダラと過ごして、気付くと30分が経過していた。
いくらなんでも休みすぎだ。これじゃバスには間に合いっこない。
仕方がないので、ここからタクシー会社に電話をして、迎車の依頼をした。電波が届くって便利。

17:03、瑞牆山荘に到着。

タクシーはすでに来てくれていたが、ちょっと待ってもらって、瑞牆山荘でソフトクリームを購入。
五臓六腑に染み渡る。


こうして7月最後の週末が終わった。
手軽な百名山だけあってそれなりに混んでいたが、山のキャパを超えるような混み方でもなく、さすが奥秩父であるなぁと。
やっぱり奥秩父は快適だ。


(了)

0 件のコメント:

コメントを投稿