このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2013年12月4日水曜日

山行記 : 2013年11月30日 岩殿山 紅葉にギリギリ間に合う

紅葉の時期はどこの山も登山者でいっぱいになるわけだが、地味な山なら意外と空いているんじゃないかと思って、同僚を誘って山梨の岩殿山に行ってみた。
同僚は皆初心者だが、初心者でも鎖場を楽しめる山なのでちょうど良い。
コースは今年の夏と同じ。

8:14新宿発のホリデー快速富士山1号で大月に向かう。

けっこう古めかしい車体だなーと思っていたら、途中の車内アナウンスで
「5号車は暖房の効きが悪くなっております。ご容赦ください」
というアナウンスが入った。
21世紀の日本でも、まだそんなことがあるのだなぁ。

車内は、いかにも「河口湖に紅葉狩りに行きます」という感じの乗客ですでに満員。
と思ったら、三鷹やら立川やら八王子やらで、けっこう人の乗り降りがある。

なかにはスーツ姿のおじさんも居たり、客層の幅が謎だった。

9:34、JR大月駅に到着。
身支度をして、9:50に岩殿山に向かって出発する。

アホみたいな快晴をバックに、小ぶりながらも厳めしい岩殿山の山容が望める。

浅利川にかかる橋を渡り、大月駅から徒歩10分、岩殿山の登山口に到着。

アプローチの良さはピカイチだ。

ここからは、岩殿山の山頂までのほとんどが階段になっている。
しかも、それなりに急斜面である。
意外にキツイ。歩き出して5分で、連れの顔色が変わってくる。
だが、このルートで登りがキツイのは最初の40分、岩殿山の山頂までで、そのあとの稚児落しまでのアップダウンは大したことない。

登り始めてすぐ、富士山が遥かに見える。

10:07、丸山公園の入口に到着。

丸山の山頂は、標高444.4m。

丸山からの富士山の眺めは、また格別だ。

丸山から見る岩殿山の断崖絶壁もまた、低山ながら圧巻である。

ここから岩殿山山頂までは、標高にして300m弱の行程だ。
ここからがやや急勾配で、地味にキツイ。

岩壁を横目にひたすら歩く。

10:28、城門跡に到着。

ふと気付くと、連れがバテていた。

この夏一緒に富士山に行ったメンバーも今回のパーティに含まれていたので、
「富士山でもペースを上げすぎだった」
と、僕のペースコントロールに苦情を申し立てられる。

うー、、、オレが悪かったです。申し訳ありません。

とりあえず、ここの登山道は狭いので、城門跡の裏にある番小屋跡で小休止。
頃合を見計らってメンバーに出発を促す。
もう山頂は本当に目の前だと、鼓舞する。

10:33、岩殿山の山頂に到着。本当にすぐだったため、逆にメンバーは拍子抜けしていた。だから目の前だと言ったではないか。どうやら僕はあまり信用されていないらしい。


富士山の眺めも、標高が少し高い分だけ良い。

ひとしきり眺めを堪能したら、さっさと稚児落しに向かう。
今日のピークは、体力的には岩殿山への上りだが、気分的なピークは稚児落しなのだ。

稚児落しへは、いったん大きく下り、再び登り返すのだが、上り返しが始まってから稚児落しに至るまで、いくつかの鎖場がある。

10:58、さっそく最初の鎖場が現れる。
岩殿山の鎖場の特徴は、礫岩のため、足場の引っかかりがあまり明確でないことだ。
鎖やハシゴもあるので落ち着いて登れば難易度は高くないのだが、なんとなく不安になる足の置き場なので、それなりにスリルも味わえる。

2つめと3つめの鎖場がまさにそういう場所だ。
ほとんど垂直の岩場なので、ハシゴや鎖が無ければ、初心者にはまず無理だろう。

11:14、兜岩に到着。
足場はしっかりしているものの、道幅は極端に狭く、谷側は崖なので、落ちたらひとたまりもない。
連れに、手すりを持って歩くように促す。

11:36、天神山の山頂に到着。
すでに紅葉はほぼ終わり、葉があらかた落ちていた。
紅葉の見頃は、もうちょっと(標高で200mぐらいか)下がったあたりが見頃のようだ。

11:45、稚児落しに到着。
夏に来た時と同じ場所でランチを取る。
最高に気持ちの良い小春日和を、断崖絶壁の上で日向ぼっこをしながらランチ。かなり幸せだ。

夏に来た時には、酷暑の低山だけあって他の登山者はあまりいなかったが、今日はそれなりに混んでいる。
ランチをしている間だけでも、5パーティぐらいが通過した。

12:35、重い腰を上げて出発する。
ランチを食べた場所から回り込んで、稚児落しの一番高い場所に立つ。
「あの上でランチしてたんだよ」
と連れに伝えると、総員絶句。

反対側に目をやると、見事な紅葉。

あとはひたすら下山するだけ。

13:06、吊り橋にたどり着くも、破損のため通行禁止。
やむなく遠回りして公道に出る。

公道のすぐ手前、川を渡るところの紅葉は見事だった。
柿と紅葉と渓流。

しばらくアスファルトの道を歩くと、中央道の下をくぐる。

途中、雑で可愛い犬に出会う。
撫でてやると、のそのそと尻尾を振った。

13:44、大月駅近く、線路を超える陸橋を渡る。
岩殿山の上に広がる空はあくまで青い。

こうして岩殿山の山行は終了した。


(了)




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