このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2012年7月23日月曜日

山行記 : 2012年7月14日~ 吾妻連峰縦走【4】 2日目その1 「一切経と五色沼」編

(PREV:1日目その2「ガスの東吾妻山から吾妻小舎」編へ)



朝起きると雨が降っていた。けっこうな本降りだ。
テンションがダダ下がり。

実は前日にザックカバーを忘れたことに気付き、雨の中の山行になるとツライなーと思っていた。
荷物は全て防水のスタッフバッグに入れてあるので荷物が濡れる心配は無いのだが、ザックが水を吸うと重くなるんだよなー、、、と。一晩じゃ乾かないから、翌朝もしっとり湿ったザックを担ぐことになるし。

それでも、荷造りだけはしておいて、いつでも直ぐに出られるように準備はしておいた。

朝食は6時から。
本当は6時には出発したかったのだが、朝食時間が6~7時の間で一番早出の人に合わせるという話だったので、やむを得ない。

朝食も非常に豊かな内容で、特にウドの味噌汁が野趣万点な味わいで非常に良かった。
のだが、天気が気になりすぎて、写真を撮り忘れた。

他の泊り客の話を聞くと、西吾妻へ向かうのは僕だけのようだった。
雨が上がらないのなら、このまま下山して、福島市内の適当な温泉宿で1泊して帰ろうか、とも考えた。
が、6:30、外を見ると雨が止んでいた。空もそれほど重そうに見えない。
意を決して出発することにした。

6:40、他の泊り客や吾妻小舎の方々に挨拶をして出発した。

本日目指すのは、天元台高原のペンション。縦走路から降りる際にリフトを使うが、それでも歩行距離は15km程の予定。道の状況や天気によっては、それなりにタフな1日になるに違いない。


まずは、昨日通ったルートを歩き、酸ヶ平の分岐に向かう。

一切経の手前のピークと蓬莱山との鞍部から流れる沢は、一晩雨が降ったにもかかわらず、昨日と様子が変わっていなかった。





















大して物差しにはならんだろうが、一つの吉兆ではある。

7:27、酸ヶ平の分岐に到着。
















前日はここを西に向かったのだが、この日は右折して北へ。そして一切経へ。

分岐から1、2分で酸ヶ平避難小屋に着く。
















もちろん素通り。
そのまま一切経へ向かう。

一切経への道はほとんどがガレている。
活火山なのだから致し方ない。

振り返ると、酸ヶ平が一望できる。
















写真向かって左は、雲に覆われた東吾妻山。その手前は蓬莱山。右の池は鎌沼。手前に広がるのが酸ヶ平。

歩くごとに当然標高が上がり、遮るもののない登山道には強風が吹きつける。
















すると、一切経から下山してきた年配の男性とすれ違った。
その男性が言うには、一切経の頂上はガスで一切の展望が無く、五色沼も見えないとのこと。その上ひどい強風で飛ばされそうになった、と。
涙が出るほどありがたいお話だ。脱力してしまう。。。

とはいえ、一切経は遮るものが何も無い場所だ、その先の縦走路は樹林帯のはずなので、風のことは気にしなくて良いはず。
気を取り直して先を急ぐことにした。

次第に一切経の頂上が見えてきた。
















たしかにすごくガスっている。

7:59、一切経山頂到着。
















さらに、不思議なケルンに「空気大感謝塔」と書いた棒が立てられていた。
















なんの意図があって立てられたものか分からず。

さて、山頂の北面から見えるはずの五色沼は・・・。



見えた!

















多少ガスはかかっているものの、ちゃんと見える。
その向こうには、家形山と微妙な雲海。
先ほどの男性には申し訳ないが、ちょっと得した気分だ。

とはいえ、風はものすごく強い。男性が言っていたとおりだ。
もはや帽子をかぶることを諦め、ザックにしまった。

この五色沼の向こうにある家形山から、いよいよ本格的な縦走路が始まる。
ここから先はエスケープルートも、エスケープルートと呼べないほどにタフなので、しっかり腹をくくって向かわなければならないのだ。

決意を新たに、一切経の北側斜面を降り、五色沼の外延部を通って家形山に向かった。



2日目その2「五色沼から東大巓」編につづく)

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