このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2011年10月30日日曜日

2万5000分の1の地形図の保管

増え続ける2万5000分の1の地形図の保管、みなさんはどうしているだろうか。

僕は最近、『山岳読図大全』に掲載されていた写真にヒントを得て、仕切りの付いたドキュメントファイルを使い始めた。100円ショップで売ってるやつだ。

















地形図を4つ折りにするとちょうど収納できる。
これに、山域ごとに分類して収納すると、すっきり片付く。

↓こんな感じ。
















インデックスに山域の名前を書いておけば、探すのも簡単。


『別冊PEAKS 週末トレッキングガイド【関東版】』

『PEAKS』の別冊としてトレッキングガイドの本が出た。

別冊PEAKS 週末トレッキングガイド【関東版】




















主に秋冬トレッキングを想定しているため、まさにこれからの季節に使える内容でした。

今年は冬もガンガン歩く気まんまんなので、モチベーションアップに良い感じ。

2011年10月28日金曜日

インプレッション : X-SOCKS

2年ほど前から、ロードのランニングのときはX-SOCKSを履いている。

だいぶ見苦しいですが、これ↓が2年間履いた状態。


















2年保証があるだけあって、さすがヘタれない。
正直なところ、布一枚でのサポート力なんてアテにしていないが、このソックスはそれ以外の部分での効果について、より頼りになると思っている。
それは、シューズと擦れる部分の厚みが適宜増されていることと、通気性の良さである。ランニング時に、他のソックスより単純に快適である。
自分自身に関して言えば、靴ズレ知らずである。


同じ色を買い足そうと思ったが、今は色がちがうやつしかないのか??


















タイプもちょっと違うような・・・。

パッケージはこんな感じ。























ランニング以外にもサイクリング、トレッキングなどの用途のものもあるので、用途を確認して購入することが大事だ。

価格は2,000円前後。
これを高いと見るか、安いと見るかは人によるかもしれないが、僕は妥当だと思っている。


2011年10月27日木曜日

購入 : adizero Japan wide 今期モデル

先日の甲州フルーツマラソンを最後に、2足目のadizero Japan wideを引退させた。
やっぱりレースモデルのシューズはヘタるのも早い。

今回の買い替えでは、adizero Japan wideではなく日本メーカーのシューズを検討の対象にしていた。
ランニングのド定番であるアシックスか、最近ランニングに力を入れているミズノか。

アシックスではターサーシリーズを試そうとしたが、たまたまその店にサイズが無く断念。
ミズノは、商品名を忘れたが、勧められたモデルのデザインがヒドすぎたので断念。

結局、またadizero Japan wideを買ってしまった。
前のモデルと仕様変更が無いということだったので、安心感もあるし。

















来月の河口湖マラソンはこれでいく。



2011年10月25日火曜日

なんと、NHKでボルダリング!

ニッチなところに光を当てて、棒読みで淡々と番組を進行することでおなじみのNHK「チャレンジ!ホビー」シリーズで、なんと、11/7~12/26の期間、ボルダリングを取り上げるようです。

NHK番組ホームページ「チャレンジ! ホビー

講師は、美人過ぎるボルダーでおなじみの尾川智子さん。
チャレンジャーはなぜか細川茂樹さん。なぜだ。


そして、例によってNHK出版から先行してテキストが発売されてました。

チャレンジ!ホビー 壁に挑め! ボルダリング入門 (趣味工房シリーズ)





















DVD付き!

万年初級者の僕も、今度こそちゃんとムーブを基礎から覚えなおすことにします。

荒川30k エントリー

2012年1月26日開催の荒川30Kにエントリーしました。

この大会は秋にも開催しているようで。
主催は、RUNNETでおなじみのアールビーズスポーツ財団

出走前と出走後にいろいろと食いものを与えられ、ビールまで配られるようなのですが、ネット上で経験者のブログなんかを読むと、エイドも充実してるっぽい。
これなら食糧持って走らなくても良さそう。

河口湖マラソンは11月の末で、その後はフルマラソンの予定を入れていないのだが、知人が東京マラソンに当選したので、沿道を走りながら応援するための調整として30km走っておこうかと。

にしても、河川敷を30km走るだけで参加費6,500円。
率直に高いなぁと。

甲州フルーツマラソンの充実っぷりで3,500円だったので、どうしても比較してしまうことだ。

このレースの最大の利点は、キロ4分15秒、4分半~7分まで30秒間隔でペースメーカーが配置されていること。
前半ツッコミ気味、20km以降に極端にペースダウンする自分には、こういうペース走はお金を払ってでもやりたいことなので、ちょうどいい。というか、それだけのために出場するようなものだ。

キロ5分半ぐらいで走れるといいんだけどなぁ、、、

2011年10月22日土曜日

購入 : 『山岳読図大全』

山と渓谷社の「山岳大全シリーズ」の最新刊『山岳読図大全』を購入しました。






















まだちゃんと読んでいないが、読図そのものというよりも、読図をするために必要な状態を作ることに着目したような内容。

読図そのものの訓練ならば、平塚晶人『入門講座 2万5000分の1地図の読み方』『2万5000分の1 地図の読み方 実践上達講座』の2冊だろうと思う。
こっちもちゃんと読みきっていないけど。。。




















ただ、やっぱり一番の学習は、地図と地形を見比べながら現地を歩くことじゃないかと思ってみたり。

2011年10月18日火曜日

常念小屋の携帯電話の電波塔って

北アルプスの常念小屋の目の前(といっても、小屋から100mぐらい離れている)には、docomoの電波塔が立っている。

それも、けっこうデカイ。

それを、どうやら冬に入る前に毎年撤去しているようだ。
さっき常念小屋のブログ読んでいたらこんなエントリーがあった。

  北アルプス常念小屋小屋番日記 「10/18 ドコモ携帯電話回線」
   http://jonen.blog16.fc2.com/blog-entry-166.html

あんなの毎年毎年撤去しては建て直して、っていう作業を繰り返しているんだなーと思うと、ただひたすら頭の下がる思いです。

といっても、僕はauとsoftbankなので恩恵が無いですが・・・。

2011年10月16日 甲州フルーツマラソン大会 大菩薩コース

甲州フルーツマラソン大会の大菩薩コースは、もともとは「大菩薩峠登山競争」という名の大会だったが、市町村合併を機に「ぶどう郷マラソン」と合併して、甲州フルーツマラソン大会の種目の1つとなった。

そんな大菩薩コースは元が「登山競争」というだけあって、23kmかけてひたすら1,200mの標高を駆け上がるという、アップダウンじゃなく、アップアップのコースである。どう考えても参加者はドMだ。

そんなドMの仲間入りをすべくエントリーし、ついにこの日が来てしまった。。。


スタートは16日の朝9:30なので、前日入りした。

宿の最寄り駅である勝沼ぶどう郷駅に到着したのは午後5時過ぎ。
雨が降ったり止んだりの不安定な空模様の影響で、すでに駅前は薄暗い状態。

















そこから宿まで歩いて15分。街灯のほとんど無い道をひたすら登って到着。
ただでさえ翌日のレースのことを考えると気が重いのに、気持ちがより沈む道であった・・・。

その夜はずーーっとひどい雨が降りっぱなしで、果たして天気はどうなってしまうのだろうかと気を揉んだが、朝になってみるとすばらしい快晴。

雲海と、その向こうに南アルプスの山々が見えた。















写真左下に見えているのが甲州市の町並み。

宿の送迎で朝8時前には会場入り。
まだそれほど混んでおらず、すんなりと受付を済ませた。
といっても、そもそも大菩薩コースはエントリー自体が300人を下回るような種目なので、ピーク時でも受付には誰も並んでいなかった。

















大菩薩コースだけは、片道コースで帰りは送迎バスで受付会場に戻るため、出場者の手荷物を送迎バス乗り場まで係の人が持って行ってくれるサービス付き。
貴重品も別途預かってくれるが、僕は貴重品を持って走るのでお願いしなかった。

午前9時を回ったところで、大菩薩コース出場者は、他のコースに先んじて受付会場からスタート地点へ移動となる。
受付会場から数百メートル移動するのだが、プラカードを持ったオネーチャンが先導してくれるので非常に明示的であり、そのため他のコース出場者が「大菩薩の人たちよ、ヒソヒソ」と話しているのが聞こえてきた。恥ずかしい・・・。

いよいよスタート地点に出場者が集まり、スタートの合図を待つ。

















この時点で憂鬱さはMAX。
ずーーっと吐きそうになっていた。

が、いざスタートしてみると、なんだか急に楽しくなってしまった。
何故だかわからないけど、なんだか楽しくて顔が自然にほころんでしまう。

思えば、この日のために、ここ2ヶ月ほどトレーニングメニューを坂道中心にしてきた。
今がまさにその集大成なのである。嬉しくないわけがない。

レースは序盤からいきなり上り坂で始まる。
地元でフルーツラインと呼ばれている道へ駆け上がり、はるか左手に南アルプスを臨みながらの気持ちの良い眺めに足取りも軽くなる。

とはいえ、あまり足取りを軽くしてはいけない。
すこし抑え気味でいかないと、後半になって足が死んでしまう。

と思うのだが、どうにも気持ちよすぎて足が止まらない。
坂中心の練習メニューにしていたおかげで、上り坂が全然苦にならないのだから、気持ちよくないわけがない。

しかも、上り坂しか無いと思っていたら、10km地点ぐらいまでは何度か下り坂があり、そのうちの1つは1km近い距離がある下りだった。ついついスピードが出てしまう。
下りで足に負担をかけないようにするには、足を回転させて体重を前に逃がす。そのためには、ある程度スピードが出るのはやむを得ないのだ。
このため、10km地点あたりまでで1時間を切るようなペースで走ってしまった。

目標タイムは3時間。3時間を切れたら、来年の乗鞍天空マラソンにエントリーしようと心に決めていた。つまり、3時間以内にゴールできればいいわけで、何もそんなにあくせく走る必要はないのだが、「このペースでこのまま行けたとしたら・・・」などという邪念もついつい頭をもたげてきたりする。

が、10km過ぎたあたりから、暑さが堪えるようになってきた。
この日の甲州市の最高気温は、東京と同様に30度近くまで上がった。決してマラソンに適した気温ではない。
まだ標高もそれほど高くなく、日差しを遮るものもない一本道をひたすら走るわけだから、夏場のトレーニングと変わらないぐらいに汗が噴出してくる。
給水所は全10箇所も用意されているのだが、後半の山岳地帯に固まっているため、10~14kmぐらいのところでは、非常に喉の渇きを覚えた。

何度自販機の前で止まろうと思ったことか。

もちろん、この時期にこの気温は誰も想定できない話なので、本来であれば給水ポイントの設置の在り方は正しいはずだ。大会運営サイドには全く落ち度は無い。


そんなこんなで、その後もやっぱりそう簡単にいかせてもらえるわけがない。
開会式で大会関係者が「大菩薩コースは後半、山岳コースなので」とかなんとかアナウンスされていたが、後半に入ってすぐの13km地点あたりから、かなり様子が変わってくる。
かなり斜度のきつい上り坂が延々と続くようになるのだ。
まだ”山”という感じになる前からかなりキツイ。

そこで、14kmあたりから作戦を変更した。
上り坂は早足で歩くことにし、斜度の緩いところだけ走るようにしたのである。

トレイルランニングの際も、キツい登りを無理に走るよりも歩いてしまったほうが、体力のロスが少ない上に、タイムも早くなるというのがセオリーだ。
まさにそれを実践したのだ。

そもそも山岳コースとはいえ、所詮は舗装道路で自動車も走れる程度の道なので、登山に比べたら全然緩い斜面なわけだ。しかも、登山の際とは異なり空身である。
マラソンと考えるからシンドイのであって、登山と考えたらこんな楽なことはない。

というわけで、14km地点あたりからほぼずっと、5~6km/hを保って歩き続けた。
マラソン一筋の人から見れば邪道かもしれないが、僕はロードもやればトレランもやれば登山もやるという雑食なので、こういうシチュエーションで歩きに切り替えることに少しも抵抗感が無い。
ようは目標タイムをクリアできればいいのである。

と書くと、まるで余裕だったかのように見えるかもしれないが、斜度7~10%程度ぐらいの道を5~6km/hで歩くというのは実際のところ、主観的には、平地を10km/hで走るのとおなじぐらいシンドイ。なので、物見遊山というわけにもいかない。
そんななかで、レース中に唯一撮影した写真がこれ↓。

















山の上の方では、ぼちぼち紅葉が始まっていた。
コースわきには垂直落下の大きな滝や、おだやかなナメ滝などがあったり、なかなかの景色である。
が、路上に栗やシイの実がたくさん落ちていたり、沿道に「熊出没注意」という看板があったりして、先月南アルプスのふもとで出会った熊を思い出し、背筋が冷たくなる。。。

そんな山の中の道は、まさに峠の舗装道路で、うねうねと蛇行を繰り返しながらどんどん標高を増していく。
18km地点を過ぎたあたりから、日陰に入ると涼しさを強く感じるようになった。これぞまさに山の空気だ。

道路わきには、「上日川峠まで○km」という表示が200mおきに立てられており、まさにそれがゴールまでの距離を表している。
この距離表示のおかげで、自分のペースがキープできているのかの確認をこまめに行うことができる。
手元の時計を照らし合わせて、3時間を切るタイムでゴールするためには、どうやっても5km/hを下回ってはいけない。カチカチになった太ももやふくらはぎに鞭打って、歩く歩く。
地味に肺も苦しい。

道路わきの表示が「上日川峠まで0.4km」となったころから、ゴールにたどりついたランナーを拍手で迎える声が聞こえるようになった。
それを励みに、そこからラストスパート。
そしてゴール!

タイムは3時間をわずかに下回ることができた。目標達成!
思わずガッツポーズが出た。


ゴールゲートはこんな感じ↓。(ランナーはゲートの向こうから走ってきてゴールをする。)


















ゴール地点である上日川峠にはロッヂ長兵衛という山小屋があり、お金を持って走ってきたランナーたちは、生ビールを飲んだりジュースを飲んだりソバを食べたりしていた。


















僕も三ツ矢サイダーを1本飲んだ。たまらなく美味い。幸せ。

そして、山バッヂを購入。
















山頂まで行ったわけではないのでちょっと反則な気もするが、車でここまで来たわけじゃなく、まったく遠くの勝沼から自分の足だけでたどり着いたので良しとする。

その後、ゴールした選手たちは、送迎バスの待つ大菩薩湖北岸駐車場まで約15分の山道を下る。
去年はこの上日川峠から送迎バスまで8kmもの山道を下らなければならなかったそうなので、大幅に待遇が改善された感じだ。

15分の山道は、だいたいこんな感じ↓のどかな場所だった。























このトレイルを抜けると、急に視界が広がり、その先には送迎バスの発着所である駐車場が広がっている。
大会運営サイドがテントを張ってランナーの到着を待ってくれていた。


















テントまでたどり着いてみると、そこではまず弁当が貰え、さらには、麦茶、ワイン、ぶどうジュースが振舞われ、ぶどう食べ放題のサービスまで提供されていた。
地面には大きなブルーシートが敷かれており、そこでのんびり飲食できる段取りだ。
さらに、出発前にお願いした手荷物もここで引き渡され、男女別の更衣室用テントまで用意されていた。

実はこれも去年は、弁当は上日川峠で渡され、寒い中着替えも無く、皆ぶるぶる震えながら弁当を食べていたそうだ。
しかも、今回のようにワインやぶどうが大菩薩コースの出場者向けに確保されているということもなく、大菩薩コース出場者がバスで会場に戻った頃にはほぼ何もなくなっているという悲しい状況だったらしい。

おそらく今回は、前回のそのような点を改善するべく、こんな至れり尽くせりのサービスをしてくれているのだろうと、感謝の念に堪えない。
たかだか300人にも満たない大菩薩コース出場者のためにここまでしてくれるというのは、リッツカールトンにも負けないホスピタリティだと思うのである。

ワインとぶどうと弁当と素敵な山の風景。
















おかげですっかりピクニック気分であった。
そういや、こんなのんびりとした平和な行楽気分は、久しく味わってなかったなぁ。。。

ちなみに食べ放題のぶどうは、「甲州」↓






















と、「種なし巨峰」↓






















と、あと1種類用意されていた。

「甲州」は酸味の強いさわやかな味わいで、白ワインの原料として使われることの多い品種のようだ。

「種なし巨峰」は、巨峰の美味しさそのままに、種だけ無くなったという素晴らしい品種で、もうこれだけ食べて丸一日すごしたいという気分にさせられた。

ぶどうでお腹がいっぱいになったのは、生まれて初めての経験だった。
お土産として大量にぶどうを持ち帰った出場者も多々。
大盤振る舞いである。

その後、バスで会場まで戻り、完走証をもらって、近くの日帰り温泉「天空の湯」に徒歩で移動。


















ハーフや10kmの部の人たちはもっと早いタイミングでこの温泉に来ていたので、僕がたどり着いたころにはもうピークを完全に過ぎていた。超ラッキー。

この建物は町を見下ろす小高い丘の上に有るため、非常に眺めが良い。
しかも、温泉には露天風呂がついていて、湯船に居ながらにして町を睥睨しつつ、その向こうの南アルプスを眺めることができるのである。まさにその名に恥じない天空っぷりである。
ちなみに、備え付けのシャンプーとボディソープはぶどうの香りだった。何から何までぶどう尽くしの町である。


【総括】

走り出すまでは憂鬱で仕方なかったが、走り出した後はもう幸せ一辺倒で、非常に恵まれた一日であった。
来年も出場したいぐらいである。

2011年10月9日日曜日

竹内洋岳/〔述〕 塩野米松/聞き書き 『初代竹内洋岳に聞く』

世界には、標高が8,000mを越える山が14座ある。
  1. エベレスト (8848m)
  2. K2 (8611m)
  3. カンチェンジュンガ(8586m)
  4. ローツェ (8516m)
  5. マカルー (8485m)
  6. チョー・オユー (8201m)
  7. ダウラギリ (8167m)
  8. マナスル (8163m)
  9. ナンガパルパット (8126m)
  10. アンナプルナ (8091m)
  11. ガッシャブルムI峰 (8080m)
  12. ブロードピーク (8051m)
  13. ガッシャブルムII峰 (8034m)
  14. シシャパンマ (8027m)
先日、竹内洋岳さんはチョー・オユーの登頂に成功したことにより、14座のうちの13座に登頂を果たした。
残すところはダウラギリのみ。

このチョー・オユーには去年挑戦して登頂を断念している。
その際のパートナーは一般公募して選考した阿蘇吉洋さん。なぜか気合を入れるためにモヒカンにしたという方で。
こういう若い方にサミッターになるチャンスを提供するということが自分のやるべきことではないかと、竹内さんは 『初代竹内洋岳に聞く』の中で語っていた。チョー・オユーの公募をする前の取材である。

この 『初代竹内洋岳に聞く』という本は、非常に分厚いため、なかなか取っ付きにくいが、読み始めるとスラスラと読める。聞き書きという形態のためかもしれないが、それ以上に、著者である塩野氏の力も大きいのだろう。

本書を読むと竹内さんの活動について断片的であった情報が結びつき、彼がブログで語っていること1つ1つが頭の中でつながっていくように感じる。

このなかで、特に印象に残った部分が下記。
---------------------------------------------------
登山というのは、審判もいなくて、ルールブックもないスポーツなんです。
ルールが無いからこそ、自分でルールを決めなければいけない。
審判がいないからこそ、私たちは、自分にフェアでなければならない。
---------------------------------------------------
この部分。

今はエベレストに一般の人が登る時代であり、それだけに、その登頂がどれだけその個人の力量に負うところであったのかを問われる時代なのだな、と。

単独登山を売りにしている登山家でも、その「単独」という言葉に明確な定義があるわけではないので、よく激しい議論の対象になったりするケースがあるけれど、そういうことも含めて、まさに上記引用部分は非常に含蓄のある問題提起であると思う。

まあ、僕のような一般人には、どんな方法であれサミッターになるのは夢のまた夢ですけどね。























ちなみに、なぜ「初代」とわざわざ書いているのかについては、最後まで触れられていない。僕の見落とし出なければ。
誰かに名跡を継がせたい、ということなんだろうか。


ゴアテックス VS 非ゴアテックス新素材

最近、アウトドアメーカーのゴアテックス離れが進んでいると聞いたことがある。
なんでも、ゴアテックスを使った製品を作るにあたり、その使い方などについて細かいレギュレーションがあるらしく、それが製品開発の足かせになるために、自由に製品開発ができる独自素材をアウトドアメーカー各社が開発し始めた、ということなのだ。
あくまで噂で聞いただけなので上記が本当かどうかは知らないが、たしかに様々なメーカーが「脱ゴアテックス」製品を出し始めている。

今回気になったマウンテンハードウェアの「DRY.Q」という新素材も、まさに脱ゴアテックスの素材のようだ。
実際、マウンテンハードウェアでは、すでにゴアテックスは一切製品に使用しておらず、このDRY.Qに置き換えているそうだ。

素材の性質としては、ゴアテックスよりも優れた透湿性を掲げているようだ。
(さすがに、オフィシャルには「ゴアテックスよりも」とは謳っていないが。)

ただ、透湿性を向上させるためには当然通気性を良くしなければならないため、保温性の点ではゴアテックスに劣るようだ。

もちろん、マウンテンハードウェア側もそれを理解し、しかしてそれが気にするほどの問題点ではないことをアピールするために、契約アスリートたちのインプレッション・コメントの形で「冷気のウェア内への流入は最小限だと思います。」とサイトやカタログに記載している。
実際、防水透湿が優れてさえいれば、保温性をそれほど問題にしなくて良いような気がする。そもそも防寒着じゃないだろうし。


マウンテンハードウェアだけでなく、様々なメーカーからこのような新素材の製品が発表される中で、ゴアテックスからも新しいラインが登場している。
それが「ゴアテックス アクティブシェル」だ。

「ゴアテックス アクティブシェル」は、トレイルランニングのような激しい運動時を想定した、透湿性を特に重視したラインナップである。
こういうラインナップが出てくると、やはり実際のところはどうなのか、身をもって試してみたくなるんだよなぁ。

アウトドアスポーツのアイテムはまさに日進月歩で、特にウェアの素材の変化は非常にめまぐるしい。
実際にどれもこれも試してみたいが、とてもとても金が回るわけもなく、ただただ指を咥えてカタログを眺めるばかりである。

といっても、何かの間違いでメーカーから提供されるようなことにでもなったら、きっと雑誌のように当たり障りの無いことしか書けなくなるんだろうから、やっぱり身銭を買って試すしかないんだよなー。


2011年10月8日土曜日

『フィールドライフ』秋号

例によって、明治通りのミレーショップに行った際に『フィールドライフ』をもらってきた。






















今回の特集記事の中で特に気になったのが、「メガネ男子、山へ行く。」という、メガネ男子3人が雲取山に登るというもの。
僕もメガネっぷりに関しては負けない(←何に?)自信があるので、読みながら勝手にライバル心をたぎらせた。

あいかわらずフリーとは思えないクオリティに脱帽。


購入&インプレッション : ザ・ノースフェイス「エンデューロ13」

以前も書いたとおり、容量が10リットルちょっとで、ザックを降ろさなくてもドリンクホルダーからペットボトル等を取り出しやすいトレランザックが欲しいと思っていた。

今までその存在を知らなかったが、ザ・ノースフェイスから今年の春に発売されたトレランザックの「エンデューロ13」というのが、まさに欲しいザックの条件に合致することに気付いた。

気付いてすぐに直営店に行ってみたが、置いてないという。
ボトル2本差しというのがウザかったのか、不人気だったために店頭に置かなくなってしまったとのことだ。ショック。

すでに本社在庫も無く、全国の直営店に出ているのもわずか2個。
そのうちの1個を取り寄せてもらい、店頭で試してみた。

結論から言うと、見切り発車で購入。10,500円也。






















ウエスト部分はワイドなベルトで、とてもホールド感が良い。
(↓ザック正面)






















ショルダーハーネスとチェストベルトが一体になっており、胸の真正面でベルクロで固定するようになっている。






















この作りの特徴として、ショルダーハーネスを締め付けて背中や肩のホールド間を得ようとすると、胸が圧迫されて息がしにくくなるということだ。
なので、うまくちょうど良いホールド感に調整するのがなかなか難しい。

また、背面が少し長めで、身長166cmの僕には、少し大きいようだ。
ワンサイズ展開なので、サイズのことはどうにもならない。

とりあえず、店頭で、2.5kgの錘を入れてもらい、ボトルホルダーには持参した500mlペットボトルを2本突っ込んで、飛んだり跳ねたりしてみた。
やっぱり体に合っていないような気もするが、この程度であればなんとかなるのではないかと。どうせレースで使うわけじゃないし、そんなに高い買い物でもないし。

というわけで購入。

ちなみにボトルホルダー部分は、あくまで付属の専用ボトルを入れるための設計になっているようで、500mlペットボトルの収まりは必ずしも良くない。特に、コンビニ向けにスラッとした形になっているペットボトルは、抜け落ちる恐れがある。
もしペットボトルを差すなら、自販機で売られるタイプの、昔ながらのずんぐりむっくりタイプを使うと良いだろう。

ちなみに、付属の専用ボトルは下の写真のとおり。






















太さは、通常のペットボトルよりちょっとだけ太い。

このボトル、オスプレーのタロン4にもちょうどハマッた。

















今まで、買ったはいいけどボトルも付属してないし、使い道が無くて放置していたが、これを機に使い道を模索したいと思う。
欧米のトレイルランナーはけっこうウエストバッグで走ってたりするしね。
かなり走りにくそうだけど。

エンデューロ13の使い心地については、追ってレポートしたい。



<追記>

先日の山手線一周RUNにおいて、初めてこの「エンデューロ13」を使ってみた。

中身は、途中で力尽きて電車で帰ることを想定して、ユニクロのウルトラライトダウンジャケット、モンベルの中厚のウールのアンダーウェア、薄手のジャージ上下を本体部分に収納。ベルトのポケットにはアミノバイタルのセリータイプを1個と、auのゴツい携帯と、いくばくかのお金。

これだけ入れたらもうパンパン。本当に13リットルなのか?? あんまりグレゴリーのルーファス(8リットル)と変わんなくない?
本体部分が縦長なので、パッキングも一工夫必要。

ボトルホルダーについては、冬場だし、街中だし、ということで、500mlのペットボトルを1本ずつ入れた。ガバガバなので安定感に不安はあったが、ドローコード で締めたら、意外と大丈夫な模様。

装着感としては、慎重166cm、体重57kgの僕にはショルダーハーネスがガバガバで密着感は無し。それでも、あまり荷物が揺れているような感じもなく、不快というほどではなかった。

総合点としては、まあまあ使い物にならない訳ではない、という感じだろう。

2011年10月7日金曜日

堀 公俊 『日本の分水嶺』

ちょっと前から、青森から山口まで、本州の背骨である大分水界を徒歩で歩き切りたい、という夢とも妄想ともつかない思いを抱くようになった。

もうすぐ40歳になる、特に資産も持っていない一介のサラリーマンにとっては、それはただの妄想でしかないのだが、現実逃避半分のこの妄想が頭を離れない。

世の中には、世界の8000m峰をもうすぐ全て制覇しようという人もいるのに、自分の妄想のなんと貧弱なことかと恥ずかしくなるのだが、身の丈に合った妄想であると思えば致し方ない。
ただ、大分水界の正確な位置などは資料が少なく、実際に歩くとなるとかなり苦労をしそうな気がする。
そんなとき、ひとつの指南書になりそうなのが堀公俊氏の『日本の分水嶺』である。

氏はファシリテーションで有名なコンサルタントでありながら、分水嶺マニアという、非常にニッチなところを掘り下げている人である。

本書を読むと、大分水界からそう離れていないところに、町があるようなケースもあるようだし、アパラチアントレイルのスルーハイクのように補給をしながら歩くことも可能なのではないかと思った。
じっくり計画と資金を用意したいところである。





















なお、本書が記されたあとの刊行となるが、分水嶺に関する書作としては、細川舜司氏の『日本の「分水嶺」をゆく―本州縦断二七九七キロ 単独初踏破の全記録』もあることを添えておきたい。
(買ったはいいが、まだ未読だ。)



2011年10月6日木曜日

『Trail Running Magazine タカタッタ』 No.8

ちょっと前になるが、エイ出版のトレイルランニングのムック本『Trail Running Magazine タカタッタ』の第8号が発売された。

誌面の多くをUTMBの話題に割いているが、東北の山のレポートなどもあり読み応えアリ。

トレイルランニングのレースにはあまりモチベーションを感じない自分ではあるが、選手たちの思いを読めば、当然胸が熱くなる。


遭難

遭難する夢を見た。

雪崩に巻き揉まれるとか、谷底に転落するとか、そういう絶体絶命系ではなく、もっと地味なやつ。


夢の中で、僕は無雪期の丹沢をトレッキングしていた。
どこの山かまでは分からない。

登山道になぜか1mほどの段差があり、僕はそれに気付かずにその段差を落ちてしまった。
その際、体の右側を下にして落ちてしまい、地面に強打。
右の肋骨か鎖骨を骨折してしまったようで、痛くて身動きが取れない。
幸い携帯電話の電波が通じたので救助を要請。

無事救助されたが、勤め先の偉い人に怒られてしまう、というオチまでついていた。


地味でリアルでカッコ悪い遭難に、夢とはいえ甚だ残念な気持ちになった。

今年12月に丹沢主稜を日帰りで歩き切ろうと思っているのだが、この夢を戒めとして、集中力を切らさないようにしなければならないだろうなと。

ちなみに、そのあとに見た夢は、仲間と駅伝に出場するのにランパンもランシャツもシューズも忘れて、慌てて現地で買い揃える、という夢だった。
どっちの夢も、自分のドジさ加減にホトホト嫌気のさす内容だったので、ガッカリである。

もっとハッピーな夢を見てもバチは当たらないだろうに・・・。


2011年10月4日火曜日

甲州フルーツマラソン 参加受付表

ついに届いてしまった。
甲州フルーツマラソンの参加受付表。























なんかもう、ひたすら気が重い・・・。

東京目黒区 茶屋坂

最近仕事が忙しくて、ランニングの時間を充分に確保できない。
そこで、坂道をダッシュすることで、短時間でトレーニング効果を上げようとしている。
わりと同じような考えで坂道ダッシュをしている人も多いのではないだろうか。

僕がよく使う坂道のひとつに、東京・目黒区の茶屋坂がある。
山手通りの目黒警察署のすぐ脇を入ったところにある坂だ。

長さ約500mの坂道で、落語「目黒のさんま」の舞台でもある。
平均斜度は5%弱ぐらいのようだ。

坂の途中には「茶屋坂隧道」のレリーフが立っており、立ち止まってそこに刻まれている文言を読みふけっている人が稀にいる。




















この坂を登るときにダッシュし、下るときはリラックスして流す。
往復すると約1kmなので、10本走れば10km。
大体7本目ぐらいからハムストリングが攣り始める。なかなかの負荷だ。

このすぐ近くに権之助坂があり、距離だけならそちらのほうが長いのだが、なにせ人通りが多くて思うように走れない。
それに比べて茶屋坂は、歩道は広いし人通りは少ないしで、絶好のダッシュ適地である。
坂を上りきったところに自販機が2台あるので、水分補給も文句なしだ。

贅沢を言えば、もう少し勾配がキツいと負荷が高められるので都合が良いのだが。

とはいえ、ランニングのトレーニングならば、充分な負荷をかけられる良い坂である。


2011年10月3日月曜日

旅RUN : 2011年10月2日 福岡 油山 RUN

福岡出張のついでで、10月半ばに控えている甲州フルーツマラソンの大菩薩コースの練習に、福岡市内の油山に走って行ってみた。

油山は標高597m。中腹部分の「市民の森」まで舗装道路が通っており、ロードの練習としてはこの上ない適地である。

宿泊地である中洲から油山市民の森のキャンプ場まで往復で約23km。
油山にとりつくまでにもアップダウンを繰り返すタフなコースであった。

油山の「市民の森」は、森というだけあって、なかなか濃い自然の残された場所。
車で入場する場合には多少のお金を取られるが、ランニングで入場した僕は無料。

季節的にキンモクセイが満開で、その濃い香りにつつまれて気持ちよく坂道を登る登る。























気分良く走っているうちにえらく標高を上げてしまったようで、眼下に福岡市内が一望できる状態に。   


















市民の森の入り口から15分ほどで管理事務局や売店のある場所に出る。

そこには、なぜか水車と、























すごい勢いの噴水が。























高さ3mぐらいにまで吹き上がる噴水。
なんでこんなに吹き上げてるのかは、よく分からない。

そこからさらに5分ほど走ると、ついにキャンプ場の入り口が。

















奥には「シャワー室」の文字が。
まじか。やっぱファミリーキャンプ場ってのは、何でもあるんだなー。
こっちなんか、いったん山に入ったら3日も4日も風呂入れなくて、自分の臭いで気持ちが悪くなるってのに。

キャンプ場の敷地内に入ると、炊飯場では家族連れなどが楽しげに談笑していた。
ああ、そうか、今は昼時なんだなー、と思いながら、持参したゼリー飲料をすする。うーん、マズイ。

キャンプ場の激しい上り坂をぐいぐい進むと、奥に油山の山頂への遊歩道が現れた。






















油山とはいえ、山は山。
ランシャツにランパンでランニングシューズといういでたちで、ウィンドブレーカーすら持参していない状態ではこれ以上進むことが躊躇われ、今回は山頂を見ずに引き返した。
いかにもトレッキング風の格好をした中年カップルが、ダブルストックで降りてきたのに出くわしたものだから、普通に山なんだと思ったのだ。

ところが、後から知人に聞いたところ、山頂への道はかなり整備されていてトレイルはほとんど無いとのこと。
それなら行っておけばよかった。。。

そんなわけで、ここから折り返して、概ねまた来た道を引き返した。


油山を下っているときはよかったのだが、その後平地を8kmほど走らなければならい。
この平地が、下りで足をつかってしまった後なので、非常にツライ。。。
しかも、平地といいながらも、地味に何度もアップダウンがある。

↓一番きつかった、平地のアップダウン。
















手前を走る自動車の大きさと、坂の上の高さを比べてもらえれば、どれぐらいの坂なのかはご想像いただけると思う。

宿にたどりつく頃には、ハムストリングとふくらはぎが攣ってしまい、ハタから見たら変な人な状態だったと思う。

それでも、道端の花には癒された。
やはり、ジムでランニングマシンでトレーニングしたり、陸上競技トラックをぐるぐる回ったりするのとは違い、ロードを走ると四季を感じることができるから好きだ。

今回は、ちょうど彼岸花が満開だった。






















彼岸花って、白いのもあるんですね。知らなかった。


今回は2週間後の甲州フルーツマラソンの調整のつもりで走ったのだが、はからずもトレーニング不足を露呈してしまうことになり、今更ながら焦りを感じている。

うーん、どうしよう、、、