このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2014年7月22日火曜日

山行記 : 2014年7月20日~21日 南八ヶ岳 編笠山・権現岳縦走 計画概要

今年の海の日三連休は、暦のいたずらか、いかにも梅雨明けしてそうなタイミングだった。

このため、2泊3日の山行計画を何ヶ月も前から喜び勇んで立てていたのだが、天気予報は大荒れとの予報。特に連休初日の7月19日がヒドいとのことなので、その日を避けて1泊2日の登山計画を立て直した。
無念である。

1泊2日で計画し直した山行のコンセプトは、「テント泊を体験しよう」。

そう、今回は、テント泊をしたことがない後輩を連れて、「テント泊とはこういうものだ」ということを体験してもらうのがメインテーマとなった。
大人になってからは、テント泊といえばソロ登山ばかりで、誰かとテント泊をするというのは高校の山岳部のとき以来だ。
事故でもあったら後輩の親御さんに合わせる顔がない。楽しみである反面、不安でもある。

ルートに関しては少々悩ましかった。

  • トレランと日帰り登山の経験しか無い後輩の貧弱な装備(靴はトレランシューズ、防寒具は普段着を流用)で無理なく行ける。
  • 登山口までのアプローチが手っ取り早い。
  • あまり混んでいない山域。
  • 蒸し風呂にならないだけの標高で幕営できる。
  • 1日の行動時間が7時間以内。
という条件を全て満たすルートを検討した結果、行程は以下の通りとなった。



<1日目>
東京を朝出発し、電車とタクシーで移動。八ヶ岳・編笠山の観音平から登山を開始し、編笠山の山頂を経由して青年小屋テント場で幕営。
もし天候と時間が大丈夫であれば、テント場にデポして西岳ピストン。

<2日目>
前日に西岳に行けなかった場合には、テント場から西岳ピストンした後にテントを撤収。
荷物を全て背負って権現岳へ。
権現岳からは三ツ頭を経由し、天女山へ下山。天女山からはタクシー。
ただし、時間と余力と気力と天候がそろえば、天女山からタクシーに乗らず、そのままアスファルトの道を歩いて甲斐大泉駅前の日帰り温泉にピットイン。



装備については、後輩はテントを持っていないので、僕の旧ステラリッジI型を貸すことした。
僕の方は先日衝動買いしたマウンテンハードウェアのスーパーメガUL1を使うことにした。(使い心地については、後日リンク先の記事で詳述する。)

シュラフは、後輩には最近話題のファイントラック・ポリゴンネスト6×4を購入させ、僕自身はNEMOのサイレンというUL系シュラフを投入してみた。

実はこの後輩、今年の11月末に予定されるOMMに、僕とペアで出場する予定なのだ。
このため、テント泊に慣れてもらうのと同時に、装備に関しても吟味する必要があるのである。
おそらく周囲からは「悪い先輩に捕まって、高額な商品をいろいろ買わされている。」と思われてるんだろうなーと。もちろん僕が売りつけているわけではないけれど。
僕自身も、OMMに関してはこれまでとアプローチを大幅に変える必要性を感じており、装備を模索中だ。


天気予報では、7月20日は曇りのち雨時々雷。21日は晴れのち曇り。
特に20日のほうは上空にマイナス9℃の寒気が入るため、天気が不安定なだけでなく、標高の高い場所ではかなり寒くなることが予想された。標高が2,400mの青年小屋では、最低気温が10℃を割り込む可能性も十分にある。OMMが開催される11月下旬の東伊豆を仮想するには絶好の気温ではないか。

ただ、こうなると、テント泊初心者を連れていくにはあまり装備をウルトラライトにするのも憚られ、いざというときに対応できるバックアップ装備は持たなければならない。
結果として、僕の装備重量は普段の登山並かそれ以上となった。


天候の不安、メンバーのスキルに対する不安、自身の体力の衰えに対する不安などなど、いろいろな不安を抱えての1泊2日の山行の始まりだった。


(続く)




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