このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2013年10月10日木曜日

山行記 : 2013年10月6日 三ッ峠山 日帰り 曇りのち晴れ

友人と2人で、三ッ峠山に行ってみた。

三ッ峠山には今年の8月にプチ沢登り体験で来ていたのだが、ピークには全くたどり着いていなかったので、ちゃんと登り直そうと思ったのだ。
そのプチ沢登りを除き、僕にとっては初めての山域なので、ちょっと様子の分からない感じなのも楽しみだった。

三ツ峠山の3つのピークを巡り、カチカチ山ロープウェイに降りようというのが今日のルートだ。


朝7:40、新宿発の高速バスで河口湖を目指す。
車内は富士急ハイランドに向かう若者たちで騒がしかったものの、睡眠不足な僕は気にせず爆睡。

河口湖駅には定刻通り到着し、9:40発の路線バスに乗り換える。

10時過ぎ、三ツ峠登山口バス停に到着。
バス停付近は雲の中らしく、霧雨というよりもミスト状の空気といった感じ。このままこの状態が続くならば、服が水分を吸って濡れてしまいそうなので、雨具のジャケットだけ着込む。

バス停から登山口までは、しばらくアスファルトの道路を歩く。
この道は渓流沿いで、せせらぎの音が心地よい。

10:26、登山口到着。
トイレもある。
乾徳山のときのような便意との戦いは御免被りたいのだが、現時点では出そうにないので諦める。

この広場に、ナンバープレートの無い、座席も運転席にしかない、なかなかハードコアなジープが一台止まっていた。世紀末創世記という感じだ。
聞けば、ここから山頂方面への荷揚げに使っているのだとか。そんな上の方まで車が通れるのか!

そんなジープを残して、再び歩き始める。
行けども行けども、車の轍のある広い登山道(というか林道?)が続く。
なかなかの斜度だし、路面もボコボコなのに、轍が有るってどういうことなんだろうと思っていたら、さっきのジープが荷台に作業員風の人を満載して登ってきた。
ボッコンボッコン激しく揺れながら斜面を登っていく様を見て、きっとアフリカではみんなこうなんだろうなと想像した。僕なら30分で吐く自信がある。吐きながら舌を噛みそうだ。

11:01、ベンチ登場。

ここで、ふと気付く。
あれ、これ、道違くないか?
慌てて地図を確認すると、直登ルートを登るつもりだったのに、その横に走るつづら折りのルートを上がってきてしまったようだ。
つづら折りということは、斜度を抑えるために作った道なわけで、つまり、さっきの荷揚げ用のジープなんかが通る道なわけだ。そりゃ、どこまで行っても轍があるのは当然だ。
戻ろうにも、もう随分来てしまったし、この先で直登ルートとは合流しているので、そのまま進むことにする。

この道、林道なので斜度が緩いはずなのに、寝不足の僕にはそれなりに堪えた。
汗がダクダク流れる。
道は朝方まで降っていたであろう雨の影響でぐちゃぐちゃ。
林道なのであまり自然を感じられるルートでもなく、あまり愉快ではない。
空模様も完全な曇りで、登山道も雲の中だ。

咲いている花といえばトリカブトばかり。

紅葉もまだあまり始まっていない。
うーむ。。。

11:18、分岐が現れる。
右に行くと、三ツ峠山の中で一番標高が高い開運山。
左に行くと、三ツ峠山の1つ、御巣鷹山。

僕らは、いったん御巣鷹山を経由して開運山に向かうので、左のルートを進む。
なお、この御巣鷹山は、日航機が墜落した山とは無関係。あの御巣鷹山は群馬にある。

11:30、次の分岐が現れる。
右に行くと山小屋。
左に行くと御巣鷹山。

もちろん左に進む。

11:42、御巣鷹山と開運山との分岐に到着。

この分岐を右に行くと開運山。
左に行くと御巣鷹山。

当然、左。

すぐに御巣鷹山のピークが見えてくる。
山頂に電波塔が建っている。全然嬉しくない。
そして、分岐からこっちは、びっくりするぐらい道が水浸しだ。

ピーク直前はちょっとした上り坂だ。

11:48、御巣鷹山の山頂に到着。
景観もクソもあったもんじゃない。

早々に退散し、開運山を目指す。

12:06、開運山山頂に到着。

真っ白な景色。
富士山の方角も、見事なミルキーホワイト。

こりゃどうしようもない。
さっさと小屋に下りて、昼飯にすることにする。

すると、小屋に向かう途中、雲が切れてきた。

これは!
小屋の展望台まで行ったら意外と展望があるんじゃないか?!

急いで小屋に向かう。

途中、雲の切れ間から、見晴らしの良さそうな場所が見えた。あれが展望地か。

小屋の屋根が見えて来る頃には、かなり雲が晴れてきていた。
「一転俄かに晴れ上がり」とは、遠藤周作が慣用句の誤用の結果として使用していた表現だが、まさにその表現が似合いそうな急転直下だ。

12:16、四季楽園に到着。

どう見ても営業はしていなさそう。
この四季楽園の手前に展望デッキがあり、テーブルと椅子があるので、ここで昼飯にする。
雲が晴れ、すっかりすばらしい展望が得られた。
屏風岩が丸見え。
屏風岩を登るクライマーも丸見え。
見える範囲で2~3パーティが岩に取り付いているのも見て取れた。

人生もこのようにパッと雲が晴れて展望が開けるといいのだが、僕に関していえば相変わらずの曇天模様だ。

それはさておき、本日のランチメニューはラーメン。
久しぶりのラーメンだ。

麺はマルちゃん正麺のしょうゆ味。
具は、チャーシューと乾燥わかめ。
さらに、お好みで乾燥ゆず。ゆずを入れるだけで、単なる袋ラーメンがなんとなく豊かな感じになる。これ、マメな。
コーヒーは、出発前に新宿のスタバで入れてもらったヤツ。
やっぱり、山はラーメンとコーヒーだなぁと、つくづく思う。

1時間ほどのんびりして、景色をたっぷり堪能してから再び出発。

13:22、展望地に到着。
なんと清々しい!
ここからも屏風岩は見えるが、四季楽園のほうが展望は良いかもしれない。

13:27、三ツ峠山荘に到着。

三ツ峠のバッジを買おうと思ったが、なんとかく素通りしてしまう。

13:28、謎の小ピーク。

13:33、さらに謎の小ピーク。

13:35、木無山の山頂に到着。
ただの分岐にしか見えないけど、これでも山頂なのだ。
まるで西吾妻のよう。

ここからは、府戸尾根を下り、カチカチ山ロープウェイを目指す。

木無山の分岐からしばらくは、すさまじいウィルダネス!
登山道がヤブでみえなくなっちゃってる。まるで吾妻連峰縦走路!(というのは言い過ぎだが。)
こんな調子でカチカチ山まで続くようだとしんどいなぁと思っていたら、しばらくしたら普通の登山道になった。

その後は快適な尾根道が延々と続く。
大好きな緑のトンネル。
傍らにはナメコ。

木漏れ日が神々しい。

できることなら、このまま下山したくない。
ここで、冬の寒さや夏の暑さ、ガスや水道の無い不便を受け入れて仙人のように生きていきたい。

が、当然叶うわけもなく、河口湖に向かってどんどん標高を下げていく。
杉や檜ではなく、広葉樹林の明るい山だ。

木漏れ日のまぶしい尾根道をどんどん下り、
14:27、テレビのアンテナに出くわす。
ここからの風景もなかなかのものだ。

14:34、送電線の鉄塔が現れる。
鉄塔がたっている場所は、やはり見晴らしが良く、河口湖や
富士山が見えた。
河口湖の向こうには西湖も見え、1ヶ月後に控えた富士山マラソンを思い出して気持ちが重くなる。
特に、河口湖から西湖に向かう上り坂は、去年の記憶も相まって、心に重くのしかかる。
ロードは今年いっぱいで引退しよう。改めて心に誓った。

15:20、河口湖畔に直接出る登山道との分岐に至る。
迷わず、左の道を選ぶ。

15:24、アスファルトの道路を横切る。
やたら長く感じた尾根歩きも、もう終盤であることを悟る。

が、このままスッっと終わるようなヌルい山ではなかった。
なんと、2回も上りが用意されていた。
しかも、階段状の、なかなかの登りだ。
巻道もあるのだが、あえて尾根道を歩く。
でないと、天上山を経由できないからだ。

15:39、天上山に到着。

山頂の樹間からは、富士スバルラインが見えた。
今年の夏、あの道でタクシーの運ちゃんが居眠り運転をして、危うく事故るところだったんだよなぁと思い返す。(参照
今こうして生きていることに対し、感謝をせずにはいられない瞬間だ。

ここまで来ると、高尾山のようにヒール靴で登ってくる人もいる。
この時も、ロープウェイから歩いてきた女性グループが居たが、それなりに苦労しながらもヒール靴でロープウェイの駅との往復をしていた。

15:49、カチカチ山展望台に到着。

ここからはロープウェイに乗って下りる。

ロープウェイの駅から見下ろす河口湖。

来月、またこの河口湖でフルマラソンを走らなければならないかと思うと、それだけで憂鬱になる。
くどいようだが、ロードは今年いっぱいで引退だ。

そこから徒歩で開運の湯へ。
こうして三ッ峠山の山行は終了した。


三ッ峠山の3つのピークのうち、開運山以外の2つはわざわざ行くようなところでもなかったが、開運山や四季楽園からの展望が素晴らしいことが何よりのご馳走だった。
次は、三ッ峠駅方面へのルートも歩いてみたい。

(了)








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