このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。
2014年12月30日火曜日
山行記 : 2014年12月27日~ 燕岳 1日目 中房温泉まで
(この記事は「計画概要」の続きです。)
山の朝は早い。
・・・。
はずなのだが、今回は少しゆっくりめで、新宿を8:00のスーパーあずさで出発。
前日に仕事納めだったため、あんまり早く出発するのはキツかったのだ。
しかし、このスーパーあずさ、非常に乗り継ぎが良かった。
松本でリゾートビューふるさとという快速列車に乗り継ぐのだが、なんと穂高までノンストップというヤンチャぶり。
座席も広々で、足元に70リットルザックを置けるという広々スペースだった。
車内販売のシステムもちょっと面白く、車掌に声掛けして冷蔵庫から出してもらうというシステムの模様。
車窓も広いので、通常の車両よりも北アルプスの山々が綺麗に見渡せるのが良い。
この車両ならば、白馬まで行くのも楽しいだろうなー。
10:59、穂高駅に到着し、名残惜しくもリゾートビューふるさとを降りる。
身支度をしてタクシーに乗り込み、宮城ゲートへ向かった。
11:27、宮城ゲートに到着。
天気は、もったいないぐらいの快晴。
昨日のうちに出発していればこの晴天の下を燕岳に向かえたのに!と、詮無いことを思う。常に僕はネガティブ思考だ。そこだけはブレない。
なんやかやで身支度に10分ほどかかった後に出発。
ゲートの向こうには登山届の義務化に伴ってか、プレハブ小屋に遭対協の方と思われる男性が3名いて、登山届を受け取りつつ、「沢には入らないように」と注意を促していた。
ここから12kmの林道歩きが始まる。
うんざりするような行程だが、これももう3回目。もはや慣れてしまった。
ゲートからすぐの地点は、例年よりも雪が少ない印象。今年は雪が多めだと聞いていたので意外だった。
好天のため、枝に乗った雪も少ない。
が、当然、1kmも行かないうちにアスファルトは雪で覆われるようになる。
12:15、残り10kmの表示に到着。
なかなかのスローペースだが、この程度は計算のうち。
12:33、残り9kmの表示を通過。
12:58、残り8kmの表示を通過。
さすがに日陰に入ると寒い。
この日の朝の燕岳山頂の気温はマイナス20℃。天気は良くても気温の低い朝の名残りが感じられる。
13:08、玉垂トンネルの入口に到着。
この時点で、すでに前回よりも1時間の遅れ。
とはいえ、宮城ゲートを出発する時間が1時間遅れだったので、当然といえば当然。このペースを維持できれば15時半には到着できるし、16時までに中房温泉にたどり着ければ良いので、焦らず歩く。
逆に、連れには、16時までに中房温泉に到着できないようでは燕岳に登るのは無理だから、そうなったら燕岳に向かわずに下山するよ、とクギを刺した。
トンネルを抜けると、有明山の稜線が目に飛び込んでくる。
13:19、また今シーズンも同じところに同じようなツララが下がっているなぁと思いながら通過。
13:21、残り7kmの表示を通過。
やはり前回より雪が少ない。
凍結もしていないし、これなら中房温泉までアイゼンを着ける必要は無さそうだ。
13:31、観音峠に到着。
この地点で追い抜いた年配の女性は、ずっと熊鈴を鳴らしながら歩いていたのだが、冬眠していない熊を警戒しているのだろうか。冬眠していない熊はかなりお腹を空かしているだろうから、鈴ごときでは回避できないと思うのだが・・・。
観音峠を越えると、いよいよツララも大きく太くなってくる。
が、残念ながら先行者が叩き落としてしまった模様。あーあ、、、
13:44、東中小屋澤洞門に到着。残り6kmの表示も、洞門の入口のある。
ここからは、常念山脈の主稜線がほんのちょっとだけ見える。
続いて、14:03、猿渉沢洞門に到着。
14:10、残り5kmの表示を通過。
じりじりとペースが落ちてきている模様。
だんだん体が冷えてきた。
14:22、信濃坂第五発電所を通過。
14:32、残り4kmの表示を通過。
この時点で、気温はマイナス5℃を下回っていた。
自分のペースでスタスタ歩く時と同じウェアリングで来てしまった僕はかなり寒さを感じていたが、連れは全く寒さを感じていない模様。
連れは極端に寒がりなのだが、それでもこの気温に寒さを感じていないのであれば、運動強度がそこそこ強い状態になっているのだろう。ならば、これ以上ペースを上げると連れが壊れてしまいそうなので、僕の方で寒さに耐えることにする。
この時のウェアリングで痛感したのが、ベースレイヤーのフラッドラッシュアクティブスキンの威力。
その時に着ていたのは半袖タイプだったのだが、こんな薄っぺらいもの1枚で大幅な耐寒力があるようで、袖のカバーされていないところが寒くてたまらなかった。
14:52、残り3kmの表示を通過。
連れの口数がかなり少なくなった。
話せばそれだけ体力を奪われる。歩くことに専念しはじめたのだろう。
もしくは、話す気力も失われた、ということかもしれない。
15:10、残り2kmの表示を通過。
宮城ゲートを出発して、10kmを歩いた計算だ。
連れには、あともう少しという喜びは見られない。すっかりウンザリしているようだ。
15:31、残り1kmの表示を通過。
フルマラソンならここからラストスパートを始めるわけだが、今は完全にペースの落ちた連れに合わせて、腕組みをしながら寒さに耐えるのみである。
15:33、合戦小屋に物資を送るケーブルの基地を通過。
もちろんこの時期には動いていないが、燕山荘のスタッフのベースになっているのか、人の気配はする。
15:36、有明荘の前を通過。
この地点では沢がすぐそばを流れ、湯気まで立っているのだが、もはや感情が失われた連れの目には、それさえも映らない。(←テキトーな脚色)
15:51、いよいよ中房温泉のロータリーの標識まで来た。
その向こうに、まるでスポットライトでも当てたかのように見えるのは、まさにそのロータリーである。
オーマイガッ!
連れよ、君もさぞ辛かったと思うが、オレも辛かった(寒くて)。
だが、それももう終わりだ。
早く風呂に入って、ビール飲んで、メシ食って、寝よう!
だがその前に、もう少しだけ歩くのだ。
テント泊の人たちを右手に見ながら、
登山口の前を抜けて、
15:56、ついに中房温泉に到着。
目標タイムである16:00には、ギリギリで間に合った。
これで明日は、燕岳目指して登山ができる。
夕飯は17:00から。
美味しくいただいた後、風呂に入る。
そしてビール。
20時前には意識を失っていた。
明日はいよいよ燕岳。
どうか天気が保ちますように。
(「2日目 燕岳へ」につづく)
ラベル:
2014年12月27日~ 燕岳,
山行記,
山小屋,
登山
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿