このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2011年1月5日水曜日

山行記 : 2011年1月4日 丹沢・塔ノ岳 日帰り

1月4日まで会社が休み。
世間様はすでに仕事始めの日なので山はきっと空いているだろうと思い、丹沢の塔ノ岳に日帰りハイキング。

小田急線渋沢駅からバスにのり、大倉まで。
大倉のバス亭には休憩所やらトイレやらがあるのだが、そこで移動用の身支度から登山用の身支度へ、脱いだり着たり整えたりする。

出発して直ぐに林道に取り付く。アプローチが楽なのが、塔ノ岳の人気の理由の1つだよね。
そんなわけで、最初は作業用の林道を少し歩く。
















天気予報が微妙だったので、わりと厚着で出かけてみたが、小春日和の暖かな日差しで、歩き始めてすぐ汗だくになってしまった。

登山口に取り付いてから30分ほど歩くと、最初の小屋である観音茶屋が現れる。
















冬場は閉まっている模様。
夏場はここで冷たい飲み物を飲んだりすると至福だ。

また30分ほどで現れるのが見晴茶屋。
















ここも残念ながら冬場は営業しておらず。
やっぱり登山客が少ないんだろうか。
丹沢は冬場のほうがヒルも出なくて良いんだがなー。

そしてまだまだひたすら登りが続く。
大倉から塔ノ岳へのルートはずーーっと尾根道なのだが、この尾根はひたすら延々とバカみたいに登りが続くため、通称「バカ尾根」。

バカ尾根の名にふさわしい登り。↓






















大倉のバス停が標高300mで、塔ノ岳の標高が1,500m弱。
約1,200mの標高差をほぼ7kmかけてひたすら登るという、低山と侮ると痛い目に遭うルートなのだ。

丹沢山塊にある山々は、塔ノ岳に限らず、標高は大したことがないのに意外とタフなコースが多い。


見晴茶屋と、次の駒止小屋の間にある小ピークの広い尾根。





















ここは、塔ノ岳へのルート上、ほとんど唯一ほっとできる道だ。
トレイルランニングとしても非常に気持ちの良い場所だが、さすがにこの季節はあまりトレイルランナーは居ないか。

とはいえ、この日は完全に小春日和。木漏れ日も暖かい。





















そしてやっぱり汗だく。
ユニクロのあったかズボンなんか履いてくるんじゃなかった。。。

そして、駒止小屋。
















ここが概ね中間地点。

秋に来たときにこの小屋の親父が、
「冬の丹沢はいいぞー。小屋も30分ごとにあるから何かあっても安心だし、また冬に来るといい。」
っていうから来たのに、閉まってんじゃん。。。
親父、どこ行った?

仕方ないのでそのまま素通り。


また30分もすると、次に現れるのが堀山の家。
















ここは営業中。

小屋の前のベンチで荷物を降ろして一休みしていたら、ハイドレーションの飲み口がザックの重みで潰されて水が出っぱなしになり、気付いたときにはザックがびちゃびちゃに。。。
ちゃんと飲み口のところがカバーされてるハイドレーションに買い換えようと心に誓った。

堀内の家から、二俣方面へ下りる分岐があるが、用は無いのでスルー。

そのまま登り続けて、また30分もすると花立山荘が現れる。
















この山荘の手前の階段が地味にキツい。
うっかり頂上に着いちゃうんじゃないかと思うぐらいにキツい。

ただ、急勾配を登りきったところにあるだけあって、非常に眺望が良い。
塔ノ岳の頂上から見る富士山もきれいだが、ここからの富士山もまた格別だ。

だが、この頃から明らかに怪しい雲に頭上が覆われ始め、残念ながら富士山があまりちゃんと見えなかった。
海側は快晴なのだが、山側に黒い雲が固まっているのだ。
心なしか風も冷たくなってきて、汗だくになってしまった体から熱を奪っていく。

そんなわけで、あんまり休んでいるわけにもいかず、早々と出発。

花立山荘の先10分程度歩くと、金冷シの分岐の手前に、バカ尾根唯一のヤセ尾根が現れる。





















ここは風の通り道らしく、いつ来ても急にここで涼しく感じる。
この先の分岐の看板に「金冷シ」と書いてなかったら、ここか金冷シだと思ってしまうこと受け合いだ。

で、ホントの金冷シはヤセ尾根のすぐ先にある。
















ここで、塔ノ岳方面と鍋割山方面に分岐している。
北に向かうと塔ノ岳、西に向かうと鍋割山。

毎回ここで、塔ノ岳ではなく鍋割山に行って鍋焼きうどんを食いたくなるのだが、断ち切って塔ノ岳へ向かう。

山頂への最後の登りへ。





















拡大してよく見ると、山頂の資材小屋(?)が見える。
決して営業小屋ではない。


塔ノ岳山頂に到着したときには、もうすっかり山の上だけに黒い雲がかかっており、なんとも嫌な感じ。
















こんなイヤな雲が出ているのは、本当にこのあたりだけなのだ。
こんな雲がかかっているだけあって、山頂はとても寒い。
汗をかいてしまった体では、とてもじゃないが、外でメシを食うなんて無理。
早々に尊仏小屋に逃げ込むことにする。

その前に、山頂からの眺め。
南東方面。三浦半島や、その向こうに伊豆半島まで見える。
















北東方面。東京が一望できる。その向こうには房総半島も。
















残念ながら、富士山は裾野だけ。なんなんだ、この重たい雲。

















そんなわけで、汗が急速に冷えてきたので尊仏山荘に逃げ込む。
















暖かい季節は生ビールを買うことぐらいしかお世話にならないが、やっぱり寒い季節には、そこに有ってくれるだけでありがたい。

中に入ると、大きな猫が丸まって寝ていた。ここの飼い猫で、御年11歳。





















小屋の人の話によると、若い頃は単身で大倉のバス停のほうまで下りていったりしたそうなのだが、最近はすっかり行動範囲も狭くなったそうだ。

小屋でまず、暖かい甘酒をいただいて体を温めてから、持参したチキンラーメンをすすり始めた。

相席になった単独行の若い女性がものすごく美人だったのだが、せっかく一人で来ているところを邪魔しては申し訳ないと思い、特に話をすることもなかった。正しい選択だったのだろうか、下山した後になっても分からない。うーむ、、、


で、腹を満たして、重い腰を上げたところ、なんと外は雪模様!!!
















ひとがラーメン食ってる間に、あたりは真っ白になってたわけですよ!

たった40分で、山頂の様子がこんなに変わってしまったよ。
















どうやら降っているのは山頂付近だけのようだが、驚いて逃げるように下山。

下山途中、駒止小屋付近で、今から登っていくという60歳ぐらいの夫婦に声を掛けられた。
山頂まであとどれぐらいか、とのこと。
その時点で時刻は14時ぐらい。とてもじゃないが、山頂まで行ったら明るいうちには下山できないような時刻だ。
わざわざ見知らぬ人を捉まえて山頂までの所要時間を聞くぐらいだから、登山地図も無ければ、道もあまりよく分かっていないのだろう。こういう人が遭難するんだなーと思い、見知らぬオッサンと2人がかりで、せいぜい花立小屋あたりで引き返してくることを強く勧めた。
その後どうなったかは知らない。。。


下山後は日帰り温泉に寄ることもなく、そのまま帰宅。
電車で乗り合わせた皆様、汗臭くてゴメンナサイ。。。


反省点としては、やはり冬とはいえ、というか冬だからこそ、レイヤリングを考えなきゃいかんなー、と。
低山でも、汗をかいてしまったら元も子もないな。


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