このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2013年3月10日日曜日

山行記 : 2013年3月10日 高尾 花粉?砂嵐?

東京はだいぶ春らしくなり、そろそろ奥高尾の方も凍結箇所や泥濘が少なくなってるんじゃないかと思い、偵察に出かけた。
予定としては高尾山から陣馬山までの縦走路をチェックして、和田峠に下山するルートを考えていた。

この山行には、A先輩夫婦にもご同行いただいた。
日帰り登山は単独だとあまり楽しくないので、非常にありがたい。

朝8時、高尾山口駅前で待ち合わせ。
ポカポカ陽気なのに、意外と登山者が少ない。
やはり、とんでもない量のスギ花粉を警戒して、みんな忌避しているのだろうか。
実際、こうして駅前にいるだけで鼻がムズムズする。

8:10、駅前を出発。
今回は6号路を通って山頂に向かう。

トレイルに入る前のお地蔵さま。

8:16、6号路入口とA夫妻。

入口には、「高尾山琵琶瀧水行道場」の標柱がある。
そう、ご存知の方も多いだろうが、この6号路は沢沿いのルートで、途中に滝がある。この滝は滝行が行われる場所だ。
そんな、信仰と深い関係のある登山道なので、道すがら、祠などが散見される。


8:23、岩屋大師を通過。

8:26、水行場を臨む。

滝の水量が少ないのは、季節的な理由か、それとも仕様か。
ただ、公式サイトを見る限り、仕様のような気がする。

のんびりしても良いスケジュールなら立ち寄ってみたかったが、15時ぐらいから雨の予報だったので、先を急いだ。

その先で、いかにも高尾山っぽい根っこだらけの道があったり。

のどかで平坦なトレイルを歩くと、
崩落箇所に真新しい橋がかかっていた。
さすが、メンテナンスが行き届いてるなー。
でも、このブルーシートの意味は何だろう??

8:38、硯石に到着。

引き続き、沢沿いの道を歩く。
やや単調。

この先、大山橋のすぐ手前から登山道がビチャビチャになってきた。
これは清水のせいである模様。

8:43、大山橋を渡る。

この6号路には、頻繁に案内板が建てられている。
案内板にも書いてあるとおり、「自然研究路」なので、高尾山の自然に関するさまざまな情報が解説されているのだが、同時に、現在地がルートのどの辺りなのかまで記されている。
なんて親切なんだろうか。

8:56、稲荷山コースへの分岐に至る。
「↑ 6号路は直進です」という、ビックリするぐらい親切な道標があるので、うっかり稲荷山コースに出てしまうことも無い。

この分岐から先は、少しの間、沢の中の飛び石の上を歩く。
この飛び石が濡れて滑る。ちょっと怖い。

8:59、この飛び石から離れ、折り返すように沢から離れる。

この先すぐに、長い長い階段が現れる。

どんどん登って、次第に樹木の密度がまばらになってもまだまだ階段。

階段を登りきると、開けた場所に出た。

この場所に建てられた、やたら親切な案内板。

その先は4叉路。

4叉路から先は山頂までは、登山道というよりも林道。
やはり、登山気分を味わうなら稲荷山コースが一番だなぁ。。。

9:09、山頂手前の公衆トイレに到着。
これこそ、去年落成した高尾山のトイレだ。

こんな立派なトイレができたにもかかわらず、去年の紅葉シーズンには長蛇の列が途切れず、列に並ぶぐらいなら下山してしまったほうが早く用を足せる、という評判があった。
どんだけ混むんだ、高尾山!

でも、今日は、時間が早いせいか、それとも花粉のせいか、人が少ない。

せっかくなので用を足していく。

なにがビックリって、男子の小のほうの便器横には、傘をかけておくフックが設置されていた。

トイレを済ませて外に出ると、トイレの向こう側の山々にモヤがかかっているように見えた。

見たところ、ガスではなく、ホコリっぽい感じ。
黄砂か?!と思ったが、空の上のほうは青いので、黄砂ではなさそう。
ということは、花粉か?土埃か?
どっちにしてもありがたくない。
(下山してから知ったのだが、どうも土埃だったようだ。)

9:14、高尾山山頂に到着。

人がまばら。
山頂がこんなに空いているのを見たのは、2年前の震災直後以来だ。

ここまできて、鼻水が止まらなくなった。
花粉か?!

展望台に向かう。
視界がクリアなら丹沢や富士山が見えるはずなのだが、
ダメだこりゃ。
丹沢すらろくに見えない。
とてもホコリっぽい。

うー。
長居しても仕方がないので、奥高尾に向かう。

9:22、もみじ台の茶屋に到着。

営業は9:30からだそうなので、待つ。

テーブルや椅子がやたら綺麗になっていて驚いた。

営業開始を待って、なめこ汁を注文。
相変わらずのハイクオリティ。

ただ、茶屋の主人は、この日吹いている風が強いことにイライラしていた。
風が強いと商売が上がったりなのだそうだ。
むむむ。。。

たしかにこの日、風が強かった。
トレイルは最近の暖かな陽気によってカピカピに乾いており、強い風に煽られて土埃が激しく舞っていた。
たぶん花粉も大量に舞っていたのだろう、茶屋にいる間ずっと、くしゃみと鼻水が全く止まらなかった。
これが今日1日続くのか? 憂鬱だ・・・。

9:45頃、やっと茶屋を出発する。
気のせいか、歩いているときのほうが鼻水が出ない。

トレイルはカピカピに乾いている。
これが強風に晒されて土埃を舞わせている。
目が痒い。

10:11、一丁平に到着。

誰も居ない展望台から丹沢方面を見るが、やっぱり視界が効かない。
こんなに空いている一丁平も珍しい。

強風の中、先を急ぐ。

一丁平からのトレイルも、概ねカピカピ。
城山のすぐ手前あたりの日陰だけ、少しだけ湿り気があるものの、泥濘という状態には程遠い。
これなら、空気さえ問題なければトレイルランニングの練習にも問題なさそうだ。

10:26、城山に到着。
のぼりのハタメキ具合から、風の強さをお察しいただけるだろう。

茶屋の風下側のベンチに荷物を下ろして休憩を取る。
ここで、A夫妻の奥さんが鼻から出血。奥さんも僕と同じく、花粉症のような症状に悩まされながら歩いていたのだが、ついに鼻の粘膜が耐えられなくなったのだろう。

ここで作戦会議。
はたしてこのまま陣場山を目指すべきなのか。
このまま強風と土埃に煽られて、くしゃみと鼻水と戦いながら縦走を続行するのはあまりにもキツイ。しかも午後から雨の予報。

・・・・・・・・・。

計画変更。
暖かな南側斜面を降りて、相模湖に出て湖畔でビールを飲もう!

実は僕は、相模湖へのルートを歩いたことも無ければ、相模湖自体行ったことが無い。
どんなルートなのか、非常に興味があるし、「湖畔で昼間からビール」という響きには抗いがたいリア充感が溢れている。

10:53、相模湖に向かって下山を開始した。
城山山頂直下の南斜面には花壇が設けられており、ちょうど黄色いユリの花が咲き始めていた。

そのユリを愛でながら下っていくと、すぐに杉林に入る。

杉にはたくさんの花粉がついていて、まるで枯れているかのような色合いになっていたりする。
見ているだけで鼻がムズムズする。

杉林に入ると、強風が和らいだ。

単調なトレイルをひたすら下る。

このルートには、ポツリポツリとお地蔵さんが置かれている。
頭巾を被っているのかと思いきや、ニットキャップだったりするオシャレさん。
なんとなくホッコリする。

11:13、木々の間から相模湖が見えた。

11:40、いよいよ下界間近。

11:42、登山口に到着。

この登山口に建つ富士見茶屋で一休み。

近くの梅の花も見頃。

生ビールをいただきながら、茶屋のご主人(推定年齢80歳)の話を聞く。

  • ご主人は戦前の教育を受けた人。
  • 2009年、2010年と安倍晋三(現首相)が、この富士見茶屋に立ち寄って、この登山口から山登りに行った。
  • ここ1週間は花粉が飛びすぎて、お客さんが全然来ない。
  • 花粉が飛んでる様子は、まるで山火事のようだ。
ご主人は好々爺という感じで、話していて楽しい人だった。

なお、この茶屋では自家製の梅干も販売していて、試食させてもらったところ、これぞ梅干!という味がした。
今回は購入しなかったが、次回は必ず購入したいと思う。



12:10、相模湖に向かって再び歩き始めた。
弁天橋経由なのでルートの極一部はトレイルだが、ほとんどはアスファルトの道だ。

12:17、ここからトレイル。

弁天橋まで、下る下る。

弁天橋がすぐに視界に入るが、まだはるか下だ。

弁天橋の手前で、渓流に架かる小さな橋を渡る。

少しトレイルを歩いて、

12:27、弁天橋に至る。

弁天橋を渡った先はすぐに舗装路になるが、これがなかなかの急坂。
これを登りきると、看板がお出迎えしてくれる。

ここから先は舗装路を歩いて、相模湖畔へ。
ちょっとした料理をつまみながらビール飲んで終了。

相模原駅には14:50に到着したが、到着と同時に雨が降り始めた。
なんというジャストタイミング!
そして、なんというドンピシャな天気予報!

こうして、予定外に緩かった山行は終了した。


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