野郎3人で紅葉の筑波山へ。
登山経験がほぼ皆無ながら、百名山に強い憧れを持っていて、僕よりも百名山のカタログ的知識が豊富という不思議なメンバーを交えての日帰り登山だ。
僕にとっても初めての筑波山なので、けっこうワクワクである。
登山にしてはノンビリで、秋葉原発10:00のつくばエクスプレスで出発。
実のところ僕は、つくばエクスプレスに乗るのは初めて。テンションがあがる。
つくばに到着すると、もうかなり遅い時間帯の上に臨時便も頻繁に出発しているのに、まだバス乗り場は長蛇の列だった。
なんと直行便もある。
さすが紅葉時期の観光地。ナメてたら痛い目に遭うぜ。
バスに乗り込んでいざ筑波山へ。
よく整備された、民家もロクにない広い道を走るバス。
車窓からは筑波山がよく見えた。
筑波山は事実上の独立峰と言っていいだろう。
周りはだだっ広い関東平野に囲まれ、ただただ平地が広がっているだけ。
それが「西の富士山、東の筑波山」と言われる所以だろうか。
今回の計画では、つつじヶ丘までバスで行き、そこからおたつ石コースを登って女体山へ。その後男体山に登って、御幸ケ原コースを下山する予定だ。
が、途中からバスが全く前に進まなくなった。紅葉渋滞にハマったのだ。
そうか、世の中の気軽な低山では、この時期は山に行く前に渋滞にハマるんだった。失念していた。。。
その後、時計の針は進めども、バスは一向に進まず、到着時刻の見通しも「あと2、3時間はかかる」という運転手さんの話。新幹線だたら東京から青森まで行けちゃうよ!
そんなわけで、つづじヶ丘どころか、筑波山神社のもっと手前、観光案内所で下車した。
予定を変更し、御幸ケ原コースを登ることにする。下山のことは、山頂に着いてみてから考えよう。
まずは観光案内所から筑波山神社を目指す。
やっぱり観光地だけあって、歩いている人の数も多い。
歩き出して15分程度で、筑波山神社の鳥居前に到着。
もう時刻は12時半を回っていたので、ここで昼飯にすることにした。
鳥居の前にあった食堂に入る。
メンバーの1人が筑波にゆかりのある人間だったので、名物は何かと聞くと、つくばうどんだと言う。
たしかに、メニューに一番デカく載っているのがそれだった。
素直にそれを注文した。
出てきたのがこれ。
たしかに写真のとおり。
で、なぜこれが「つくばうどん」というのかというと、
「つ」・・・つくね
「く」・・・黒い野菜
「ば」・・・バラ肉
という、ただの無理な語呂合わせだった。
しかも、黒い野菜の内訳は、ゴボウ、里芋、しいたけ。しいたけって野菜??
まー、美味しかったので良しとする。
食い終わった時点でもう13時。
あああ、ノンビリしすぎた。
さーて、登るか。
山門をくぐり、
神社にお参り。
本店の横では、ガマの油売りが実演していた。
やっぱり筑波といえばガマの油だよなー。
もうここまでで十分満喫した気分になり、山に登らずに帰ってしまいそうになる。
いかんいかん、今日は筑波山に登りに来たのであって、神社にお参りに来たわけではないのだ。
ということで、神社の境内を抜けて、ケーブルーカー乗り場へ。
といっても、ケーブルカーに乗るわけではなく、その横の登山道を登る。
ケーブルカーの駅の周りは見事なモミジの紅葉。こんな立派なモミジの林は、山の中では見られない。
駅を出発するケーブルカーの写真を撮ったら、
いよいよ登山道に入る。
この時すでに13:16。なんと遅い取り付きだろうか。
我々がルートに選んだ御幸ケ原コースは、登山道の3分の1~半分ぐらいが丸太の階段になっている。
階段を登る登る。
13:40、御幸ケ原と筑波神社の真ん中ぐらいに到着。
ここは、ケーブルカーがすれ違うポイントで、唯一複線になっている場所を見ることができる。
下ってくる「もみじ」号。
上がっていく「あおば」号。
すれ違いを見れたので、満足して先に進む。
このあたりから次第に立派な杉が何本も現れる。
奥多摩あたりの杉材の植林というよりは、佇まいの非常に太い幹の杉が、雑木に混じって何本も生えているのだ。
やはり信仰の山なので、神木といったところなのだろうか。
御幸ケ原コースの後半は、非常に山っぽい。
傾斜も急で、観光地だからと舐めてかかったらひどい目に遭いそうだ。
実際、今回の連れのうち登山経験がほぼゼロのほうのメンバーは、全身汗ダクになって、次第に足が止まるようになってきた。
御幸ケ原まで500mぐらいに迫ったところで、男女側の水源の看板が現れる。
御幸ケ原まで400mぐらいに迫ったところで、小さな祠が現れる。
御幸ケ原まで300mぐらいに迫ったところからは、丸太の階段がびっしりと敷き詰められていて、最後の苦難を我々に与える。
この階段で、登山経験がほぼゼロのほうのメンバーは、3分ごとに休憩を要するようになってきた。
たしかにこの階段は、普段運動していない人間にとって心が折れる景色だろう。
14:37、御幸ケ原に到着。
なかなか眺めが良い。
ここには、ケーブルカーの駅がある。
この駅の2階部分はレストランになっており、しかも、じわりじわり回転して、席に居ながらにして全方位の景色を楽しめるようになっている。
福島県側に移動すると、そこは広場になっていた。
すごく混んでいる。
こちら側からの眺めは非常にすばらしく、思わず声を上げるほど。
景色を堪能したら、まず男体山の山頂を目指す。
山頂への途中には、テーブルとベンチが置かれた眺めの良い場所がある。
そこからの展望。
画像左側奥に見えるのは霞ヶ浦。
14:58、男体山の山頂に到着。
この祠、正面に回るとこんな感じ。
祠の前からの眺め。
山頂の裏手には測候所があるのだが、これがなんともお化け屋敷風。
使ってるんだろうか??
時間もかなり遅くなってきているので、さっさと男体山を下り、今度は女体山の山頂を目指す。
女体山の山頂への途中には、ガマ石という奇岩がある。
このガマの口に当たる部分に小石をうまく乗せることができれば幸せになれるそうな。
たくさんの人が群がって大騒ぎしながら小石を投げ上げていた。
もはや運動会の玉入れ状態。
もちろん僕も試してみた。
・・・やっぱり僕は幸せにはなれないらしい。うん、知ってた。
気を取り直して山頂を目指す。
女体山の山頂直下から男体山を望むと、少しずつ夕暮れが迫っていた。
15:36、山頂手前の祠に到着。
ここから山頂までが凄まじい渋滞。混んでてなかなか山頂にたどり着けない。
山頂方位盤にたどり着くのに5分かかった。
それにしても、見たこともないぐらいシンプルな山頂方位盤だ。
山頂からの眺め。
三角点。
標識は混みすぎて写真が撮れず。。。
再び御幸ケ原まで下りたところで、もう16時を過ぎてしまった。
自分だけなら、ヘッドライトも持ってきているので走って下山するのだが、連れがいるのでケーブルカーで下山することにした。
となれば、せっかくなので茶屋に寄ってビールだろ、と。
そんなわけで、きのこ汁とビールで一息つく。
茶屋からはケーブルカーに並んでいる人々の列がよく見えるのだが、いつまでたっても一向に列が短くならない。
そうこうしているうちに、外はすっかり暗くなってしまった。
夜景がこれまたスバラシイ。
iPhoneのカメラでは、これが限界。
ケーブルカーの列に並ぶこと30分。
やっと乗ることができた。
そのままケーブルカーで下山して、本日の登山は終了。
まー、マッターホルンでヘリタクしたイモトアヤコさんが非難されるなら、こういう山の遊び方も非難されるんだろうね。
つまらんことだ。
筑波山は、最も低い百名山で、しかも観光地ということで舐めていたが、なかなかどうして良い山だった。
登山道は短いながらも登り甲斐のある急勾配だったし、景色も良い。
渋滞さえなければ、年に1回ぐらい来たいところだ。
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