このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2013年5月12日日曜日

Hiker's Depot でOMM祭!

OMMといえば、オリジナルマウンテンマラソンの略であることからも分かるとおり、山岳レースに特化した商品開発をするブランドですが、トレイルランナーやUL系ハイカーの間ではやたら話題に登っているものの品薄感満載でした。

そのOMMが今期から本格的に日本での商品展開を開始し、販促にも力が入っているようです。
そんな力の入ったキャラバンが夏まで展開されるそうで。題して「OMM Day」。

第一回は、5/11、12に三鷹のHiker's Depotで催されました。(会場の様子はこちら。)

ミーハーな僕はかねてからOMMのラインナップが気になって仕方なかったのですが、情報が少なく、スペックがよく分からなくて手が出せずにいました。
それが、OMMについての商品知識が豊富であろう人から詳しい話を聞けるとなれば、行かない手はありません。


僕には今回、課題が2点ありました。

1つめが、ストレッチ生地のレインパンツ「Kamleika Race Pant」。

このレインパンツ、発売と同時に品切れ続出という代物のようで、ぜひ試してみたいわけです。
行ってみたら、たしかにありました。
試し履きしてみました。

伸びます! 快適です! 動きに干渉を感じません。
防水性や透湿性については、同じ素材のジャケットに関してのレコメンドを見る限り、問題ないのでしょう。
また、前々から冬場のトレランのトレーニングで使えるパンツを探していたのですが、このソフトシェル素材ならそういう使い方もできそうです。

在庫があればすぐに買いたい!と思ったものの、ここは8月発売になるモデルの予約会なので、在庫はおいていないかもしれない。念のため聞いてみたら、在庫はあったものの、たった今売れてしまったとのこと。
大変口惜しい! ここに来る前にフレッシュネスバーガーなんぞに寄っていなければ買えたかもしれないのに!
無念の涙を飲みながら、注文表に記入。8月の入荷を待つことにしました。

で、ここで、もう1つ面白いものを見つけました。
それは、Kamleika Race Pantの膝上丈ショートパンツタイプ。(現時点で公式サイトには載っていません。)
結局、トレランの時に冷えて困るのは腰や尻まわり。なので、そこだけ雨から守ろうという発想のパンツのようです。
腰まわり、尻まわりが冷えると、坐骨神経がやられます。この坐骨神経はランニングに際しても負荷をかける場所なので気をつけなくてはなりません。(鏑木さんも著書の中で、坐骨神経のトラブルに悩まされたことを記しています。)

発想としてかなり面白いし、装備としてもコンパクトで済みます。
価格は8,000円弱。
購入検討対象です。


で、2つめの課題が、1泊2日のツェルト泊トレラン山行で使えそうなザック。

トランスジャパンのNHKスペシャルにうっかり影響されて、今年の夏は1泊2日とかで、ツェルトを背負ってトレランをしようと思い立ちました。(といっても、僕の走力ではあまり距離は稼げませんが。。。)
そうなると、食料、ツェルト、スリーピングマット、場合によってはシュラフなども入れることになるので、今持っているinov8の「Race Pac 16」では、容量的にも耐荷重量的にもキツイ。
かといって、普通の登山用のザックで走るのはまっぴら御免なわけです。

こうなってくると、俄然、山岳マラソン用であるOMMが気になるわけです。

今回詳しく話を聞いてきたのは、


の3つです。
まず驚いたのが、上記のサイズのザックなのに、ウェストベルトでの固定はあまり必要ないということ。
ショルダーハーネスをしっかり絞って、チェストベルトで固定してしまえば、想定重量を入れて動いても横ブレがほとんどありませんでした。
想定重量の詳しい値は下記しますが、たしかに想定重量自体が非常に軽いものではあるにしても、ここまでブレないのはちょっと驚きでした。

Adventure Light 20L は、パッと見では、どこにでもある大きめのトレランザックに見えますが、別売りのネットを装着すると、途端にかっこ良くなります。
そのビジュアルに惹かれて、うっかり手を出しそうになりましたが、このザックは背面のパットが柔らかいため、荷物の重量を4kg程度に抑えたほうが良いとのこと。
ちょっと4kgではキツイなぁ。。。

次に、Classicシリーズの25L。
重量は5kgぐらいは大丈夫で、背面にはウレタンのマット「Duomat」がデフォルトで着いてくるという至れり尽せり具合。(この「Duomat」がフレーム代わりとなって、ザックを支えてくれるというわけ。)
僕は、ウレタンマットを丸めた時に、クルクルっとクセが付いてしまうのに対して少しイラっとしてしまうタチなので、こういう折りたたみタイプは性格的にもありがたいのです。
サイズ的には、1泊2日のツェルト泊トレランならこれが良さそう。

最後に、Classicの32リットル。
重量は6kgぐらいまで。
これだけ容量があればシュラフも持っていけそうですが、僕が持っているシュラフは入りそうにないなぁ。。。
こちらにもDuomatは付属しています。

背面長は25Lよりも32Lのほうが長いという話もありますが、先に述べた通り、腰でフィッティングするものではないので、あまり関係ないかもしれません。


あと、Villain 45+10 についても聞いてみましたが、やはり「走る」ことを考えた場合にはあまり向かないとのことで。そりゃそうだよなー。


今後のOMM Dayのスケジュールなどは、Facebookページで告知があるそうです。


以上、自分本位なレポートでした。

2013年5月6日月曜日

ランニング再開!

右足首を捻挫してから3週間ちょっと。
ずっと回復に専念していた。

週に1回のスポーツマッサージでは、全身が脂汗まみれになるような痛みに耐え、医者にも通い、家にいるときは読書しながら足湯をしてストレッチをするなど、時間と金をつぎ込んだ。

そして、本日5kmほど試しに走ってみたが、痛み無く走れるようになってた!

ただし、まだまだ右足首の可動域が狭く、ランニングフォームが安定しない。
また、そのせいで左足に過剰な負担がかかってしまっている。

今後もリハビリに励まねばなるまい。

2013年4月29日月曜日

購入 : Spyderco (スパイダルコ)「ニュードラゴンフライ (波刃)」

ザイルを購入することを決めたのだが、まだ購入していない。
なのに、そのザイルを緊急で切断しなければならない心配を先にしてしまって、波刃のナイフを購入してしまった。

Spyderco (スパイダルコ)のニュードラゴンフライだ。

この不規則なギザギザの刃が、ザイルを切断するのに都合が良いそうだ。

実際に、うちにあった細引きを切ってみたら、凶悪なまでの切れ味。ちょっとウットリする。

刃についた丸い穴は、非常時に片手でも刃を引っ張り出せるように付けられている。
そんなわけで、刃を出した状態ではホールドされているものの、刃を閉じた状態ではホールドされていない。

閉じるとこんな感じ。

裏側にはクリップが付いている。

実際に登攀時に装備する場合、ザックのを背負っているならばザックのショルダーハーネスにでも、このクリップで付けておくのだろう。穴も空いているので、細引きを通しておいて、バックアップ代わりにすれば、うっかりクリップが外れても大丈夫だろう。

問題は、ザックを背負わない登攀のときだ。
ポケットに仕舞うか、ハーネスにカラビナで付けておくか。悩む。

つーか、そんなことで悩むのは、実際に外壁でクライミングをするようになってからで良かろうとも思う。


Run boys! Run girls!

捻挫が治りきらず、なんもできないゴールデンウィークなので、前々から気になっていた Run boys! Run girls! に行ってみた。

気になりつつ行けていなかったのは、ひとえにその立地の問題。
僕の生活圏からちょっと遠い神田岩本町にあるからだ。

入口はこんな感じ。(店内撮影は自粛)

入ると、こじんまりした店内にはトレイルランのグッズが所狭しとディスプレイされている。
といっても、博物館のように何でもかんでも取り扱われているのではなく、おそらくは店主のレコメンド商品ということなのだろう、エッジの効いた専門ブランドの商品が多く並ぶ。

ただ、商品ラインナップだけに焦点を絞れば、アートスポーツなどでも十分に手に入るものばかりだ。(ただ、OMMのジャケットのXSサイズが置かれていたのには驚いた。これは他のショップでは見たことない。思わず買いそうになった。)

おそらくこのショップは、「物を売る」というよりも、ショップという体裁を取ったベース(基地)なのだろう。実際、お店の人の知り合いらしい人が、トレラン談義に花を咲かせていた。
そういう「人のつながり」を醸成するための場所なのだろう。

僕のような孤独癖の強いコミュ障にとってはあまり縁の無いタイプのショップだが、こういうタイプのショップが増えることが、トレイルランの普及に役立つのだろうと思う。
そういえば、自転車も野球もサッカーも、こういうタイプのショップにチームが併設されているようなパターンも多いような気がする。

コミュ障の僕にはあまり縁が無いけれど。


2013年4月28日日曜日

NHKスペシャル取材班 『激走!日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山~静岡415km』

日本一の変態山岳レース。それがトランスジャパンアルプスレース(TJAR)だ。

このレースは、2年に1回開催されるのだが、2012年大会はNHKスペシャルの密着取材が入り、レースの模様が放映された。
本放送も再放送も見逃した僕は、再々放送でやっと見ることができたのだが、激熱である。
捻挫している場合じゃない、と。今すぐ走らなきゃイカン、と。
で、結局、近所のコンビニまで走ろうとして、3歩で痛くなって挫折したのですが。

そんなわけで、快晴の3連休なのに、部屋に引きこもっています。


そんな激熱な番組だが、テレビ放映は尺がシビアである。8日間、28人の選手への密着取材が、たった73分に収まりきるわけもなく、当然、泣く泣くカットせざるをえないような部分もあったそうだ。
そういった部分も含めて、番組が書籍化された。
それが 『激走!日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山~静岡415km』だ。

僕がTJARの存在を知ったのは、2008年大会終了直後に、なんかの雑誌に出ていた優勝者の田中正人さんのインタビュー記事でだった。
日本アルプス縦断を5日半でできるものなのか?? もはや現実の話ということすらピンと来なかった。
そして、2010年大会、その田中正人さんの記録を塗り替えたのが望月将悟さん。いったい何を食ったらそんなふうになれるのか、僕の理解の彼方の話だった。


そして、2012年大会。

GPSの情報によって、各選手の現在位置がほぼリアルタイムにTJARのサイト上に掲載される。
それを見ながら、望月さんのブッチギリだなぁと思ってたら、望月さんの位置情報が途中で消えた。
「まさか!」と思ったら、何のことはない、GPSが正常に稼働していないだけである旨が、サイト上に掲載されていた。
そして、気付くと、いつの間にか望月さんがブッチギリのタイムで優勝していた。


そんなわけで、レースの状況は、凡百以下の我々には分からないままに進むわけなので、他のスポーツのような臨場感を味わうことはできない。
だが、本書を読んで、選手一人ひとりの息遣いがヒリヒリするほど伝わってきた。番組と合わせて楽しんだら、これはもう臨場感どころの騒ぎではない。

密着の取材が入ることで、選手に対するストレスもかかるのではないかという批判ももしかしたらあるかもしれないが、この番組&書籍は、僕にとっては非常にありがたいことこの上ない。


ところで、多くの選手たちがインタビューで、
「僕のような普通の人間でもやれるんだ、ということを証明したい」
というような旨の発言をしていたのだが、参加資格であるフルマラソン3時間20分って、「普通」ではないからね! 僕みたいな鈍足からしたら、その時点で雲の上だからね!


悔しいけれど、僕は一生かかってもTJARには出れそうにない。


まずは捻挫を治し、リハビリに励みたい。当座は、日本ハムファイターズの大谷選手より先に戦列に復帰することを目標としたい。


『LONG TRAIL HIKING ロングトレイルを歩くために』

雑誌『TRANSIT』の編集をしているユーフォリアファクトリーが、ロングトレイルに焦点を当てたムックをブッ込んできた。
それが、『LONG TRAIL HIKING ロングトレイルを歩くために』。

最もページを割いて紹介しているロングトレイルのコースは、アメリカ西海岸のパシフィッククレストトレイル(PCT)だ。
さすが『TRANSIT』の編集をしている会社だけあって、写真が美しく、こんなロケに行ける仕事がしてみたいと思うのである。
嗚呼、レーニア山、行きたいなぁ。。。

もちろん、コースばかりを紹介しているわけではなく、装備の紹介もされている。
が、そこに掲載されているアイテムはコロンビアとマウンテンハードウェアばかり。
不思議に思って奥付を見ると
「企画 コロンビアスポーツウェアジャパン」の文字が。
あー、装備品に関してはコロンビアとのタイアップなのね。。。

しかしながら、そのようなタイアップページは全体としてみれば非常に少なく、後半の文字ベースの記事も濃い。
ロングトレイルに興味を持つ人なら誰もが知っているようなスルーハイカーや、「これ誰?」というよなハイカーまで、いろいろな人へのインタビュー記事や、ロングトレイルを歩く際の心得など、ロングトレイルに興味を持つ入口としては非常に誠実な作りになっている。
さすがはユーフォリアファクトリー。


そういえば、ユーフォリアファクトリーといえば去年の秋に『terminal』という雑誌(?)を出したが、それ以来続きが出ない。
「2012 AUTUMN」と書いてあったから、「2012 WINTER」や「2013 SPRING」が出るものだとばかり思っていたので残念だ。


「岳人」編 『山の雑学百科』

登山雑誌3誌を毎月購読しているのだが、実は読んでいて一番面白いのが『岳人』だったりする。
渋くて地味な記事が多くパッとしないのだが、よく読むと濃い。

で、そんな地味で濃い『岳人』の、より一層地味で濃い連載モノのなかで、送りバントのようにコツコツと見開き2ページで掲載されているのが「山の雑学」。
この「山の雑学」をまとめて1冊の本にしたのが『山の雑学百科』だ。

掲載されているのは、301篇。
すさまじいボリューム感だ。
しかも、地味で濃い『岳人』に連載されているものだけあって、雑学の質も地味で濃い。「そんな話なんて気にしたことも無かった!」というレベルのことばかりが収められている。
例えば、「クナザサ」は「熊笹」ではなく「隈笹」が正しい、とか。

1篇の長さも、『岳人』誌上で見開き2ページに4篇(つまり1ページに2篇)で掲載されているものなので、拾い読みするにはちょうど良い長さ。
1篇1篇に付いている芝祐治さんのイラストも、ベタで分かりやすく、ほのぼのとする。

テンションの上がるような本ではないが、しみじみと好きだ。


ナイロンザイル事件

やっと自前のザイルを購入しようという気持ちが固まってきた今日この頃です。

さて、ザイルを購入するとなると、シングルが良いのかダブルが良いのか、長さは60mにするのか、思い切って短いのを買っちゃうか、悩ましいところです。
どうせ外壁行くにしてもザイルパートナーも居ないボッチな僕としては、ザイルの重さに心が折れそうになるのです。

といっても、なんせ自分の命を預ける道具なわけなので、妥協は一切したくない。
長さが足りんとか、太さが足りんとかいう状況は、泣くに泣けず、死んでも死にきれません。
そんなこんなで悩みは尽きません。
なお、現在右足首捻挫中につき、壁どころかピクニックすら行けずにゴールデンウィークが終わる見込みです。

こんな時こそ、己を戒め、ザイル購入のための知識を磨こうと思う次第なのであります。




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で、手にしたのは、井上靖『氷壁』。

昭和30年に実際に起きた、ザイルの破断による遭難事故と、その後の原因究明のゴタゴタ(通称:ナイロンザイル事件)に材を取った小説だ。
ずいぶん古いところから始めてしまったわけだが、やはりナイロンザイル事件を知らずしてザイルの安全性を語るなかれというわけで、まずは小説から攻めてみた次第だ。

ここで迂闊だったのは、井上靖自身は登山家ではないということ。
つまり、井上靖は、ナイロンザイル事件そのものよりも、そこに引っかけての人間模様のほうに興味を持っていたのではないかということだ。
ナイロンザイル事件に対する掘り下げ方は、全くのスカスカ。非常に宙ぶらりんで、何の参考にもならない。

かといって、小説として読むに値するかというと、それも怪しい。
登場人物の描かれ方の、なんと薄っぺらいことか。

本作は、新聞連載小説として、昭和30年代に発表された作品なのだが、昭和30年代ってこんなもんなのか? いくら新聞連載の通俗小説と言っても、ペラペラすぎるだろ。
ペラペラすぎて、登場人物の誰にも感情移入ができなかった。
時代の違いだと言ってしまえばそれまでだが、それを言うならば、僕は明治~昭和初期の小説にも好きな作品はたくさんあるし、「第三の新人」やそれ以降の作家の作品も好きだ。だから、「時代」が要因ではないはずだ。

恋愛小説としても、社会の不合理を描く小説としても、事件を探求する小説としても、すべてにおいて中途半端。いろんなことがウヤムヤのままで、登場人物だけが妙に自分で納得してしまって自己完結している。
すごくモヤモヤする。


で、モヤモヤしたまま手に取ったのが、『石岡繁雄が語る 氷壁・ナイロンザイル事件の真実』だ。
本書は、石岡繁雄氏が語った内容を相田武男氏が取りまとめて文章に起こすという形式で、『氷壁』のモデルとなった実際のザイル破断による遭難事故と、その後のザイルの安全性に関する長年の戦いの総括が記されている。
446ページの分厚い単行本だが、後半は、本編で登場する声明文や報告書を収録した資料編になっている。

本書を一言で言うならば、「濃い」。
まさしく、山男による戦いの記録だ。
『氷壁』での消化不良によるモヤモヤが一気に解消する思いがした。

話は、石岡氏が当時会長を務めていた岩稜会の会員が、昭和30年の年初に、前穂高で登攀中に滑落したさい、ザイルが簡単に破断してしまったために命綱の役目を果たさず、結果、1名が死亡するに至ったところに端を発する。
その問題のザイルというのが、当時絶対の強度を売り文句にしていたナイロン製ザイルだったのだ。

この昭和30年の年初には、穂高山域で他にも同様のナイロンザイル破断による事故が2件発生しており、そもそも安全性に問題があるのではないかという疑念から、石岡氏および岩稜会による告発が始まる。
それが20年以上も経った昭和50年代になって、ようやく解決を見たのである。

こんなに長期間ゴタついたのは、ひとえにザイルメーカーによる隠蔽工作によるものだということになっており、それが事実だとすれば、率直に言ってヒドイ話である。
製造物責任法(PL法)が平成6年に成立したが、その法案を審議するにあたって、経済界は随分ネガティブキャンペーンを行っていたように記憶している。しかしながら、本書に描かれている姿が当時の企業の姿なのであれば、製造物責任法は何としても成立させなければならない法律であったのだろうと思う。
考えてみれば、高度経済成長期の日本の企業は、公害問題に代表されるように、利益優先による弊害を平気で撒き散らしていたわけで、企業による不祥事の隠蔽体質も不思議なことではなかったのだろう。

と、まるで現代は違うかのような物言いをしたが、実際はまだまだ昭和の悪い部分を温存しているような企業も少なくない可能性も十分にある。
それがものすごくデカい影響を振りまきながら露呈したのが、東電の原発事故なのではなかろうか。

しかし、現代は、企業の論理で問題を握りつぶすことが難しくなっている時代でもある。
石岡氏が苦労したのは、情報を発信する手段が限られていたことにも因るだろう。これに対して現代は、インターネットを通じて情報を発信し、常に問題提起をし続けることができる。(もちろん、発信の仕方によっては逆効果になることもあるだろうが。)



余談だが、僕が子供の頃は、ドラマのワンシーンで、ビルの屋上などからロープで人がぶら下がっているシーンなどで、ビルの外壁の角にロープが擦られて切れてしまうという演出がよくおこなわれていたものだ。
それに対して、先日、ドラマ『相棒』の劇場版を見ていたら、主人公である杉下右京がロープを伝って外壁を下りた際に、やはり外壁の角にロープが擦られる描写があったが、切れるような演出は無かった。最近のロープは角に擦れても大丈夫ということだろうか。



2013年4月25日木曜日

高橋大輔 『命を救った道具たち』

山を歩いていると、ちょっとした道具に救われることがある。
先日奥高尾で足首を捻挫したときは、茶屋のオヤジさんに貰った青竹の杖に救われた。あれがなかったら下山できなかった。

「救われる」程度は、その時々の状況の深刻さによって大きく異なる。
例えば、同じビクトリノックスのツールナイフに「救われる」にしても、ささくれが邪魔クサイなぁ、というだけのときと、テント泊の最中に雪崩に遭ってテントを切り裂いて脱出しなければならないときとでは、雲泥の差がある。
おそらく、登山を頻繁におこなうような人は、道具に「救われる」シチュエーションも1度や2度では済まないはずだ。

で、これが、命を張って旅をする探検家になると、「命を救われる」というレベルの話だけで一冊の本になってしまう。それが『命を救った道具たち』だ。

僕は、登山は好きだが、探検はあまり興味が無い。「探検」というのは対象が広すぎて、僕のようなチンケな人間にはイメージがつかないのだ。
だから、探検家を自称するような人の本は、角幡さんや高野秀行さんぐらいしか読んだことがない。
まあ、そうは言っても、探検も登山も、人里離れたところで歩き回るっていう1点においては同じなのだから、探検家の「命を救った道具」というのは興味をそそられる。

書店で見かけてさっそく買って読んでみる。



・・・。



あんまり登山には関係ないかも。

山ではダナーライトなんか履かないし、スキットルもあまり持っていかない。
ジッポライターは昭和っぽいし、すぐに燃料が切れるのでイヤだ。
フクロナガサはすごく興味があるけれど、登山に持っていくのには重すぎるし大きすぎる。(服部文祥さんのサバイバル登山なら話は別かもしれないが。)
腕時計も、ロレックスのエクスプローラーはなぁ。。。 『monoマガジン』みたいでイヤだなぁ。。。

唯一「いいなぁ」と思ったのは、摂氏60℃からマイナス60℃まで計れるという温度計。意味もなく羨ましいし、物欲を強く刺激された。


といっても、嫌いじゃないです、こういう本。
お酒を飲みながら、頭使わずにのんびり読むのにとても良い本だと思う。



2013年4月22日月曜日

購入 : DMM 「APEX (アイスアックス)」

捻挫をしてゴールデンウィークを棒に振る悔しさにかまけて、ついにアイスアックスを買ってしまった。
憧れのDMMのアイスアックス「APEX」だ。


アイスアックスを買う前に、ほかに買うものがあるだろうというツッコミが予想されるなか、どうにも止まらなかった次第だ。

3月に赤岳鉱泉のアイスキャンディで3種類のアイスアックスを使ってみて、ペツルのクォークはあまり空きになれず、それより軽いタイプについては論外だった。
やたらと凶悪なビジュアルのグリベルのアイスアックスが使いやすかったのだが、重いので長時間使い続けるのはキツかった。
それらを考慮した場合、DMMのAPEXの角度や重さが非常にしっくり来そうな気がして、これに決めた。

しかも、楽天などで見る値段よりも1万円程度安く入手できた。
ヘッドの交換をする際に、DMMのような日本でマイナーなメーカーは入手しずらいという問題が懸念されたが、店員さんに確認すると、取り寄せでも最大1か月で入手可能ということだった。一安心。


次のシーズンは、これでガンガン登るぜー!