このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2011年11月6日日曜日

山行記 : 【1日目】 2011年11月4日~5日 奥多摩小屋 思ってたんと違う!編

いきなり寝坊でスタート。
家を出るのが大幅に遅くなって、奥多摩駅に着いたのが10時すぎ・・・。

















さすがに平日のこの時刻、奥多摩駅前は人の姿もまばらである。休日は人でごったがえして白タクまで現れる場所なのだが。

バス停で出発時刻を確認すると、しばらくの間バスが無い。さすが平日。。。
やむを得ないので、鴨沢までタクシーに乗る。
料金は5000円弱。バスなら610円。痛い・・・。

タクシーならば鴨沢よりもさらに標高を200m上がった小袖乗越まで行けるのだが、鴨沢で降りてしまった。このあと、小袖までの標高差200mを登りながら、ずーーーっとこのことを後悔し続けた。

10時半を少し回った時刻に鴨沢をスタート。
雲取山への登山口に到着したのは11:20。























いくらなんでも時間かかりすぎ。
どうも前日の30km走のダメージが残っているようで、足が思うように動かない。
小袖乗越までタクシー使えばよかった。。。

登山口はこんな感じで地味。





















入り口の道標にはタクシー会社の案内が貼ってある。






















鴨沢のバス停から奥多摩駅に向かうには、11時台のバスを逃すとあとは14時台まで無い。
雲取山登山の人たちからすれば、雲取山荘を8時に出るとしても、コースタイムどおり歩いて昼休憩を30分取ったとしても13時には鴨沢に着いてしまうので、タクシーが使えるなら使ってしまったほうが良いだろう。

ところがこのタクシー、実はワゴン車が2台あるだけで、しかもドライバーが電話を受けるので運転中は電話に出ない。なので、なかなか配車のお願いをするだけでも一苦労。
しかも、詰め所は奥多摩駅なので、うまく電話がつながっても、30分程度の待ちは覚悟しなくてはなならない。
ちなみに、予約は受けていないそうだ。
ということで、出たとこ勝負なタクシーなのでスケジュールを組み立てずらいのだが、他のタクシー会社は鴨沢界隈には来てくれないので、やはりこの京王タクシーにお願いするしかないのである。

さて、登山口からしばらくは、こんな感じのだらだらしたトレイルが続く。





















木漏れ日が温かい。
っつーか、日なたはむしろ暑いぐらい。これでホントに11月なのか?

登山口から20分ほどのところで廃屋が現れる。
















造りが山小屋っぽくないので多分民家だったんだろうけど、どんな経緯のある建物なのか全く分からない。

このあたりはまだ紅葉がまだら模様だ。

















あ、でも、緑なのは針葉樹かもしれない。

その廃屋のすぐ先には、小袖方面への分岐が現れる。

分岐といっても、本道とは比べ物にならないぐらい雑な、道というよりは山仕事の人たちに踏み跡と言ってもいいぐらいの道だ。手持ちの2010年度版「山と高原地図」には載っていないが、国土地理院の2万5000分の1の平成19年発行の地図には載っていた。
あと、地図には載っていないが、小袖山のピークに向かっていそうな、作業道みたいなのが新たに作られていた。

その分岐に新たに立てられた道標。





















今年の5月に来たときには無かった、真新しい道標だ。
で、その道標の柱の焼印、どっかで見たマークだなぁと思ってよくよく見てみたら、





















東京マラソンがこんなところに!

僕は東京マラソンの第二回から毎回申し込んでいるのに、未だに一度も当選していない。苦々しい。

そこからはしばらく、ダラダラと登りがつづく。正直、面白くもなんともない道だ。
堂所から先は尾根道になるが、そこまでは谷から尾根にひたすらトラバースする道なので、展望は無いし、薄暗いし。

12時半過ぎに、堂所の手前の水場に到着。





















ここの水量は元々多くないのだが、それにしてもチョロチョロだなーと。
他のパーティが「水場って、これ??」と驚いていたが、少なくとも僕はここでは補給しない。

その水場のすぐ先にある、ちょっとした広場。
休日は何人もの登山客が休憩しているが、平日の今日は珍しく誰も居なかった。
















ここに掲示されている所要時間の目安がこれ。
















ただ、この所要時間はやや健脚向けか。
20kgオーバーの荷物と30km走のダメージの残る足では、ブナ坂まで1時間半では無理。

13:00。やっと堂所が見えてきた。





















堂所が近づいているのは、尾根筋がどんどん近づいてくるから分かりやすい。
その尾根筋と登山道がはじめて交わるのが堂所だ。

で、その堂所の道標。





















この堂所から、登山道とは別に西の沢筋に下りる道のようなものがある。





















その入り口には丸太が置かれ、こっちが道ではないことを示しているようだ。
それにしてもこんなにはっきりと道のようになっているのは何故だろう。
すごく興味が湧いて、ちょっと行ってみた。

入ってすぐは立派な道に見える。





















でも、100m程度入ると、いきなり途切れる。





















かなりの急斜面。
かろうじて踏み跡のようなルートがあるが、どっちにしてもここを下ったところで、片倉谷に出るだけだろう。今度、軽装のときにでも試してみるか。

登山道にもどり、再び登り始める。
ここからしばらくは、木漏れ日が明るい尾根道が続く。気持ちが良い。





















色づいた木々が多くなってきた。





















気持ち良いが、だんだん勾配がキツくなってきた。
どんどん標高を上げていく感じ。

13:26。「山と高原地図」では分かりづらい切り替えし部分を通過。





















「山と高原地図」ではこんな切り替えしは見当たらず、道は直進しているかのように見える。
しかもこの切り替えしを切り返さずに直進するかのような道が真正面に見える。
きっとそれで道迷いする人がいたのだろう、そっちの入り口には「登山道ではありません」という看板が立っている。ありがたいことだ。

ここを過ぎてもひたすら尾根をガンガン登っていくルート。
この勾配に疲れ果てた頃に現れるのが、七ツ石小屋への近道ルートとの分岐。
















右側の道が七ツ石小屋への近道。この道がハンパなくキツイ。
本日は七ツ石小屋には用が無いので、迷わず左へ。

ここから先しばらくは、なだらかな道が続く。七ツ石山の巻き道みたいなものだから、距離はあるけど楽なんだよね。

と思いながら歩いていたら、物騒な標識が。

「危険 (落石事故あり)」





















「危険 落石事故ありました」






















注意はありがたいけれど、七ツ石小屋を経由する巻き道は登りがキツいのでノーサンキュー。
この看板に書いてある「ブナ坂への最短ルート」がどのルートを指すのか分からないが、たしかに地図上の距離だけでいえば七ツ石山の山頂を経由するルートが最短ルートではある。でも、どう考えてもそれは一番キツいルートでもあるわけで。

というわけで、迷わず左側へ。
こんな感じの道を行く。





















そのすぐ先に細い沢がある。





















そして、またしても看板が。

「飲料不適」
「給水は七ツ石小屋で」





















うーん、この沢で給水するって、崖を降りなきゃならないからかなり難易度高いと思うんだけど・・・。
なんかさっきから、不自然に七ツ石小屋へ誘導する看板が・・・。


それにしても、どこで落石事故があったんだろう?
最近のことであれば、登山雑誌なんかで目にすることもありそうなもんだけど。
とりあえず道はしっかりしている。





















ここか?





















「落石」という事前情報が無ければ単にガレてるだけと思うレベルだが、たしかに真新しい石がゴロゴロしている。
まー、周囲の気配に注意しながら歩けば大丈夫な程度。わざわざ七ツ石山の山頂経由で避けなければならない程ではない印象だ。

そのまま緩やかな登りをだらだらと歩き続ける。
いい加減飽きた頃、やっとブナ坂にたどり着いた。14:40。
































ブナ坂からは、広い広い展望の開けた気持ちの良い尾根道を辿って40分も歩けば奥多摩小屋に到着だ。

まずはこの広い尾根を歩く。





















引き続き尾根道を歩く歩く。
















展望が開け、この尾根の名物・腰曲がりの木。

紅葉の風景も。
































その後、すぐにヘリポートが見える。
































傍には注意事項の看板が立っている。
















幕営しやすい平らな場所なので、こういうの書いておかないとテント立てちゃう人がいるんでしょうね。

ここまで来ればもう到着したようなもの。
とはいえ、この時点ですでに15時を回っていた。
影もだいぶ長くなってしまっていた。





















今回は登山が目的じゃなく、奥多摩小屋のテント場でのんびりするのが目的だったわけだが、これじゃのんびりするほどの時間は無いかも。。。

15:15、奥多摩小屋到着。
















10時半過ぎに鴨沢を出発して、ここまで4時間半もかかってしまった。情けない。
などと悲嘆にくれる暇も無く、テントの設営。

とても展望の良い開けた場所にテントを立てる。
隣のテントまで200mの距離。これだけ離れていると、小さな物音すら立てないように気をつけるような息苦しさから開放される。これこそが平日登山の醍醐味だ。

テント設営が終了し次第、さっさと夕飯の支度。
普段はアルファ米でさっさと済ますのだが、今日はちょっと一味違う。






















ワインもたっぷり用意してある。





















ワインはプラクティパスに入れておくと酸化しにくいのでGOOD!

目の前には夕焼けに映し出された奥多摩、奥秩父の重畳たる山々と富士山。
















この風景を独り占めしながらワインを飲む。至福。

だが、夕暮れともなると、急激に気温が下がってきた。テントの外では寒くてのんびりなんかしてられない。

まだ17時だったが、テントに入ったら眠くなってしまった。
そのまま就寝。
いったい何をしにここまで来たんだ・・・。

なんか、ちょっと思ってたんと違う。。。

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