このブログで紹介している登山ルートの状況は、現在の当該ルートの状況を保証するものではありません。
山行に先立っては、必ずご自身での情報収集を怠らず、安全な計画を心がけてください。

2010年7月25日日曜日

山行記 : 【総括】 2010年7月17日~19日 金峰山

生まれて初めてのテント泊単独行であった今回の縦走。
単独行のテント泊って、こんなにも充実感があるものなのかと、少々の驚きを感じた。

ザックに衣食住と責任を詰め込んで歩くというのは、こんなにも自由を感じる瞬間なのかと、意外なほどの満足感である。

金峰山、2500m級ということで甘く見ていたが、非常に眺望が良く、登り甲斐もある山だった。
登山地図に書いてある参考タイムも概ね違和感は無かった。

反省点①
事前の準備不足で出発が遅れ、計画を変更せざるを得なかったこと。
だが、当初のスケジュールどおりに歩こうとしていたら、怪我を抱えた自分の体ではヤバかっただろう。
その点は怪我の功名。

反省点②
左大胸筋を怪我してしまったこと。
出発前に怪我をしてどうする。。。
五丈岩登りたかったなー、、、

反省点③
荷物に無駄が多かった。
お湯で煮るだけ、とか、お湯で戻すだけみたいな食事ばっかりだったのに、なぜフォールディングナイフを持っていったのか、とか。
シュラフも、夏の2500m程度なら、シュラフカバーだけで良かったかも。
あと2kgは減らせるはず。

反省点④
やっぱり岩場ではトレランシューズはキツイ。
トレランシューズの中ではかなりカッチリしているマウンテンマゾヒストでも、岩場ではソールが柔らかすぎると感じた。


今後の装備や計画立案で生かしていきたい。

山行記 : 【3日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 あとは帰るだけ編

3日目の朝。
みずがき小屋に10時ぐらいまでに到着できれば良いというスケジュールなので、8時前に出発できれば良い。
ということで、朝は6時まで惰眠を貪った。

撤収して、だらだらとした下りを歩いて、2時間ほどでみずがき山荘到着。

山荘の自販機でコカコーラの500mlを買って一気飲み。
これこそが文明の味だ!

ここで、自分の不自然な日焼けに気付いた。


手首に不自然な日焼け。
前日に、長袖を着て手袋をして歩いていたのだが、その隙間だけが極端に焼けてしまった。
まるで縛られた痕みたい。。。

夏山の日差しをなめちゃイカン。。。


ちなみに、耳もだいぶ焼けてしまった。
帽子をかぶって長袖着て手袋してれば大丈夫!と思っていたので、完全に耳のことは想定外。

子供のころ、「耳無し芳一」のお話を読んで、「そんなアホおるんかな」と思ったものだが、ここに居た。。。


その後、韮崎駅行きのバスを途中下車し、温泉で2泊3日の汚れを落として、さっぱりして下界に帰った。

山行記 : 【2日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 テントに戻る編

金峰山の山頂を通過して朝日岳へ。
なんか知らんけど、やたらとハエが多い。

道中、僕の近くを巨大な虫取り網を持った青年が歩いていたのだが、彼は昆虫採集をしながら「イエバエばっか・・・」と、嘆きとも呆れともつかない独り言を言っていた。
2000m超の山奥まで来て、そりゃイエバエなんか採取したくないわなー。

朝日岳山頂はは特にたいした眺望でもなく、ハエも多いので、ろくに留まらずにそのまま折り返し。



















金峰山の山頂を通過して、帰途を眺めると、非常にキレイな稜線が続いていた。



このキレイな稜線を歩いて帰るのかと思うと心が沸き立って何ともいえない快感を感じるのだが、ふと足元の岩場を見て、左大胸筋の痛みを思い起こしてテンションが下がる。


まさにこの写真のタイミングと前後して、手持ちの飲み水が切れた。
カンカン照りの正午過ぎに水を切らすとは、これまでの山での失敗の中でも、かなりヤバめ。


なんとか2時間ちょっとを歩き切り、テントにデポしておいた水をガブガブと飲んだ。
マジで熱射病になるかと思った。。。


その日の夜は、持参した本を早々に読み終わってしまい、ヒマで仕方ないので、文化放送のホームランナイターを聴きながら、iPhoneでポケットベガスをやっていた。もちろん電波は入らないので、一人プレイである。次はもっと読み応えのある本を持参しよう。。。

山行記 : 【2日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 山頂編

大日岩から金峰山へは、せいぜい2時間程度の道のりだが、ここが地味にキツイ。
あんまり「道」として整備されている感じではなく、ガレているところや岩場も多い。



←こういう場所は両手を使って岩に捕まりながら登らなくてはならないこともしばしばなのだが、左腕を使うたびに大胸筋が悲鳴を上げる。

そのたびに、なんでわざわざ奥秩父くんだりまで来てこんなことをやっているのかと、情けない気持ちになった。



そんなわけで、写真を撮る余力無し。






というわけで、写真はいきなり金峰山の山頂へ。






















その山頂から見た、金峰山名物「五丈岩」。

本当は、クライミングシューズを持参して、この五丈岩に登ろうと思ってたんだよなー。。。全ては左大胸筋の(ry


















登ってる人たちを恨めしく眺めながら、無為に山頂付近で休憩を取る。


とりあえず、僕が山頂に滞在している間に、五丈岩のトップを制した人はいなかった。

自分が五体満足だったら絶対に(ry







リベンジを心に誓った。

山行記 : 【2日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 行動開始編

朝、寒くてなかなかシュラフから抜け出す踏ん切りがつかず、動き出しがかなり遅くなってしまった。

5時半過ぎにテントから這い出したら、もう他の人たちはみんな出発した後だった。


そうはいっても、別に焦らない。

もともとの計画では大弥小屋のテント場まで移動するつもりだったが、ここにきて左大胸筋の肉離れが悪化してきていて、とてもじゃないが20kgの荷物を背負ってそこまで移動することは無理そうだと感じていた。

なので、前日の夜のうちに計画を練り直し、テントをこのまま張りっぱなしにして、金峰山を越えて朝日岳まで行って、大日のテント場までピストンで帰ってくることにした。
なので、時間的にはかなりの余裕があるのだ。
できれば北奥千丈岳まで行きたかったんだけどなぁ。。。

7時に出発。
荷物の大半を置いていくので、ザックが非常に軽い。

30~40分で大日岩に到着。

ここが大変見晴らしの良い場所で、




















雲海の向こうに見えるのは南アルプス??
もっと左手には富士山が見えたので、方角的には南アルプスのはず。八ヶ岳ではないはず。
(自信無し。)



でも、この眺めを得るために多少の岩場があり、左大胸筋が思いっきり悲鳴を上げた。

テント置いてきてホントに正解だった。。。

2010年7月20日火曜日

山行記 : 【1日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 瑞牆山荘~大日小屋テント場編

甲府で特急かいじを降り、各駅停車で韮崎まで行く。
韮崎駅からは山梨峡北交通のバスでみずがき山荘まで。


←瑞牆山荘












そこからは、
こんな感じの山道入り口を入り、そこそこの登りを20分もしないうちに、道幅の広い林道と交差する。

これを横切って、またそこそこの登りを20分程度歩くと、富士見平のテント場に出る。
富士見平の小屋は閉鎖されていた。







さらにそこから50分ほど歩くと、初日のゴール地点である大日小屋のテント場である。

到着が16:30と少し遅めの時刻だったからか、すでに先客もチラホラ。

テント場としては富士見平のほうが広い感じ。
大日小屋は、管理人さんは居ないものの素泊まりは可能で、すでにオッチャンの一団が酒盛りを始めていた。

ここの水場は水道でも湧水でもなく、清水だった。
非常に冷たくて澄んだ清水だったが、生のままで飲むにはちょっと抵抗が・・・。昔は抵抗無く飲めたんだけどなぁ。。。


さっさとテントを張って、













メシを食う。


尾西の炊き込みおこわ、マジうま!
予想外のうまさにテンション上がってそのまま就寝。









(つづく)

2010年7月19日月曜日

山行記 : 【1日目】 2010年7月17日~19日 金峰山 出発編

もともとの予定では、JR中央本線で小淵沢まで行って、長野県側から金峰山にアプローチするはずだった。
それには、自宅を午前8時過ぎには出なくてはならない。

前日まで、家には寝に帰るだけの生活を送っていたため、全く準備ができていない状態だった。
とはいえ、持って行くものは全てピックアップ済みで、あとはパッキングするだけだったから、それほど心配していなかった。
そこに落とし穴があった。。。

朝6時に起きて早速パッキングを始めたが、どうやっても荷物が入りきらない。
今回のためにトリコニ60を買ったようなものだから、別なザックなんか使いたくないので、なんとか詰め込もうと悪戦苦闘して、荷物を削ってみたり、詰めなおしてみたり、そうこうするうちにタイムリミットが来てしまった。

やむを得ず、Bプランとして考えていたルートに切り替え、JR中央本線で韮崎まで行き、山梨県側から金峰山にアプローチすることにした。それなら10時前に家を出ればなんとかなる。

そう覚悟を決めると、最後の荷物のチェックをした。
ここにきて、せっかく買っておいたプチウナαがどこにも見当たらない。キーーーーッ!!! もう仕方ないからどっかで買う!
そんなドタバタで出発し、新宿駅の構内の薬局でプチウナαを買ったところで、ストックを持ってくるのを忘れたことに気付いたがもう遅い。

ストックの有るのと無いのとでは、疲労度が全然違う。これは困った。。。
と思ったものの、考えてみれば数日前に左大胸筋が軽い肉離れを起こしていたので、その時点でもまだ痛みがあり、ストックなんか持てる状況ではないなと思い直した。
そんなコンディションで20kgの荷物を背負うというのもいかがなものかと思うが・・・。

そんな一抹の不安を抱きながら、特急かいじで新宿を出発した。

(つづく)

山行記 : 2010年7月17日~19日 金峰山 装備編

7/17~7/19の3連休を利用して、金峰山2泊3日テント泊単独行に行ってきた。

だいたいみんな、単独行というと哀れみのような表情を浮かべる。
寂しいヤツと思われているんだろうが、実際そうだから仕方ない。
むしろ、自分の孤独癖を満たしに山に籠るようなものなのだから。

さて、今回の装備は、

グレゴリーのトリコニ60にパンパンに詰め込んだ荷物。
トリコニ60は、ザック本体はMサイズだが、ウェストベルトとショルダーハーネスをSサイズに変更してもらった。神宮前の直営店のニーチャンが、とても手際よく段取りしてくれたので、予算オーバーだったがその場で購入。

トリコニの手前にぶら下がっているのは、ナイキの便所サンダルと、アークテリクスのウェストバッグ。
サンダルは、テント滞在時に便利。
ウェストバッグはウェストにつけるのではなく、斜めがけにして、行動食などを入れている。
トリコニ60の弱点は、ウェストベルトのポケットが小さいこと。チロルチョコなら5個ぐらいしか入らないのではないだろうか。それをアークテリクスで補うのである。

左下のほうにぶら下がっているのは、今どき誰も持参しないであろう、エンピである。
これは、折りたたみ式で、シャベルにもツルハシにもハンマーにもなる優れものである。
ただ、非常に重い。穴を掘るだけなら、もっと軽くてもっと小さいシャベルも安価で出回っている。そもそも野グソでもしない限り穴を掘ることなどないので、こんなに大層なものを持ち歩く必要は無いのだ。
ただ、山でこいつが無いと、なんとなく不安なのである。こいつがあれば、うっかりツキノワグマに出会っても強気でいられそうな気がする。(戦ったら確実に負けるけど。)

結果、総重量20kg。ちょっと重め。
しかも、この状態に収めるまで2時間かかってしまい、当初乗ろうと思っていた電車に乗れなくなってしまった。。。
そこで、登山ルートも予定を大幅に変更。幸先の悪い出だしとなってしまった。。。

靴は、

モントレイルのマウンテンマゾヒストのゴアテックスタイプだ。

金峰山は2500メートルを越える山で、ルートに岩場も多いのだが、あえてトレイルランニング用のシューズで挑んでみた。

昨年末に西伊豆を1泊2日で縦走した際に、某欧米メーカーのハイカットの登山靴を履いたのだが、自分の足が極端なO脚のため、足首の上の方をハイカット部分(?)で圧迫されて、恐ろしく痛くなってしまった経験があるので、ハイカット不信なのだ。(ちゃんとフィッティングしなかった自分が悪いということは重々承知の上だが・・・。)

トレイルランニングのシューズとはいえマウンテンマゾヒストは、かなりカッチリした造りでグリップ力も高い。しかもゴアテックス仕様とくれば、そのへんの登山靴には負けまいと思い、今回の相棒に選んだわけである。

スパッツは、ショートでタイトなタイプにしてみた。このタイプは、通常のスパッツと違ってカサカサしなくて心地よい。ただ、着脱時には靴を脱がなくてはならないので、その点だけ面倒。


(つづく)

はじめに

僕の趣味は、走ることと登ることだ。
具体的には、

・ランニング
・トレイルランニング
・ボルダリング
・トレッキング

だ。

このブログでは、走ることと登ることに関連した話をボソボソと語っていきたいと思う。